↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

197/350

181.王領へ

「……そろそろ機嫌を直してくれよみんな」


「……」


 駄目だ。みんなプイっとそっぽを向いてしまっている。昼前にジークたちに見送られながら、ランウォーカー領を出たのだが、ずっとこの調子だ。


「馬鹿だなぁレイは。こういう時は1人ずつキスのひとつでもして謝るのが男だぜ?」


 俺の隣に座っているファーガス義兄上が、そんな事をのたまう。関係無いからってそんな事を言って。面白がっているのが直ぐ分かる。


 今馬車の中には、俺とアレクシア、フェリス、キャロ、ヘレン、エアリス、プリシア、クロナ、ハク、メイちゃん、ロイ、俺の膝の上で寝ているエクラにメイちゃんの膝の上にクロンディーネが寝ていて、ファーガス義兄上にキャロメ義姉上が乗っている。


 ファーガス義兄上が俺たちを運ぶのにとわざわざワーベストから持ってきてくれた王族用の馬車だ。かなり広い。


 ダグリスたちは別の馬車に乗っている。そっちにはダグリス、レーネ、アルマ、エレア、ケイト、エマ、バードン、シズク、ローズさん、ラビさんが乗っている。この2台の馬車を囲う様にワーベスト兵たちが守ってくれている。まあ、いざとなれば俺たちも戦うのだが。


 そんな事より今問題なのが、みんなが俺を無視する事だ。朝のヒカリンたちが裸で俺の布団で寝ていたという事件のせいで物凄く気まずい雰囲気が漂っている。誤解は解けたはずなんだけどなぁ。


 メイちゃんたちも、そんな雰囲気に当てられてソワソワとしている。そんな中呑気に寝ているエクラとクロンディーネが羨ましい。そう思っていたら外から扉を叩く音がする。


「どうした?」


「どうやら盗賊の様で、村を襲っているのですがどうします」


「数はどのくらいだ?」


「全部で30ほどかと」


「なら、出来るだけ捕らえろ」


「はっ!」


 ファーガス義兄上がそう言うと、ワーベスト兵たちは襲われている村に向かって馬を走らせる。しかし、盗賊か。


「盗賊って頻繁に現れるのですか?」


「最近はな。あいつらは元々レガリア兵だった奴らか、どこかの村の住民が生活が厳しくなり盗賊に落ちた奴とかだな。レガリアは今回の戦争のためにかなりの税をかけていた様で、それで厳しくなった奴らが盗賊になってんだよ。

 レガリア兵はわかるだろ。帝国に帰っても処刑されるだけだ。他の国は信用出来ない。だから盗賊になっているって訳だ」


 その上、元レガリア貴族の反乱もあるからな。これは中々手間がかかりそうだな。メリア将軍が抑えてくれているとは言っても。


 俺たちがそんな話をしていると


「うわぁ! こいつ魔人兵だ!」


 そんな叫び声が聞こえてきた。窓を開けて外を見ると、体が紫色に変化した男が暴れていた。手に持っているのは魔剣か?


「なんであんなのがあるんだ?」


「戦争で使われていたやつが出回ってんだよ。見つけ次第討伐しているんだがな」


 確かにワーベスト兵たちは手慣れた様子で、魔人兵から距離を取り攻撃している。生半可な攻撃は回復してしまうから一撃で仕留めようとしている。


「どの街や村もこんな感じなの?」


 やはり代官として気になるのかアレクシアがファーガス義兄上に聞いている。


「いや。そう頻繁に起こる事じゃない。だけど、貴族の場合は裏で帝国が手を引いているかもしれない。証拠が無いから糾弾は出来ねえが」


 それはまた面倒な。それを理由にしてレガリア帝国がまた介入してくるかもしれないから、早く収めないとな。


 盗賊たちは無事に抑えた様で、ワーベスト兵たちが縄で捕縛していっている。ただ、魔剣を使った男に関しては、殺して止めていた。ああなったらどうしようもないからな。


 それからは2日ほどかけて王領の中を移動する。大きさ的にはナノール王国の2分の1に匹敵する大きさだからな。中々広い。


 その中を色々な村や町に泊まったりして進んでいたのだが、戦争の後のせいなのか、どの村や町も活気が無い。まあ、仕方ないといえば仕方がないのだけれど。元レガリア国民からしたら俺たちは侵略者だ。そう簡単には割り切れないのだろう。


 それから、この旅の間でみんなには何とか許してもらった。キスをしてや、抱き締めてとか色々言われたが、それで許してもらえるならとみんなにしてあげた。それを横でニヤニヤと見ているファーガス義兄上を何度殴りたいと思った事か。


 そして、王領の中を進んで5日目。馬車の外から扉が叩かれる音がする。窓を開けて見るとワーベスト兵が並ぶ様に馬を走らせていた。


「どうした?」


「もうすぐで予定の街に着きます」


「そうか。それならそのまま進んでくれ」


「はっ」


 それから、街の中まで案内される。街の大きさは、王都より少し小さいぐらいの街だ。人口は4万人程、らしいのだが


「やっぱり活気がありませんね」


 ヘレンも同じ事を思った様だ。他の村や町と同じ様に活気が無いのだ。前はかなりの人が歩いていたであろう大通りも閑散とし、寂しい雰囲気が漂っている。


「やっぱり占領されたからか?」


「それもあるが、ここの領主が民を置いて我先にと逃げたんだよ。民たちは何も聞かされていなくて、気がつけば他国に占領されている。何されるかわからないまま占領されれば、不安で仕方ないだろう」


 成る程な。そんな事があったのか。確かに不安だろう。自分たちがどの様な扱いを受けるのかわからないのだから。時々視線を感じるのも住民たちが家から見ているからかな。


 俺たちは、住民たちのなんとも言えない雰囲気に戸惑いながらも、街の中を進んでいくのだった。

明日中にFG○の第7章をクリアしないといけないので、もしかしたら更新が……。


あともうクリスマスですね。クリスマス編みたいなものを書こうか迷っていますが、皆さん的にはどうなんでしょうか?


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。