僕にとって君はかけがえのない特別な存在です! だから僕の事をほんの少しでいいから好きになってもらえないですか?
“僕にとって君はかけがえのない特別な存在です!
だから僕の事をほんの少しでいいから好きになってもらえないですか?”
私は突然、職場の男性にこう言われる。
私は思ってもみなかった男性から告白されたのだ!
ビックリを通り越して私は少し唖然としていた。
この男性は、私は他の女性がずっと好きなのだと思い込んでいたからだ。
職場でもこの男性が、“ある女性を好きな事が有名で、”
私は疑いもなくずっと彼はその女性が好きなんだと思っていたところ、
不意打ちに私はこの彼から告白されたのだ!
・・・でも? 一つ気になる事があって、“何故、私なのか?”
うちの会社では、“粒ぞろいの美人ばかりが居る職場で、私はこの職場では
中の中ぐらいで、他にもたくさんキレイな女性がいるではないか?”
じゃあ、何故私なの?
疑問だらけの中、今日の仕事が終わる。
私は帰り際、職場の同僚と駅まで歩いて帰っていると、、、?
またこの男性が私の前に現れた!
一緒に私と帰っていた同僚は私と彼に気を遣って先に一人で駅まで
行ってしまう。
『“良かったら、一緒に帰りませんか?”』
『えぇ!?』
『じゃあワタシ先に一人で駅まで行くね!』
『・・・えぇ!?』
『じゃあ、帰りましょうか。』
『・・・・・・』
私は5分程何も喋らず、彼と並んで歩いて駅まで向かう。
彼はそんな私に気を遣って話しかけてくれたのだが、、、。
私は少し機嫌が悪い感じでこう彼に言った!
『“なんで私なんですか?”』
『えぇ!?』
『他にもキレイな女性は居るでしょ!』
『僕はキミがいいんです!』
『“じゃあ、京花さんはどうなったんですか? 留別さんが京花さんの事を
好きなのは有名な話じゃないですか? それとも京花さんにフラれたから、
私なんですか?”』
『・・・そうじゃありません、困ったな、』
『私は京花さんの代わりなんかできませんよ。』
『“勿論です! 市川さんに與須嶺さんの代わりをさせるつもりも
僕はありませんよ。”』
『“じゃあ何故、私なんですか?”』
『“僕の好きなのが市川さんだと分かったからです!”』
『えぇ!?』
『随分前からずっと市川さんの事が気になっていたんです、でも僕は
市川さんが言う通り、與須嶺さんの事が好きだと想っていました、でも
ある時、僕は気づいたんです! 本当に僕が好きなのは市川さんなんだと、
他の男性と市川さんが楽しそうに話している姿を見て僕はヤキモチを妬き
ました! そんな事、與須嶺さんにも感じた事がない感情なんです!』
『そんなの私は知りません! もうこんな事、やめてください!』
『“僕は本気です! 市川さんの事をあきらめるつもりはありません!”』
『他にも女性ならたくさん職場に居るでしょ!』
『“何故、市川さんはそんなに僕を拒むんですか?”』
『えぇ!?』
『僕の事をほんの少しでいいから好きになってもらえないですか?』
『・・・・・・』
『ゆっくり考えてもらっていいので、お願いします。』
『・・・・・・』
『じゃあ、僕はココで、、、!』
『・・・で、でも? 私は、』
『じゃあまた明日!』
『・・・・・・』
・・・女っていう生き物は? “好きでもない男性でも自分の事を好きだと
聞くと、何故かこの男性の事が気になるようになるみたいだ!”
なんとも思っていなかったこの男性の事がやたらと気になるようになる。
私はどうしたらいいのか?
そもそも、この男性は好きだった女性の事を本当に忘れられるのか?
それに拭いきれない彼の私への気持ち。
この男性がずっと好きだと思っていた女性は、うちの会社でもトップクラス
でキレイな女性だ!
そんな女性を諦めて、“何故、私なの?”
彼は私を揶揄っているの?
そんな事を考えていたら、もう朝を迎えていた。
さあ、私は彼と付き合ってもいいのか? それとも断るべきか?
まだ答えが出せないまま、今日も彼と顔を合わせるんだろうと思う。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。