デジリアルワールド
こんばんは、誄歌です。
昨日辺り告知した(ラインα)通り昔投稿していた小説を再度投稿します。
さっき見てみたら五万字っていつもの倍の倍の字数越えてたからあとで二つほどに分けておくね
それでは旧 デジリアルワールド、どうぞ( ゜д゜)ノ
西暦は二〇五二年。
世界は機械化、近未来化が進み、
ランやコードを介さなくても電力の受送信が可能になった。そのため、電子機器など定期的に充電しておかなければいけなかったものから充電をするという概念が無くなった。
同時に、現実世界でゲームに登場しそうな正体不明の生命体が進化しすぎた人間世界を抑制するためかのように現れ人間社会が滅亡の危機に。
そんな中、世界の再建者─そのように呼ばれるようになったのは一年後─狩野(名前は不明)は人類から選び抜いた七人にコードなる未知なる力とドライブ─後にそう呼ばれる不思議なデバイス─を託し世界を救い、生き残った人類全ての人にその最初の七人よりはレベルが一つ低いコードを渡して──
どこか嘘臭い伝承を僕はあくびをしつつ読んでいた。
「さてさて、どこまでが本当の事やら」
折り畳み式のパッドを鞄にしまい、目を擦る。
「な~に、あくびしてるのよ。遅刻するわよ~?」
「わかってるよ、ねーちゃん。ただ、ね」
そう言いながら自分より遥かに背の低い姉と肩を並べながら高校への通学ルートを歩く。この先に目指す高校はある。
だが、僕はそれに背を向けて走った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
二二五二年。四月七日──北海道。
七時五〇分頃。
新学期の始まり。
また、新年度の始まり。
だからいつも通りの登校。
でも、今日の朝はいつもと違う光景が。
「きゃぁぁぁぁあ!!」
どこかで悲鳴が聞こえる。
それを聞いた自分は、ただただ「またか」と思う。
いつもとは違うけど違和感のない出来事にため息をする。
まぁ、自分は清く、優しい善人なので助けに向かう。
いや、綺麗事を並べているが本心は赤の他人を助ける事が出来なくて大切な人を護ることは出来ないと思っているから。
「ドライブ起動。えーと、どう使うんだっけ?あぁ、たしかセイバーフォーム」
走りながら、約二世紀くらい前まではガラケーやらパカパカ携帯と呼ばれていた電子機械を取り出し開く。それは今では新たに改良が施され《ドライブ》と改名され再度普及し始めた代物だ。
その全ての動作を声を出して確認し、自分が取得しているフォームライセンスを呼応する。
そしてクルリと画面を回転させ、畳む。
閉じても液晶画面を見えるようにし少し眺めていると、
「指紋及び血の確認をお願いします。」
の文字が出る。
少年は、以前はカメラの機能を果たしていたレンズの部分に人差し指をタップ。
「《承認ー完了。セイバー、ロード》」
ここまできたら後は自動で剣形態までいくから走ることのみに専念する。その間格好付けてドライブを回しながら腰につける。
と、そこで。
「凜、何があったの?ってまだ一回しか使ったことないのに大丈夫?」
そう、自分。橘凜たちばなりんは今年から巷で噂の名門校、デジタル仮想高校──略してデジ高に通うことになるはずの高校一年生。
そして凜こと僕はまだこのドライブを、このセイバーコードを一回しか使ったことが無い。
しかも本当は使ってはいけないものを使用している……つまり、法律を犯しているのだ。
それでも、自分は力を使う。他ならぬ姉を助けれる力を証明するため。
「あ、姉ちゃん、追いついてきたんだ」
この世の何よりも大切な姉が自分の為に走ってくれたと考えてしまい気がはやる。
「大丈夫だよ....5秒で終わるから」
声音を変えて、身体にインストールされているセイバーコードを浮き上がらせる。
理由は、ドライブがセイバーフォームライセンス(剣形態許可)をロードしたことによって具現化する剣を、このデジタルワールドとリアルワールドが折り混ざった世界──通称ワンダーワールドでは振り回すことは愚か掴むことさえ出来ないから。
セイバーの柄を掴み引き抜く。まだ刀身が全てロードされていないため、先にノイズが走っているがお構いなしにコードによってもたらされる瞬発力を全開で走る。
そして。
「みっけた…ふむ、人喰い人面犬か…………最低ランク……」
今まさに一人の少女を喰おうとしているところで視界におさめる。
しかし、セイバーを使う僕には距離が足りなく、時間が無い場面だ。
「誰か!助けて!」
少女は泣いて命を乞う。
「…………む」
聞こえはしないだろうが一応、返答を呟くとセイバーを裏手に持ち替え、槍投げのポーズを取り、拳に力を込める。
「凜、危ない!」
