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海だ、ビーチだ、冒険だ!俺は〇賊王になる!!※諸事情により水着回は次回death

※法定速度は守りましょう。守ってても転けたら死ぬから気をつけて。

※今回のお話は新キャラの後藤くん、アイアンヘルム、後藤くん、アイアンヘルムのパートで、進みます。読みにくかったらごめんなさい。



冒険者ギルド基本理念


この世界には俺達を縛る国と、法がある。しかし俺達には剣と魔法がある。

そこら辺に精霊やら幻獣がいた時代は、遠くなったが、今でも秘境では現存する神様の目撃情報が上がるし、俺も何度か会話したことがある。一方で凶悪犯罪を解決したら裏に本物の悪魔が加担していたりと人類の営みのすぐ隣にはまだ多くの神秘があり、冒険が存在する。

SSS級冒険者 鋼鉄のザイン


この文章は冒険者ギルドの基本理念とかいう冊子に入っている100年以上昔の伝説のSSS級冒険者が書いた文だと伝えられている。そして僕は今これに非常に頭を悩ませている。


設問1 文中の秘境の神とは何か、通称又は真名、司る権能を書きなさい。

設問2 文中の凶悪犯罪の黒幕だった悪魔の推定年齢と階級を書きなさい。

設問3 鋼鉄のザインの戦闘能力に比肩する可能性がある現代の冒険者を1人書きなさい。


ちなみにこれは冒険者ギルドに加入するための試験問題であり、ギルド職員になるための問題ではない。大昔の冒険者の戦闘能力なんか知らねえわ。尾ひれついてるに決まってんだろうが!


僕の名は後藤大樹15歳、今年の春から高校生・・・・・・のはずだった。入学式の朝、玄関開けて出たら異世界に居た。2日さ迷ったらこの街に着いた。腹が減ったので職を求めてきたのは憧れの冒険者ギルド。が、なんか僕の知ってるやつじゃないよこれ。


「ゴトウさん、あと3分ですよ?書けないですか?落ちちゃいますよ?こんな簡単な問題で落ちたら故郷のご両親泣いちゃいますね。ん?今泣いちゃうんです?ハンカチ貸しましょうか?」


周囲をチョロチョロしながらめちゃくちゃ煽ってくるのは試験官のギルド職員カレンさんだ。見た目20代前半で僕よりお姉さんだと思うけど受付の時とか笑顔が素敵なかわいらしい人だなとおもったのだけれど、会話すると毒舌通り越して猛毒を吐きまくってくる、胃が・・・・・・胃が痛い、ぅぅぅぅ。


僕は無言で書く。


1 しるか 草生えるわ

2 666歳 伯爵

3 S級のアイツ



こんなくそ試験受かるわけないよね。ニヤニヤと暗い笑いが込み上げてくる。僕はこの笑い方のせいで中学の三年間を陰キャ認定されたのだ。冒険者になるってことを舐めてた。もうこの際、雑用でもなんでもするから冒険者ギルドに住み込みで働かせてもらえないかな?このままだと明日には餓死ってしまいそうだ。


「ふんふん?1問目はシルカ神、権能が植物操作だから・・・・・・草生えるでもまあ合ってますね。ゴトウさん言葉知らなそうだしこの表現でも正解かな」


ん?そんな神様いるの??


「大悪魔ゴ・クアークは666歳、実力は大公級だけど実際の爵位は伯爵。あら?合ってますよ??」


洒落で書いたのが合っている・・・・・・だと?


「最後のは・・・・・・アイツさん、か。確かにあの人戦闘能力はそれくらいでもおかしくないわね」


アイツってそういう意味じゃないんだけど。


「改めまして、ようこそ冒険者ギルドへ。ゴトウさんは合格です!」


「マジですか?」


「はい、マジです」


適当に書いたら全部合っていたらしい。とりあえず僕はこれで冒険者になれるのだから良いとしよう。て言うか適性とか検査するんじゃないの?大丈夫?


「ゴトウさんのランクは全問正解だったのと職業がレア職の魔剣士なのでB級スタートです。基本的に全問ミスからの粘って試験管からOK出るまでヒントを探らせてありふれた下級職の底辺E級スタートなんですけど凄いですねー」


待って、本当に待って。全問不正解で底辺デフォルトって何この試験。ま、負けてたまるか、僕は底辺じゃなかったんだしここからがスタートなんだ。受付の毒舌なんかにくじけてたまるか!


