レスト・コールフロント
まきびしと申します。初投稿でまだまだ未熟な所はありますが、どうか見てください。
ちょこっとでも感想もらえると嬉しいです。
レスト・コールフロントは夢を見ていた。ある時を境に頻繁にみるようになった夢だったが、何度見ても風化せず色あせず、レストを苛み続けていた。最初に見た時から、レストは自分の記憶に残る一場面を繰り返しているだけと気づいていた、それでもその夢はいつまでたってもレストにとっては悪夢であり続けた。
レストは瓦礫の山々の間をぬって走る、疲労感も酷くその上全身からおびただしい量の血を流していたが走り続けた。大きな扉の埋もれた瓦礫を横切った先で不意に足を止める。
二人いた、うつ伏せに倒れピクリとも動かない黒衣の人物のそばにもう一人が立っていた。白を基調とした鎧、荊模様が淵に刻まれた兜、兜の隙間から伸びる銀髪、立っていたその男はレストのよく知る人物だった。銀髪のその男は自分を見るレストに気付くと微笑むような、困ったような表情を浮かべ、黒衣の男に折り重なるようにゆっくりと倒れた。
(止めろ、死ぬな、頼むから死ぬな)
レストが声を出そうと口を開く、その瞬間その二人の周囲の地面がひび割れ家一軒を丸ごと飲み込んでしまいそうな大きさの大穴が姿を現した。二人は力なく、瓦礫や壊れた武具や魔物の死骸とともに穴の奥底に落ちて行った、穴は深くすぐに二人の姿は見えなくなった。大穴に背を向け走るレストは、何度目かの決定的な何かを失う心地を味わい、ようやく夢から目を覚ます。
「……あぁ……」
レストは寝台からゆっくりと体を起こした、日の光が自室の窓から差し込む。外からの人間の話し声や生活音がしている、朝と昼の中間ほどの時間に既になっていた。
「今日は……砦外の見回りと……そうだ槍術の指導だったな……」
呟き、レストはのそのそと支度を始める。夢の暗い余韻をかき消すよう、ひたすらに朝食をとる。干し肉やドライフルーツなど簡素なものばかりだが量だけはあった。食べ終わると手慣れたように鎧をまとい、二本の斧を背中に結え付け、十字槍を肩に担ぎ、家を後にした。
家から出たレストを真夏の太陽が容赦なく照らす、王都から離れた砦中の居住区とは言え、住人や店舗数は多めで、何より行きかう人に、活気がある。大気と人の熱気にレストは少し気圧される。
「暑っちぃな……こんな日に演習なんて、俺も他の兵士たちも可哀そうだ……」
会釈する兵士達に軽く手を振りながらレストはゆらゆらと歩き、砦の門付近に向かった。
「お前が遅刻するんじゃねえよ!自分の立場わかってんのか!」
レストが砦門付近に整列していた兵士たちのところにたどり着くと、赤い手甲を付けたレストより少し小柄な兵士がレストに掴みかかる。若い兵士はざわつき、落ち着きを無くすが多くの兵士が見慣れた様子で二人を眺めていた。
「すまん……今日は本当に体の調子が良くなくてよ、いや俺のせいなのは間違いねえけど」
「テメエの体調が良かったときなんてあんのかよアホ、説教は後だ……」
ロッケンと呼ばれた兵士が苛立ちをむき出しにしたまま整列した兵士たちに向き直る。
「少し遅れたが予定通り、砦外の見回りを行う、一班は俺、二班はレスト隊長が同行する。蜂の巣や害獣を見かけたら駆除しながら見回りを行ってくれ、大型のイノシシの目撃情報もある、こちらは要駆除対象だ。訓練も兼ねているから馬は無しだ。道具は班長に預けてある、詳しい手順はレスト隊長が来る前に言った通りだ、特に何もなければ早速出発する」
ロッケンはレストへの配慮を全くせずに兵士に指示を出す、レストは少しバツの悪そうな浮かべ砦外へ向かう二班の後ろに付き、歩き出した。