姉の声が聞こえる。多分近くに居る少女に当たる可能性が否めないからだろう。たしかに当たると少女は即死する。なにやり、僕の経歴に殺人と言うなが刻まれることになるだろう。僕もそれは困る。
だが、当たればの話だ。
「コマンド、一閃ースラッシュ」
一つ、コマンドを言う。
数秒遅れてセイバーから「《承認》」と音声が返ってくる。
すると、セイバーの刀身がまばゆい蒼白いライトエフェクトに包まれた。
「…………飛べ」
そう呟き、セイバーを放つ。
放たれたセイバーは人喰い人面犬へ一直線に向かう。が、流石に距離があったか。気付かれてしまう。
人面犬の意識が少女からセイバーへ移るのが直ぐにわかった。
「まぁ…………期待通り」
人面犬がセイバーを弾く。
そこに僅かな隙が出来る。
持ち前の瞬発力と脚力を駆使して少女の体を抱き上げ、安全な場所へ移動する。
「……だいじょーぶ?」
「……え?あれ、ここどこ、え?」
せっかく助けたのに少女は頭が混乱しているのか、理解していない。
「…………まぁ良いや……早く倒そう」
少女を下ろしてすぐさま身を翻し、走る。
同時にセイバーを呼ぶ。
すると弾かれてどこかへ消えていたセイバーが手元に飛んで来た。僕はそれを掴む。
「さっきは距離もあったし、使い方が悪かったから弾かれたけれども……今度はそうはいかないよ?」
そう口ずさんでもう一度、コマンド、一閃ースラッシュ。と言う。
再び、刀身がまばゆく蒼白いライトエフェクトに包まれた。
「本来的な一閃ースラッシュの使い方はこうだよ」
そう言って凜は姿を消す。
瞬間移動という類いのものではない。
ただの直線移動。
ただ、スピードが凄まじすぎて瞬間移動したように見えるだけのことだ。
そして、次に彼が姿を表した場所は人面犬の懐。
「ガウ?……ガァァッ!!」
そう言って人面犬が次のアクションを起こしたのは僕が現れてから約1秒後。
その時、僕は既にセイバーを懐へ添えている。
「これが……一閃ースラッシュの最後のアクション。…………スラッシュ」
この呟きは多分、人面犬は聞いてない。
何故なら聞き終える前に僕のセイバーが人面犬を切り裂き人面犬をポリゴン片にしていたから。
そう、一閃ースラッシュは一閃で見える範囲の直線をほぼ一瞬で移動する、と言う意味合いが、スラッシュはそのままで切り裂く。と言った意味を持っているのだ。
「よし、おねーちゃん、何秒だった?」
玲蘿に問う。唐突の問いだが、完璧な姉はそれに困ることなくため息を吐くと腰に手を当てた。
「その前に最後、忘れてるわよ」
玲蘿が言う最後、とは。周囲に舞った人面犬のポリゴン片のことだ。
これを放置するとどんなに弱い怪物だろうと、復活してしまう。
しかも、ランクで言うとワンランク上がるのだ。そうなると、かなりめんどい。
「えーーー」
「凜!!」
「うぅーだ。ねーちゃんの意地悪」
ちょっとすねたふりをしながらセイバーをポリゴン片の中心にかざす。
「…………セイバー」
悲しそうな、拗ねた様な声でセイバーの名を呼ぶ。
すると刀身が光輝きポリゴン片を吸収、回収した。
「えらいえらい。良くできました」
姉が後ろに腕を組ながら誉めてくる。
その姿は何とも愛くるしい。
頭を少し右へ傾けているのがまた良い。
「…………」
そんな可愛い姉の姿に自分はにやけていたらしい。
「もー、なににやけてるの?」
ニコッと笑いながら言う姉は何だか楽しそうだ。
それに自分も悪乗りしようと思う。
「あ…………ぅ……」
が、いざ何か言おうと思うと言葉が浮かばない。
それを見るなりクルリと玲蘿は身を翻す。その身のこなしはさながらひらひらと空を舞う蝶のようだ。
そしてこちらを見るなり笑顔になりこう述べる。
「まぁ、無断使用してるしノーカウント、ね」
「何か……ごめんなさい」
一番痛いところを突かれた僕は小さく項垂れた。
「大丈夫よ、結局無事に終わったんだし。さぁ、学校に行きましょう?遅刻したら嫌でしょー?」
玲蘿が小走りに学校へ向けて走っていく。
「……あ、待って、ねーちゃん」
行動が少し遅れたが何とか姉に追いつく。
「そう言えば凜。いつまで剣を出しておくの?」
「あ…………忘れてた」
シュンっと落ち込むとセイバーをドライブに戻す。
そして二人で肩を並べて学校へ再度走り出した。
旧デジリアルワールドどうでしたか?
もしかしたら読んだことあるーという人もいたかもしれません(いたら嬉しい)
三ヶ月前までずっと連載していた小説です。
とあるきっかけで消すことになったのですがそれも終わったので再び載せます。
実際は二千字前後~と言う形で投稿していたものなのですが今回(第一部)だけ約三ヶ月休んだりしても投稿し続けた文を一気に載せさせて頂きます。
後に分けるので後日見やすくなるかなぁと思います。
※予約投稿という手段を用いて改善しながらかいてます。
それではまたの投稿で、ばいばい




