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オンラインノベルを科学する

留まるところを知らない承認の病~異世界に行った主人公たち

作者: undecane

僕自身の個人的な見解を書いていく。



そして、僕は哲学を専攻している身ではないので間違っているかもしれない。


間違ってたらごめんね、ということで、よろしくお願いします。

前回の投稿では、


「異世界に何故行くのか?」

「異世界に行くと改革を始めるのは何故か?」


という疑問について、"実存"に絡めながら取り上げた。




まだの人、下記参照求む。

「異世界で改革を"させられている"主人公たちに関して~構造的に見ていく」

https://ncode.syosetu.com/n1207fp/




ただしどうも、


「異世界に何故行くのか」


を、現実世界における、実存 (真の私とは何か?) を捉えることからの逃避だけで説明するのは…。

ちょっともの足りない気がするのだ。

(現実でのつながりの拒否している、だけでいいのか?)


神様に、勇者という"仮初のアイデンティティ"をもらえないと、説得力に欠ける気もする。




僕の中では、インパクトにまだまだ欠ける。そんな心持だった。


もうちょっと別の言葉はないだろうか・・・。


そう、探している時に見つけた。




"承認"である。



エヴァやまどかの論考に際しても、承認は尽きることのないテーマだ。

(シンジ→レイ、ほむら→まどか、の関係性)




今回は前回の、"実存"と被る部分もある。


ただ、もう少し広くとらえることができるのではないか?


そう考えた次第だ。




今回も、科学的ではないと思うが、ご理解いただきたい。




まず前提として、心身二元論の考え方が必要になる。

デカルトらが提唱した、体と心は別です、という考え方だ。


条件は緩くなり、幼少期に転生し、記憶があり、魔法などのスキルは生得的な適性が必要だとする物語設定について考える。

前回と違うのは、神様に役割が与えられてるかが関係が無いところ。

(仮初のアイデンティティは考慮しない)




結論から見ていくと、


"承認"が得られない、又は"条件付けの承認"、からの逃避

1. 無条件の承認を求めて異世界へ転生。

2. 注がれるのは「入れ物」に対しての"無条件の承認"であって、自分に対しての"承認"ではない。

3. 自身への"承認"を求めて活躍の場を求める。

4. しかし活躍による"承認"は"無条件の承認"ではない。"条件づけられた承認"だった。

5. "承認"を失うことを恐れる主人公は常に"承認"の旅に出続ける。

6. 物語に終わりはない。


ということになる。




実を言うとこの他にも厄介な病理が潜んでいるように見えるのだ。

"条件付けの承認"でも満足できればいいよね、という考え方もできる。


アドラーの提唱した「優越感コンプレックス」である。


このコンプレックスが厄介なのは、目標が到達されたとしても、個人に自信を吹き込むことがないことだ。

絶えず主人公をさらなる外的認知と達成へ駆り立てる。



(能力が) 圧倒的過ぎて達成感が得られず…、そんなパターンはないだろうか?

"なろう"系ハイファンタジーには星の数ほど存在しているはずだ。

いたずらにインセンティブだけ満たされる主人公たち。

僕はよく目にしている。





それでは、この"承認"を求めた行動はいつ終わるのか?


実は前回と同じく、"前世からの生まれ変わりである自分"を異世界の人たちが"無条件"に受け入れることしかない。


また優越感コンプレックス対処のため、能力を神様からもらわないことも大切だ。 (能力を使わない)


自分の手で人生を切り開いている感覚を実感するしかないのだ。




こうして、

主人公は現在 (異世界ライフ) を生きることができ、

自分を信頼することができ、

自分の選択に責任を持ち、

結果に向き合って正すことができるようになる。(多分)




細かい理由はおいておくとして、


1. 現実世界での"実存"をとらえることの逃避 (前回考察)

2. 無制限の承認を求めて


の2点が、異世界に行く理由になりそうだ。





今回の投稿では、下記の問いに答える形になった。


1. 何故異世界に行くのか?


2. 異世界で行動に駆り立てるものは何か?


3. 異世界での行動は終わらせられるのか?



前回と同じに感じる方もいるだろうが…。



僕は哲学の専門ではないので間違っているかもしれない…。

とはいえ、上記の問いに関しての答えとして、前回同様、悪くないなと思っている。

いいね!と思ったら評価・ブックマークしていただければと思います。


そうすると筆者のMotivationが更にUpします。




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