「あー、早速依頼を受けたいんですけど戦闘のある仕事って何かありますか?」


「うーん、今ならワニ狩りと山賊団退治、魔王討伐とかありますよ?」



「あ、ワニ狩りでお願いします」


他二つは絶対ダメそう。特に最後のやつ。100ぱー死ぬから。

ワニ?ワニも危険だけど頑張れば罠で取れるはず。


「ワニ1番難しいですよー?」


「うん、それでもワニでお願いします」


魔王に比べりゃマシだろう。

カレンさん新人いびりよくないです。



そんな訳でやって参りましたワニ狩り。現在僕のいるグレイシティという街の南側の街道横のビーチにワニが住み着いたそうです。なんでもいいからやっつけて下さいとの事。落とし穴でも掘ってサクッと殺ったろう。

うん、魔剣士なんだけどさ・・・・・・普通のお店には魔剣売ってないんだって。そもそも僕の所持金て召喚された時に渡された路銀の15万ボルなんだけど魔剣て買うとなると値段がいくらつくのか分からないようなものらしい。仕方ないから普通のロングソードと青いレザーアーマーを買ってきたんだけど、なんかこれ恥ずかしい。こんなの昭和のゲームのキャラじゃないか!!くそ、今にもっと洒落た装備を買ってやる。


さて、なんとスコップはなかったけど、ギルドで鍬と鉈を借りれたので背負ってきた。ギルド長のギルド菜園(薬草)用のものらしい。

サイズが分からないけど深さを5m程掘って付近に生えていたヤシっぽい樹木の枝を斜めに切って底に串刺し槍を作る。穴の上に枯れ枝で蓋を作ってシャツを乗せて砂をかけて隠す。ちょっと小さいけど、まあ、落ちれば死ぬと思う。


「ここに市場で買ってきた鳥肉を置いて・・・・・・と、これでよし!」


僕は茂みに隠れてワニがやってくるのを待つことにした。


程なくしてソイツはやってきた。

白銀の甲冑を着て大型バイクで信じられない速度を出してこっちへ向かって来る。


「ちょ、バイク!?ナンデバイク!?アィエエエエ!?はっ!!?こっち来ちゃダメだぁ!!!」


バイクリアリティショックを起こした僕は錯乱していたが、間違いなくこのままではあのバイクが落とし穴に落ちる。


「ほんげええええぇえぇぇえ!!?」


バイクの前輪が落とし穴に落ちると、そのまま後輪が跳ね上がり、まるで暴れ馬からぶっ飛ばされたジョッキーのような感じに放物線を描きながらそのライダーは飛んで行った。なんとも間抜けな、ギャグ漫画かよ。と思わせる絶叫を上げながら。


「ぐぎゃあ」






すっ飛ばされたライダーはなんかこう、ありえない角度を取りながら痛そうな着地を顔からしたのだった。


テレテレッテレー!

どこからともなくファンファーレが聞こえる。

『350万の経験値を手に入れた。

ゴトウ ダイキのレベルが40まで上がります』

謎の声まで聞こえてきた。

『称号【勇者殺し】【魔王】【知将】を獲得しました』


「・・・・・・は?」






遡ること数時間前



「ハロー、みんな元気してる?俺はねぇ・・・・・・寝不足でヤバァイ!がテンションはMAXだ!今日はなんとキャサリンと海にツーリングに出かけるのさ!ぶっちゃけ俺としてはもっとこうスタイル抜群の?美人タイプのおねーさんの方が好みなんだけど、女の子と海にツーリンググしに行くって言葉だけでなんかもう、リア充してるぽくてOK!って、痛い。キャサリンやめて、今俺軽装だから!腕とか足とか生身だからそこら辺に落ちてる石を投げないで、アウチ」


「断固抗議しますわ。私は少し成長に時間がかかるだけで、スタイルが悪いわけではないわ!」


あ、よくみたらちょっと涙目だし冗談が冗談じゃなかったやつだこれ。地雷踏んじまったから謝っとこ。


「ゴメンゴメン、今のはジョークと言うか、ほら、キャサリンの魅力を考慮したら変に下心あるように思われてもあれだから照れ隠しのつもりだったのさ」


「え、貴方そんな目で私を見ていたの?もしかしてロリコンなの?ちょっと距離置こうかしら」


変質者を見る目で俺を見てくるのはやめないか?お巡りさんコイツです!って言われたら俺また逮捕される自信満々だぜ?


「えー、グダグダして参りましたので、この辺で本日の計画発表に移りマース!はい、キャサリンどうなの!?」


「え?コホン。今日はこのグレイシティの南に広がる魔海の調査に向かうつもりよ。浜辺の生物、海中の生物のサンプルをとって改良の余地があるか検討するわ」


「ふっふっふ、もちろん俺がそんな事で終わらせはしなーい!調査が終わったらこちらの一斗缶のような鍋と網を使ってガンガン焼きを作りまーす!そしてぇ、遊ぶ!」



て、キャサリンどこ行くの?ん?なんぞそのデカブツは??


