表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
邪神生活に飽きたので舐めプ始めてみる  作者: らたな
第1章 学園生活も楽しそう
5/24

四話

那由多視点ではありません!



…すいません(><)

…あと短いです(><)

「〜〜♪」


鼻歌を歌う烏兎。

模擬戦での勝利で気分を良くした烏兎は意気揚々として模擬戦用結界の外に出た。


辺りを見渡せばどこか怯えた様な顔をしている未来のクラスメイト達。

那由多の方へ向かおうとすると、その進行上にいた生徒達がずざざっと後ろに下がる。


当たり前だ。烏兎の近くにいれば極小の三角錐を吸い込むことになるかもしれない。

そうでなくとも模擬戦が始まる前から周囲に人を殺し得る凶器をばらまく奴には誰も近寄りたくはないだろう。


だがそれは烏兎にとって好意的に映った。


(ふむ、やつらは我に畏敬の念を持ったに違いない。殊勝なことだ。)


ますます上機嫌になる烏兎。

全く見当違いではあるが本人が幸せならばわざわざ間違いを指摘することもあるまい。


烏兎が那由多の前までくると、なぜか那由多は眉間を手で押さえていた。


「教官!我の、いや私の試験結果は如何でしたか!?」


元気溌剌、その表情は自信ありげ。

そんな烏兎の顔に若干イラつく那由多。

はぁ、と溜息をつく。


「…確かに実力はわかった。実力は文句なしだ。実力は文句なしなんだが…少しやり過ぎだな」


「やり過ぎ…ですか?」


「…ああ、お前の勝ち方が凄惨すぎるんだ。この様子だと生徒の中にもトラウマになっている奴もいるだろう。だからお前に三日間の自宅謹慎を命じる」


その言葉に僅かに顔を曇らせる烏兎。


「き、謹慎ですか?」


「うむ、生徒の精神のケアをするためにスパンを空けるべきだと思ってな。そこにトラウマの元凶がいたら元も子もあるまい。」


「むむ…確かに…」



「それとお前はまだ寮の方には行ってないからな。今から行ってこの三日中に必要なものでも買い揃えてくるといい」


寮!そのワードにわかりやすく反応する烏兎。

曇り空だったハートも既に雲ひとつない快晴。

寮生活も楽しそうだな!と考えたのだ。

その顔は喜色満面、謹慎処分を受けたことなど上の空。


「わっかりました!教官のご配慮痛み入ります!わたくし、字戸 烏兎!今すぐ寮に行って参ります!」


「お、おう…」


那由多が渡した寮の部屋の鍵を半ばひったくる様にして受け取り、寮の方向へ走り出す烏兎。

走りながら横目に暴君少年が目に入る。


彼は先程一緒に戦った五人のメンバーを心配そうな顔つきで見ていた。


(やはりアイツ、口は悪いけどいいやつのようだな…今度機会があったら話してみよう)


戦っている最中、常に彼は他のメンバーの方に気を配っていた。

平民、平民と連呼したりと口は悪いものの根は優しいのだろう。


そんなことを考えながら、でもやっぱり今は寮だ、と思い走る速度を上げる烏兎であった。



***



「……着いた、か?」


そう漏らす烏兎の前には小学校の校舎ほどの大きさの建物があった。


不可思議寮。それは不可思議学園唯一の寮。

不可思議学園がマンモス校だけあってその寮も馬鹿でかいものだった。


「うおおおおお!寮ってレベルじゃねええええ!」


外観はどこかのホテルのよう。ロビーに入れば天井には豪華絢爛なシャンデリアまで。

烏兎のテンションは修学旅行に来た学生並みに上がっていた。


「えっと…もらった鍵は、と…」


那由多にもらった鍵を確認する。

そこには六◯九という数字が書いてあった。


「六階か!よっしゃ!」


早速烏兎はエレベーターに向かう。

まだ他の生徒達は授業中だからだろうか、周囲には謹慎処分を受けた烏兎以外に生徒の姿は見えなかったので、烏兎はエレベーターにダッシュして乗り込む。

そして六階に到着。


興奮冷めぬままに自分の部屋の鍵を開ける。



「ふははははは!ここが我の部屋か!!」



勢いよく開けたドアの先には。



「えっ!?」



水を弾く白い肌、美しく伸びたすらりとした脚。

まるで簡単に折れてしまいそうなほど細い腰に、出るところは出た美しいくびれ。

流れるように艶めく真紅の長髪に、こちらを驚いたように見つめる濡れたような紅眼。


美しい少女の裸体があった。



「む」


何が起こっているのか理解できない烏兎。

呆然とこちらを見ていた少女がハッと気を取り戻す。


「きゃあああぁぁぁぁ!」


少女の悲鳴に慌てる烏兎。


「ちょっと待て!我の話を聞け!自分の部屋だと思ったらそこには全裸の美少女がいた!何を言っているのかわからないと思うが、ラッキーとかそういうのじゃない、もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」


長いセリフを早口で言う烏兎。

だがその目は少女の方を全力で見ていた。

特に胸の方を。



顔を羞恥に染める少女。



「…このっ……変態いいいいいい!!!!!」



少女の神速の右ストレートは。



「ぐぼぁッッ!!!??」



烏兎の顔面に突き刺さり、吹き飛ばし。


烏兎は顔面から倒れこみ床にキスすることになった。



「我が生涯に一片の悔いなし……いや、強いて言えば触らせて欲しかった…」



そんなことを言って烏兎はガクッと動かなくなった。










ヒロイン登場です。


烏兎が模擬戦で学生に苦戦?っぽいのをしていたくせに一話でエネミーを瞬殺するのはおかしいと思ったので少し伏線っぽいのを加えておきます。ご迷惑をおかけしてすみません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