第16話 - デストラー
久々の投下。ちなみにスランプは脱せれてません(^_^;)
『うむ。それは・・・』
しばらく、沈黙が続いた・・・。
『・・・『デストラー』と呼ばれるやつらでな。よく我らを襲ってくるんだ』
「で、その『デストラー』には勝てないのか?」
『うむ、実は・・・』
アルスがそう言いかけた時、ラウが横から話に入ってきた。
《それは私が話すわ。実はね、彼らに挑んだドラゴンはたくさんいたの。でも、その全員が重傷で帰って来るか・・・殺されたわ》
衝撃的な事実に俺と和真は唖然とした。
【まぁ、とにかく逃げるしか生きる道はないんだよ。悔しいけどな】
『・・・とにかく、ここでずっと休んでたらいずれ奴らにつかまる。日の出と共に出発するぞ』
次の日、俺達は日の出と共に洞窟を出発した。
行くあてはないがデストラーからは逃げなければいけない。悔しいが仕方ない。
「・・・みんなそろたっか?」
早朝、アルスが声をかける。それに対して俺、和真、アラッド、ガルダ、ラウが順に返事をする。
そして、背中にある翼を羽搏かせ、大空へと飛び立つ・・・
それから俺達は、飛んで逃げ、洞窟を見つけては休憩を繰り返した。
これもすべてデストラーから逃げるため・・・。
逃げているだけの生活―――――
***
1週間ほど移動したある日の夜。
俺はなかなか眠れずにいた・・・
「(寝れないなぁ・・・)」
ガタッ
ん?なんの音だろうか・・・
「・・あ、わりぃ・・・起こしちまったか?」
アラッドだった。
「あ、ううん・・・なかなか眠れないだけ・・・アラッドはどうしたの?」
「いや、俺は、その・・・トイレだ・・・」
「いってらっしゃい・・・」
俺はその後眠ってしまった・・・
***
翌朝。また俺達は逃げている。川を見つけると降りては水分補給をし、牛の群れなどを見つけると狩り・・・
みんなストレスと疲労で無言になっていた。
デストラー達に攻められてから2週間近く経ったある日。
俺達はとある地へと降り立った。
『ふぅ・・・着いたか』
アルスは着いたと言ったが。俺から見ると森の中心である。
「着いた・・・って何もないじゃないか」
【そう・・・だな・・・何もあるようには見えない。森の中心に立っているだけだ】
《アルス?こんなところに何があるのよ》
俺がそう言うと、ガルダ、ラウも続けてそう言う。
『まぁ、仕方ない。師匠は自分の縄張りに魔法をかけて、敵から狙われにくくしてるからな。よく目を凝らせば見えてくる』
そう言われた俺達はみんな目を凝らす・・・が、何も見えない。
「・・・その、師匠って一体どんな奴なんだ?」
そんな中和真が口を開いた。
『うむ・・・それは出て来てもらった方が早かろう・・・師匠、いらっしゃいますか?』
そう言うとアルスは、誰かを呼ぶ。
するといきなり森から姿を現した巨大な影・・・
突然だったのでアルス以外はみんな驚いていた。
〈おやまぁ・・・ちょっと驚かせすぎたかの?ほっほっほっ・・・〉
蒼い鱗、黄色い瞳のちょっと年老いたドラゴンが立っていた。
『相変わらずですな、師匠』
〈アルスか。久しくあっておらぬ間に立派になりおって〉
『いえいえ。我などまだ未熟者です』
どうやら2人は知り合いの様だ・・・と言うか師匠と弟子、そう言う関係みたいだ。
〈・・・まぁ・・・ここで立ち話もなんだ。みんな入るがよい〉
『では、お言葉に甘えて・・・みんな、こっちだ』
その後、俺達はその年老いたドラゴンについていった・・・。
今後もたぶん不定期な更新になります。
一応頑張っていくんで応援よろしくお願いします(`ω´)ゞ