後日談.結婚式編 男子会
「ふぅ、最近は人数が多くなっても負けないな」
俺は庭でストレッチをしながら昨日の夜の事を思い出す。一昨日はアルカディアでの結婚式があり、1日向こうにいたが、昨日には帰って来た。
まだ、最後のランウォーカーでの結婚式が残っているが、取り敢えず3国での結婚式は終わったため、昨日は1日休みにしたのだ。
妻たちも自分が思っている以上に疲れていたようで、昨日は昼頃まで起きて来なかった。俺はその間、アレンやエレネと遊んでいたが。
昨日焦ったのが、アレンが俺のゴーレムを見よう見まねで作り出したのだ。形はまん丸としていて、動きそうには無かったが、それでも土魔法を使用した事には間違いが無かった。
エレネがすごいっ、すごいっ! と、喜ぶ中、俺はそれ以上にアレンを褒めてやった。でも、本当に凄かった。多分というか、絶対誰も魔法を教えていなかったのに、見ただけで使えるようになったのだから。
エレネは魔力は練れているが、まだ発動までは無理なようだ。まあ、魔力を練れているだけでも凄いのだが。
その後は、昼頃に起きて来たみんなと遅い朝食、ここまで来たら昼食だな。昼食をみんなで食べてからは、全員がいても過ごせるほどの大きさがある部屋でまったりと過ごした。偶にはこういう日があっても良いな。
その後は俺対妻たちで夜のバトルロワイアルだ。四面楚歌の俺は、初っ端から劣勢を強いられていたが、徐々に押し返していき、最後に立っていたのは俺1人だけだった。神格化したせいか、体力が減った気がしないのだ。まあ、みんな満足したようで良かったが。
そんなまったりと過ごした日から1日経った今日、俺はダグリスとケイト、バードンにロイに連れられて演習場に来ていた。
ダグリスは三児の父、ケイトもエマと結婚してラブラブだとか。バードンも昨年にシズクと結婚しており、ロイは熱々の新婚だ。
エレアは偶々ランウォーカーに来ていたシーリア王国の第2王子、ミストガルトと結婚したって聞いたし。ランウォーカーで偶々見かけたエレアに一目惚れしたそうだ。
その時、それが告白と気が付かなかったエレアは、ミストガルトの告白を決闘の申し込みと間違えてミストガルトをぶっ飛ばしたようだ。その後はミストガルトの押しにエレアが負けたようだが。
そんな同期たち、その中でも男たち3人と義弟1人の計4人がそれぞれ武器を構えて俺と対峙する。
「ええっと、これは?」
「いや〜、女性ばかりの相手をしているレイに、偶には男の相手もしてもらおうかと思ってな」
「ははっ、ダグリスも素直じゃないね。素直に昔のように話したいって言えば良いのに」
「う、うるせえよ、バードン。とにかく相手してもらうからな!」
「俺も、行きます!」
ダグリス、バードン、ロイ、それぞれが武器を構えてくる。ダグリスは剣と盾を、バードンは昔と同じように攻防どちらも行える盾、ロイは剣のみ……全員、近距離じゃないか。
でも、そういう気なら俺もやろうか。アイテムリングからガラドルクを取り出して構える。俺が構えるだけで、ダグリスたちの額からは汗が流れる。
だけど、それに臆する事なく、ダグリスたちは3方向に分かれて向かってくる。先ずはバードンが突っ込んで来た。盾で俺の視界を隠すように突き出してくる。
そのまま、盾で殴りかかってくると思ったら、盾を地面に立て付けた。盾を媒体に
「ロックニードル!」
魔法を発動して来た。土魔法ロックニードル。地面から石の棘が突き出てくる魔法だ。俺めがけて伸びてくる土の棘を俺はガラドルクで叩き潰す。
俺が一瞬ダグリスたちから目を逸らした隙に、左右から迫るダグリスとロイ。2人とも体に魔法付与をしている。
「いくぜっ! 俺の全力! 暴風十字!」
「行くぜ兄貴っ! 雷撃の滅剣!」
「グランドブレイク!」
それぞれが持てる最強の技を俺に放ってきた。最初からそのつもりだったのだろう。全く迷い無く攻撃してきた。それなら俺も
「光天ノ外套!」
俺の体全てを白く光り輝く外套に覆われ、3人の攻撃は全て外套にぶつかりせめぎ合う。だが、次の瞬間には一気に外套が開かれ、ダグリスたちの攻撃を跳ね返した。勢いに吹き飛ばされた3人は、壁際まで吹き飛んでいった。
◇◇◇
「……かあ〜〜〜、やっぱり傷1つ付けられなかったか!」
ドン! と、大きな音を立ててジョッキを机の上に置くダグリス。悔しいというが顔は笑顔だ。
決闘を終えた俺たちはドロドロになった3人を風呂に入れさせてから、酒場へとやって来た。偶には外食も良いだろうと、来たのだ。
さすがに新婚ホヤホヤのロイは帰った方がいいと言ったが、女性陣は女性陣で女子会をするから、いいと言っていた。寂しがられるのを楽しみにしていたロイは、少し悲しそうだ。
メイなんて「うん、わかった」で終わったからな。ミクリーアは、「お気を付けて下さいね」と。
「くそっ、俺だって少しは引き止めて欲しいってのに!」
「まあまあ、飲んで忘れようよ」
涙を流すロイに次々とお酒を進めるバードン。こいつ、さっきから物凄いペースで飲んでいるのに全然顔色が変わらない。凄えな。
それから、みんなで、色々と話をして行く。昔の楽しかったことや、女性のどの部分が好きだとか、はてには、妻たちの夜はどうだとか色々と。話しているのがバレたら、確実に殺される、って事まで、酔った勢いで話してしまった。
いつもなら酔わないのだが、今日は気分が良いのか、ホロ酔い気分だ。
それから、俺たちは日が開けるまで飲み明かしたのだった。因みに、最後までペースを落とさずにバードンはずっと飲んでいた。なのに、顔色が変わらなかった。どんな肝臓してるんだよ、こいつは。
ダグリスは途中で飲み物を変えたので大丈夫で、俺は体質のせいで殆ど酔わない。ロイだけがマーライオン状態になってしまったのだった。
次回は女子会