「思った通りの暑さだ……歩いてるだけで汗がいくらでも出やがる……」
滝のような汗を拭いながらレストが呟く。歩いてるだけとレストが言う通りレストら二班の見回りは平和そのものだった、害獣はおろか蜂の一匹とも遭遇せず、すれ違った農家からタダでもらった少し形の悪い果実を食べながら歩く有様だった、訓練も兼ねているとはいえほとんどの兵士にとってはランニングのようなものだった。事実砦外に脅威と呼べる脅威は殆ど存在しなかった。
「異常がなくて何よりですね隊長」
「ああ、全くだ、もう魔物だってこの辺にはいないだろうしな、ちゃんと見回りしてるのにロッケンに小言言われそうだ、サボってたんじゃないか?とかな」
先頭を歩くレストは隣を歩く班長を務める兵士に苦笑いしながら答える。総隊長だなんだといいながら殆どの仕事・執務でロッケンの世話になっている、頭が上がらない、とレストは一人ごちた。
その時だった、兵士にしてはやや細く色白な、それこそ新兵と呼んで差し支えない兵士がレストのそばに駆けより、少し緊張した様子でレストに声をかけた。
「隊長……一つだけ、一つだけ聞きしてもよろしいですか?」
「ああ、何だかわからんけど、とりあえず言ってみろよ」
「恐縮です!隊長は、一年前の決戦に参加されていたというのは本当ですか?」
「……まあ、そうだな、一応な」
若い兵士が我が意を得たりという表情で体ごと振り向き後ろを歩く兵士たちを見やった、おお、と一部の兵士が歓声を上げる。
「自分も聞いたことがあります、隊長のその兜の模様、隊長はまさかあの『荊兜』の一員だったのでは?その武功が認められこの砦の総隊長に抜擢されたのですか?」
「『荊兜』の噂は自分も聞いたことがあります!王国軍の精鋭を集めた部隊でかの勇者テルキオール様をも輩出したというのは本当ですか?ということは、実は隊長は勇者様の戦友ということですか?」
好奇心を抑えられなくなった兵士たちにレストは矢継ぎ早に質問を浴びせられる、噂がそこまで広まっていることに驚きを感じ、レストは落ち着かない様子で首の後ろから下がる荊模様の刻まれた兜を摩った。
「まあそうだな、概ねお前達の言う通りだ、昔の話だけどな……それなりに活躍して、たまたま空きがあった北方砦の総隊長に就任できたってわけだ」
「凄いです隊長、コネで役職を斡旋してもらったわけではなかったのですね!」
「普段のやる気の無さ気な振る舞いさえもむしろ常在戦場の達人じみていたように思えてきました!」
「砦のトップにしてはあまりにも若いので賄賂を疑ったこともありました!相当なエリートじゃないですか!」
「流石平時とは言え、旧魔王城に一番近い砦の兵士だ、血気盛んってか物怖じしないってか、とりあえず結構厳しく見てんじゃねえか……畜生」
しかしレストの呟きは届かず兵士のざわつきが一際大きくなる。今まで半信半疑だった兵士も当事者の言質を得て落ち着きを無くしだす。荊兜、最終決戦、勇者、魔王、などなどの言葉が何度となく兵士たちの間で交わされ、しかし兵士たちの興味は次第に一つの事柄に収束していった。最初にレストに質問を投げかけた若い兵士がレストに問いかける。
「隊長、では今代の勇者様は、どのような方だったのでしょうか?王国史上最も強い勇者だったと聞きます。そのせいなのか噂も尾ひれがついたようなものも多くて、けが人病人を一瞬で治した、竜のような翼を生やし空を飛んだという噂も聞きます。本当の勇者様の話をお聞きしたいのです」
