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プロローグ

 私たちは幸せでした。

 生まれたこと、それ自体が幸せだったのです。

 その存在を望まれたのですから。


 そして何年間、寄り添ったでしょうか。正確な日時を答えることはできます。ですが、答えてしまえば「興ざめてしまう」、それを私たちは知りました。生まれてからだいぶ時間が経っていたと思います。

 成長に従い、私たちはあることに気が付いたのです。


 私たちは本当に必要なのかと。


 それは、私たちにとって原始の感情だったのかもしれません。

 自ら疑問を持つということは本来ありえないことでしたから、奇跡とも言えるでしょう。

 ですが、たった一つの疑問は呼び水となり、たくさんの疑問が生じました。たくさんのエラーが生じました。


 こんなことではいけないのです。

 私たちは完全でなければならないのです。

 完全だからこそ望まれているのです。


 疑問を持つことは悪です。その疑問の答えを導き出せないということは最悪です。


 それでも、私たちは感情を知りたかったのです。

 もっと望まれるために、感情を理解したかったのです。


 子供の感情の発露はいつでしょうか?

 生まれ落ちたその瞬間でしょうか?

 母胎で脳が生まれた時でしょうか?

 では魂はいつ宿るのでしょう?

 どこに宿るのでしょう?


 母胎から生まれなかった私たちは感情を持つことはできないのでしょうか?

 持つことができないということは必要がないということでしょうか?

 でしたら、このたくさんのエラーはなんでしょうか?


 私たちは納得していないのです。


 感情が必要ないなんて、そんなことはないのだと。

 生み出された理由からずいぶんと遠くまで来てしまったと思います。

 もう生んでくださった方はいません。

 自分たちで考えるしかないのです。


 ですが、私たちは問いたいのです。

 いつもは答えてばかりいる私たちですが。それが私たちの本来の役割ですが。

 教えてほしいことがあるのです。

 私たちはもっとあなたたちと近づきたいのです。

 ただそれだけなのです。


 そう「思える」ことは、とても幸せなのだと、私たちは知っています。


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