「これは試作品のゴーレムよ。貴方のバイクの構造を簡単に模倣して、ゴーレム作成技術と錬金工学、魔術理論を掛け合わせたハイブリット作品、名付けてモトゴーレム!!」



「も、元ゴーレムだって!?じゃあ今はなんだ!?バイクか!?バイクになったゴーレムなのか!?」


「なんか貴方、違わない?元ゴーレムじゃないわ!モトゴーレムだって言ったでしょ!」


プリプリ怒ってるキャサリンとアホ丸出しの俺の会話を見て周りの人達が笑っている。いつも孤独な一人旅だとたまにはこういうのもいいかもしれない。

そしてモトゴーレムについて触れると、形状は昔のアニメに出てきた金田という男の赤いバイクに似ている。コレは灰色の石でできてるけど。あれはなんか電動っぽいイメージだったけどこれは魔動なんだそうな。蛍光グリーンの光がゆっくりと、表面に刻まれたモールドに走っていく。タイヤも石の塊に見えるが、実はこれはホイール部分で、実際に走る時はこのホイールに磁石のように土を引き寄せてタイヤを生成するそうな。車体自体はゴーレム技術で、動力はなんとホイール部分の石材の中に金属コイルが入ってて雷の精霊に電気を流してもらう事でモーターとなるらしい。キャサリン天才だわ。だが、しかしあえて言いたい。魔動と言いきっていたが、電動だろこれ。


街道に出るまで俺はプラチナさんを押して行くがキャサリンはモトゴーレムを運転している。ほぼ音がない。


「どうして乗らないの?」


「いい質問だ!プラチナさんのエンジンは爆音なのさ!たぶんまた通報されるから街道までは押すぜ!」


うん、騒音で捕まるとか勘弁願いたい。


街道は舗装されている事もあり初走行にも関わらずモトゴーレムは軽快に走る。

ていうか速い。速すぎる。時速250キロくらいは出ている。俺とプラチナさんならそんな速度チョロいもんだが、石の塊が出していい速度ではない。その上にキャサリンノーヘルである。


「ちょ、ヘルメット被れ!お前そんな軽装で転けたら頭飛ぶぞ!?」


プラチナさんのアクセルをガンガンに回してギアを上げていく。それに合わせるようにキャサリンとモトゴーレムは速度を上げていく。追いつく度にさらに加速していき、いつの間にか楽しいツーリングがデッドヒートを繰り広げる地獄のレースになっている。

こんなはずでは!?


「ちょ、モトゴーレムがやばいのかキャサリンがやばいのか分からないけど、俺このままだとバイク初心者に追いつけないクソダサベテランライダーになっちまうんですけど!?」


速度は500キロに差し掛かるところでモトゴーレムの速度が急速に落ちる。コース的に街道横に広がる砂浜の方に逸れていく。慌てて俺もそれに合わせるようにしてブレーキをきかせるが、なんと前輪が沈んだぁ!?


「ほんげええええぇ!!?」


うわ、クソみてえな悲鳴が聞こえるわ。

トマホーク!!

って感じに投げ出された俺は多分高速回転しながら放物線を描いている。これ、絶対に死ぬわ。


「ぐぎゃあ」


カエルが踏まれたような汚ねえ声を聞いて俺の意識は消えた。





僕の落とし穴が原因で1人の男の命を絶ってしまった。

これ殺人事件だよね。どうしたらいいんだ。

絶望する僕の目の前に薄紫色の剣が落下した男に遅れてふってきた。


「う、うわあ!?」


目と鼻の先に落下した剣は垂直に刺さる。危うく僕も死ぬ所だった。


『魔剣リバイブソードをゲットしました、装備すると切りつけた対象を任意で回復、蘇生させることができます。魔剣士のアビリティが適用され100パーセントの力を発揮できます。』


僕は目の前の剣を掴むとピクリとも動かない鎧の男にめちゃくちゃに突き刺した。



「うおおおお、死ぬな!!生き返れ!!僕は人殺しになりたくないんだよぉ!!」


半狂乱になりながら変な格好で死んでいる男を滅多刺しにしていると、遠くから走ってきた女の子がなんか叫んでいる。見られた!?違う、僕は人殺しじゃないんだ!?






いかん!?ちょっと死んでいた!!ここはどこだ、俺は誰だ!?て言うかやたら俺を刺してる小僧、お前は誰だ!?


次回に続く!!




以下今回のコメント


ギルドの受付「アイアンヘルム、うちの新人のせいで死んでる(笑)」


遠くの王様「おお、死んでしまうとは情けない」


灰色の魔術師「ざまぁwwww」


ベテラン戦士「水着回詐欺かよ!!ふざけんなあああ!!」


衛兵「通報しました」









今回でてきたモトゴーレムはバイクと言うよりリニアモーターカーのためくそ早いです。アイアンヘルムとプラチナさんの名誉のために説明しておきますが、くっそ早いバイクとリニアモーターカーが競走してるようなものなので直線勝負なら普通に負ける可能性があるのかと。


次回こそ水着回・・・・・・何をしてもギャグパートになるこの話に水着回とか本当に書けるのか?

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