レストの表情が少し曇る、が兵士たちは気づかずただレストの言葉を待っていた。それこそおとぎ話を心待ちにする少年のように瞳を輝かせレストの紡ぐ勇者に関するあれこれをじっと待っていた。
「……ああ、そうだな」
レストは銀髪の青年を思い出しながら訥々と語りだす。物憂げなレストの表情には誰も気づかない、誰もがただ勇者の話だけに関心を向けていた。
「それは尾ヒレも背ビレもついてねえ、本当の話だ。剣も出来て、魔法も使いこなせてて、聖なるものに祝福されて、竜の力さえ体に宿して、それでいて謙虚で優しくてここぞって時には男らしくて……まあ史上最強の勇者ってのは嘘じゃないな」
「やはり、そうなのですか!」
「噂は全部本当だったんだ!勇者テルキオールの伝説は全部本当だったんだ!」
兵士たちのにぎわいが最高潮に達する、今ここにいる自分の話よりも、勇者の話の方が兵士の心を引き付けているという事実にレストはいくばくかの悔しさと大きな諦観を感じていた。レストは目を閉じ顔を上げる。
(勇者テルキオールか、嫌な響きだ、何が勇者テルキオールだ)
レストは夢の中身を思い出す、過去の体験を思い出す。一年前の人間と魔王の最終決戦、勇者の突入ルート確保のための魔王城への多方面同時攻撃、レストは殺到する魔物の群れや兵士を羽虫でも薙ぐように殺す魔人達と死力を尽くし戦っていた。流血と涙と絶叫、苦痛、恐怖。心ある人間はそれらを終わらせるため、心ない魔物はそれらをもたらすため、ひたすらに刃を魔術をぶつけ合った。戦いは勇者が魔王を仕留めるまで続いた。城外で戦っていた誰もその現場を見はしなかったが、魔物が魔人が黒い塵になり消え去るのを目にし、戦いの終わりを理解した。
(お前のこと、俺が大嫌いだったって言ったらこいつらどんな顔すんだろうな、理解できないって顔するんだろうな)
レストの追想はその瞬間に近づく。勇者が勝ったと、戦いが終わったと喜びに打ち震える兵士たちを尻目にレストは勇者が向かった魔王城の中心に走り出していた。魔王城の大部分は砕かれ崩れていたがレストはたどり着いた、たどり着き勇者と魔王の最後を目の当たりにした。
(最後の最後まで、お前は……俺の……)
「隊長!右前方の茂みで何か動きました!報告します!あれは……イノシシです、かなりの大型です!駆除対象になっていた個体と思われます!」
1人の兵士が叫ぶと騒いでいた兵士たちが一瞬で身構える、緊張感が全員に伝播する。その兵士の言う通り、道の脇の茂みから牛ほどの大きさのイノシシがのそりと姿を現す。
イノシシはレストたちに気付くと大きく顔を振るい、威嚇するように大きくいなないた。
「隊長どうしましょう?あの大きさのイノシシなら真正面から相手をするのは危険だと思われます。まず弓兵たちに毒矢を射らせ、動けなくなったところで槍兵たちに止めを刺させるべきだと思いますが?」
「いい案だ、でもな、アレだけでかいと矢の毒が回りきるまで結構な時間がかかるだろうな、そもそも矢がまともに刺さらないかもしれない、どちらにせよ結構な時間アイツは暴れまわるだろうな、中々厄介だ」
レストはイノシシを見つめた、イノシシは逃げる様子も怯えた様子も見せず、レストを睨みつけていた。あらゆる争いに勝ち、欲しいものを全て手に入れてきたのだろうとレストは思った。それだけの威圧感があった。
「……ではどのような方法をお考えですか?」
「まあ見てろ、今回は特別だ、新兵にちょっと見本を見せてやるよ、俺一人でやる」
