二話
「エシム、どうしよう仕事・・・・。」
小説家には、休みが必要だと思う。それに今日は、題材が見つからないから探しに行きたいのに。
「昨日言わなかったっけ?そのまんまでいいよ。あたしは仕事行ってくるね。」
エシムはいいよね・・・。
~その日の夕方~
「ただいま~。」
あー、エシムだ。声が間延びしてる。疲れてるのかな?
「おかえり。」
「聞いてよスヨン!」
「何?悩み?」
この天然ガールが悩みなわけ・・・・・
「ピンポーン!!」
あった・・・。
「どんな悩みなの?」
「今日のお客さんでね、すごい人がいたの。」
「どんな人?」
「えーっと、注文が複雑でわかんない人。」
あんたの説明もわかんないよ・・・。
「その、具体的にどんなこと?」
「パーマをかけてほしいって言ったの。だからかけたのね。そしたらその人、今度はストレートにしてくださいって。どっちなんだか分からなくて。カットはどうですかって言ったら、住所と電話番。お金は後にしてって。メモ置いてったの。あんたの客なんだからあんたがどうにかしてっていわれちゃって・・・。」
何なの、その人。こんなにかわいいエシムを困らせちゃって!
「それで?どうするの?」
「だーかーらー・・・。」
「スヨン、手伝って?」
えっ?あたしが?
「何してほしいわけ?」
「どんな人か分からないから、スヨンが電話して、お金どうするかって・・・・。」
え?何、その「毒見」的な感じは?!
「電話番は?」
「はい。」
え?なにこれ?
「何なの?これ?」
「男の人と女の人がエッチしてる写真。」
フツーに答えないでよ。
「何でこれを渡したの?」
「うら。」
うら? あ、本当だ。でもなんで?
「で、その写真のことも聞いてほしいの。」
「何で?」
「いいから。」
何なの?めんどくさいなぁ。
「明日ね。聞いとく。」