第7話 - 竜の石
第7話投下~☆☆
しばらく歩くと、そこは神秘的な空間だった。
天井は水晶がびっしりとついており、外の光を反射して中を明るく照らしていた。
外はおそらく昼なのだろう。俺はその神秘的な空間にうっとりしていた。
「じゃあ、龍人。登録する・・・っておい! 龍人!」
「ほぇ?」
実に間抜けな返事をしてしまった。
「お前聞いてなかったのか」
「ごめん。この空間があまりにもきれいだったから」
「・・・まぁいい。とりあえずお前をこいつに登録する」
そうしてアラッドは隣にあった透明な球を指差した。
「登録の方法は簡単だ。お前の一部に傷をつけてこの『竜の石』に2、3滴垂らせばいい」
「それだけで?」
「どこに傷をつけてもいいが、大体のやつは前足だな。たまに、ここで鼻血とか出すやつがいるんだが、そいつらはその鼻血で登録した。さ、早くしろ」
「・・・」
俺はしばらく黙っていた。やっぱ、いざ自分の体に自分で傷をつけるとなると結構度胸が必要だった。
「・・・ええい! どうにでもなれ!!」
俺はそういって前足に傷をつけた。が、案外痛くなかった。
「・・・なんだよ。なんか悩んでた俺が莫迦みたいじゃねーか」
「どうした?早くしろ」
飽きれたような表情でアラッドはこっちをながらそういった。
俺は、そのまま『竜の石』に歩み寄り、前足から垂れてくる血を垂らした。
すると、突然竜の石が光り出し、血が見る見るうちに消えて光が収まった。
「これで登録完了だ」
「え? これだけ?」
「あぁそうだけど・・・」
俺は、あまりにも簡単に終わったのでびっくりした。
あ、手の傷はどうしたかって?知らない間に跡形もなくふさがってた。
ドラゴンの治癒能力ってすごい。
そして俺達は、アルスのいる場所に戻ってきた。
***
俺が戻ってくると、アルスは思いっきり寝ていた。
「アルス~。起きろ~」
呼びかけても返事がない。
今度は呼びかけながらゆすってみたがこれも駄目。
すると、見かねたアラッドが尻尾で思いっきりアルスの顔面を叩いた。
『うぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!!』
たぶんものすごく痛かったのだろう、ものすごい悲鳴を上げた。
「おはようアルス」
アラッドがにやにやしながらアルスに言った。
『貴様、アラッドよくも!!』
「おっと。俺に手を出していいのかな」
『なぜ思いっきり顔面を叩く!』
「龍人が起こしても起きないお前が悪い」
するとアルスが俺の方を見てびっくりしていた。
『・・・すまぬ龍人。見苦しいところを見せたな』
「いいよ別に。面白かったし」
そう俺が言ったらすごい落ち込んでいた。
「・・・ごめん」
俺はアルスに謝ったそしたらいきなり俺に抱き着いてきたから思わず張り手を食らわした。
『ぎゃぁぁぁぁ!!!!』
「ご、ごめん。思わず」
『い、いい。・・・大丈夫だ』
アルスは半分涙目になりながら訴えた。
それから3分くらいたった時、
『そろそろ行くか』
そうアルスが言ってきた。
「え? もう?」
『ここに長居は無用だ。それに、まだやることがあるしな』
「分かった。アラッドさん・・・」
俺がそう言いかけたらアラッドに止められた。
「呼び捨てでいいぜ」
「分かった。アラッド、ありがとう」
「こちらこそ」
そう言って俺達はアラッドのいる洞窟を後にした。
話がだんだんグダグダになってきた・・・orz
※意見・感想募集中です。