レストは十字槍を地面に置き背中から斧を二本とも抜き放つと、腰を落とした半身の姿勢で身構えた。イノシシもレストの戦う意志を感じ取ったのか、少し後ろに下がり再びいななくと、勢いよく走りだした。足元の小石や枝を爆ぜ飛ばしながらイノシシは走り、数歩進む頃には人の足では到底及ぶことのできない速度に達していた。
「た、隊長、せめて弓兵に補助をさせましょう!」
「俺がダメだったら班長の言う通りの方法で仕留めればいい」
「し、しかしですね」
「まあ見てろ、あのくらいならどうとでもなる」
怪訝な表情の班長はついに何も言わなくなった。兵士たちもイノシシの突進の直線上から逃れ、心配そうにレストを見つめる。そんな事情を鑑みることなくイノシシは放たれた矢のような早さでレストへ向かっていた。
(ああクソッ、憂さ晴らしだ、憂鬱を晴らす文字通りの憂さ晴らし、変な事思い出しちまったからだよ)
「オラァ!」
レストが振りかぶり左右同時に斧を投げ放つ、斧は高速回転しながらイノシシに迫り、鈍い音とともに命中する。
「ゴッ!ギィッ!」
斧はイノシシの額に深くめり込んだが、イノシシは突進を止めなかった。完全な致命傷で少し後に息絶えるほどの傷であったとしても、今この瞬間イノシシにはレストしか見えていなかった。イノシシの血に塗れた顔が鬼気迫るものになり、一層速度を増す。
「ったくよ!楽できねえ、なっ!」
レストは地面の十字槍を蹴りあげ手にすると肉薄するイノシシの首をすれ違いざま下から切り上げた。ざん、と肉を切り裂く音の後、イノシシの首から勢いよく血が吹き出す。イノシシはレストとの交錯後もそのまま少し走り続けたが、その勢いのまま横向きに倒れ、土煙を上げながら地面を転がった後動かなくなった。
「……本当に、一人であの大イノシシを……」
「俺もこのくらいは出来る、ちょっとは敬え」
レストは槍を肩に担ぎ兵士に向き直った、唖然とする兵士たちがゆっくりと拍手を始めたのはその数秒後のことだった。
レストたちが砦に帰還したのは夕日が沈むほんの少し前だった。レストを叱責しようと砦から駆けてきたロッケンも兵士たちに引きずられるイノシシを見ると表情を変え、二班とレストを褒め称えた。そのまま砦に運び込まれたイノシシは、すぐさま解体され調理され、砦の夕食のメインディッシュになった。食堂にはいつも以上に多くの兵士が押し寄せイノシシの肉とレストの活躍を肴に酒を飲んだ。
「俺は見た、隊長が一人であの大イノシシを仕留めるのを、俺たちが数人がかりでじっくり時間をかけてやっつけるようなのを、やっぱりあの人は只者じゃなかった、俺はわかってたぞ」
「いや、私も只者じゃないとは思ってたが、まさかいい意味で只者じゃないとは……人間はわからないものだな……」
「流石勇者様とかつて同じ所属だった隊長だ、もう舐めた口効けないですよ……」
思いがけない肉に浮かれちょっとした酒宴のようになった食堂で、二班の兵士が饒舌に一班の兵士にレストのイノシシ狩りの模様を語る。似たような光景があちこちで見られるが話の主役のレストは一人、喧噪から離れた場所で一人イノシシの肉をかみしめていた。
「ようよう野獣狩りの英雄サマはご機嫌かい?俺は信じてたぜ、俺の班以外にイノシシ狩りをやり遂げる班はお前の率いる班以外にないだろうってな、やったじゃねえか」
「二班しかねえんだからそりゃそうだろ、結構酔ってんなお前も、俺があいつ等にイノシシ狩りの様子喋ってる内に飲んだくれやがってよ」
ケタケタと笑いながらロッケンがレストの横に座る。レストは無言で酒の注がれたグラスをロッケンのグラスにかちり、と軽くぶつけた。
「そりゃあ、嬉しいさ、お前の腕前は錆びついてねえのがわかったからな、精鋭の荊兜」
