2,今日は星座占い1位ですか?
長いこと更新できず、すみません!
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「結局、ちょっと衝撃的すぎてなんもいえなかったなぁ。つーか、容姿端麗、頭脳明晰なあの西園寺が生徒会長とはな。蓮はどう思うよ」
「まぁ、そうだな。でも、あんま俺らに関係ないじゃん」
「おいおい、つめてーなぁー」
恭一が話しかけてきやがったから、できる限りそっけなく返してやった。それにしても、恭一の言う通りあの西園寺が生徒会長か。とりあえず、少なくとも俺には関係ないことだろう。
そう思っていた俺は、まだこの後に起きる大変な出来事など知るわけもなかった。
◆
教室に戻ると、ホームルームと先生の婚活失敗談で今日は解散となった。俺は、いつも通り恭一と帰ることにした。
「なぁ、蓮。そういえばお前、バイト見つかったのか?」
「そこは聞くなよ、おい。まだ見つかってねーよ」
恭一は、俺がバイト失敗しまくっているのを知っているから、時折こうやっておちょくってくるのだ。まあ、当の本人はバイトしているので何も言えないが......。
と、その時、ふと掲示板に貼られていた求人広告が目に入った。
『 執事求ム
・高校生から20歳まで
・家事や身の回りのお世話など
・時給1600円
☆080‐****-**** まで
☆**県**市**町*-*-*
西園寺
』
「おーい、蓮。大丈夫かー。生きてるかー」
あまりにも高時給だったので、俺はつい言葉を失ってしまった。これは、電話をかけるしかないだろう。さっそく、記載されていた番号に電話をかけた。
「も、もしもし?」
「もしもし、どちらさまでしょうか」
「一条と申します。執事の求人広告を見て、ぜひそちらで働きたいなと思いました」
「では、面接を行いたいと思いますので、明日の5時ぐらいでいかがでしょうか」
「はい、大丈夫です」
「身分証明書を忘れないように注意してください。あとは、求人のチラシに記載されている住所にお越しください。それではお待ちしています。失礼します」
緊張はしたが、割としっかりとできたと思う。明日が楽しみだ。俺はチラシに記載されている住所を写メしておいた。あれ?西園寺ってどっかで聞いたような......。まあ、いっか。とりあえずバイトの面接頑張るぞー!
「おーい、蓮くんよぉ。俺の存在忘れてねーだろうなー」
俺は恭一に声をかけられ、無意識に突き上げていたこぶしを下ろした。
「あーすまんすまん。忘れてたぁ、わけじゃないんだけど」
「蓮、あそこのたい焼き」
「はいはい、悪かったって。おごるから許してよ。なっ、親友」
コイツはすぐにふてくされるんだよなー。まあ、ちょろいからいいけど。
「やったー、蓮のおっごりー」
「今回だけな」
俺は、たい焼き屋めがけて跳ねていく恭一を見ながら、こんな平和な時間が続けばいいのに、と思った。しかし、この願いはすぐに叶わなくなることなんて今はまだ知らなかった。
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