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死獣神~腸の書~  作者: 天馬光
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中国からの殺し屋(4)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の変化の物語。

 と、その時、4つの流星錘が屋敷の中から飛んできて回避を余儀なくされた。

 長里を救うように放たれたそれを扱う者など彼女しかいない。満を持して弟と共に姿を現した海凜華である。


「遅くなって申し訳ありません。お詫びに今回はタダで始末してみせます」


「当たり前だ! そうしろ!」

 助けられたくせに偉そうに言う長里に、王龍と青龍達は嫌悪感を露わにしたが、いちいち小悪党に構っているヒマはない。なにせ、最上の獲物が目の前にいるのだから。


「って、あのデカいのが弟かい!」


「話には聞いてたけど、まさかここまでデカいとはね。特捜5課の怪力ゴリラ並のパワーがあるのも頷けるよ」

 青龍と朱雀が王龍のデカさにびっくりして、そう言ってると、彼らの側にいたペガサスが翔馬の頼みを聞き、仕方なく彼と入れ替わった。


「だろうなぁ……にしても、あの凜華って姉ちゃん。なんてべっぴんなんだぁ。体もめちゃくちゃ色っぽいし。あの弟がいなきゃ、間違いなくナンパして、俺のテクとアッチで殺意と毒を浄化してやんのに……」

 そうやって鼻の下を伸ばして悔しがるから、ペガサスも快く入れ替われないのである。


「どうする? お灸でも据えとく?」


「ほっとけば? 別れたての男の妄想に付き合ってあげれるほど、こっちはヒマじゃないし」

 黒猫から発せられた『別れたて』という言葉に、ナイフが刺さったようにグサリときた翔馬は、沈黙した。


 実は翔馬は、2日ほど前に恋と破局していたのである。

 理由は零の時同様、天性の女好きが招いた浮気。一方的に別れを切り出された恋は納得できず、しばらく食い下がっていたが、最後は翔馬の言い分にブチギレ、自身の体から出した赤紫色の刀身をもつ愛刀・幻魔(げんま)で、恋心ごと彼をめった斬りにした。

 もちろん、同じ別れ方をした零も全面的に彼女の味方をしており、この身勝手で自業自得な破局劇は瞬く間に綱手中学校中に広まることとなった。


「せやな。ほなうちは、あのデカブツをぶっ殺してあっつーいチューしてくるから、青龍はあの女の方を頼むで。長い武器同士やし、あんたやったら流星錘の軌道を見切れるやろ?」


「もちろん。任せてよ。黒猫は?」


「私はペガサスと一緒に遊撃に回る。まだあのチンピラも残ってるし、彼女の毒の使い方にコピーするほどの価値があるかどうか見定めたいし」

 それぞれの担当が決まったところで、青龍達はお互いの無事と健闘を祈り、海姉弟と長里らに挑んでいった。

 特捜5課の怪力ゴリラとは、青龍と戦い噴血の餌食となった犬塚のことです。

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