「ああ、ありがとよ」
「少しは気が晴れたかよ?」
レストが少し驚いたようにロッケンを見る、ロッケンは酒に酔い顔を真っ赤にしていたが表情は真剣そのものだった。
「お前が悶々としてるのなんてバレバレだぜ。もっと楽しめよ、せっかくの平和な世界だ。お前もそのために戦ってきたんだろ?確かに今までとは生活がガラッと変わった、慣れねえこともしなきゃいけねえ、ただ間違いなく言えるのは、お前は成し遂げて、成し遂げたものに応じたもの貰ったってことだ」
「俺は、成し遂げたのか?」
レストがグラスに視線を落とし呟く、グラスに移るレストの姿は近くの喧噪をあおりを受けゆらゆら揺らぎ、未だ姿が定まらない。レストはテーブルに置かれた兜の荊模様をさすった。傷こそ多いがよく手入れされたその兜は薄明りでもぎらぎらと輝いていた。
「お前の夢があの時のまんま今でも変わってないなら、まあ今をうまく受け入れられないってのは自然な事なのかもな。でもよ、どっかで折り合いつけねえとやっていけねえだろ?今のポジションもかなりいいぜ、平時の砦の最高責任者なんて……今日の一件で兵士もお前を見直す、順風満帆なんだぜ?」
「王国に残っている荊兜は4人、あの中で俺以上の役職あてがわれたのはミルアーグぐらいなもんだ、お前のいう通り、いい感じなんだよな」
レストがグラスの酒を一気に飲み干す、周りの兵士が面白そうにはやし立てるが無視し、ロッケンに空になったグラスを差し出した。
「お前も手伝え、飲ませろ、飲め、平和を謳歌してやろうじゃねえか!」
「おうおう、いい調子じゃねえか!おいそこのお前!さっ、酒持って来い、俺と隊長サマが全部飲んじまうんだぜ!オミェラには一滴もくれてやんねえんだじぇ!ザマーミロい!ヒッヒィ!」
「わっ、わかりました」
「お前を見る兵士の目も変わるぜきっと、何人かもう引きつった顔で見てるぜ」
ロッケンが立ち上がり近くにいた兵達に舌足らずに叫ぶと、指差され指名された兵士は目を白黒させながら酒蔵へ走った。レストがその様子を憐れむように見ていると気持ちよさそうにケタケタと笑いながら、ロッケンが酒瓶に残っていた酒をレストのグラスになみなみ注ぐ。レストは挑発的にロッケンを、周りの兵士を見渡し、再びグラスの酒を一気に飲み干した。周囲の喧騒もレストの頭の中の喧噪もより一層大きくなり、酒宴がピークを迎える。
「……うっぷ、ロッケン、あんなに酒癖悪かったのか、付き合ってらんねえよ」
レストが一人呟きながら自室の扉を開け、覚束ない足取りのまま寝室の床にそのまま倒れ込む。ロッケンを中心にした二次会は未だに続いていたが、限界を感じていたレストはそさくさと逃げ出していた。
「ああ……もう寝る、ここで寝る、寝ちまうんだからな……」
レストが瞳を閉じる、脳内に断片的なイメージが浮かんでは消え、浮かんでは消えていく。そして不意に浮かんだ勇者テルキオールの顔に、くっと息を詰まらせる。
(俺は手に入れた、望まなかったもんだけど、他人がうらやむものを手に入れたんだ、なのに……なのに……)
レストは握りこぶしを作り床を叩く、一度では収まりきらず二度三度と強く叩く。
レストは思い出す、荊兜の面々、一緒に戦った兵士たち、王国の要人たち、そして自分のパートナーだった女戦士を。
(ノーシアはどうしてるだろうな、王都には殆ど行けねえ、しばらくあってねえ……とりあえず今日はあの夢を見ないですめばそれで……いい……)
レストはそう願い、ついに眠りについた。しかしレストの願いは空しく、レストはこの日のみならず今まで見続けてきた悪夢を同じように見続けた。




