そこはまるで別世界だった
何気に初魔法です。
「ここは…どこだ…?」視界が色を取り戻していく。そ、そう言えば…三谷達は…?
「どうやら、未来の世界とやらに着いたようだよ。それにここは…学校、のようだね」
「ほんとに未来の世界…っぽいね、なに…これ」そう、そこは確かに学校だ。ただし…変わった姿だが。豪華になってる。
「とりあえず…情報を集めようか。え、えーっと…確か、図書館がこっちにあったよね。変わっていないなら、あるはずだ。とりあえず、そこまで行こう。」
「ついたね」 『ついたね・ついたな』歩くこと10分。図書館には無事ついた。それはいいのだが…街を歩いている人が誰もいない。図書館の中にも人の気配はない。
「どういうことだ…さっきから人っ子1人いない。勝手に入ってしまったが…」
「あった!!!あったよ!二人とも!!」結衣が嬉しそうな声を出した。恐らく新聞かなにかでも見つけたのだろう。見に行こう。
「西暦4080年…って、ことは、ほんとに20年後みたいだな」
「ここ見て。」 そう三谷に言われ、見てみると…
【魔族出現、谷市全域に避難警報】
「ま、魔族…って、伝説上の存在で、人間を滅ぼすためのみを目的とする怪物の事か?なんだってそんなもんが…」
「と、言うよりこの地図を見る限り…僕たちの国は、ほとんど無くなっているようだよ」 三谷が、指さした世界地図を見る。俺たちの国は比較的小さいが人口はそれなり、魔法技術もそこそこ高い。そう簡単に滅ぶことは無い…はずなのだが。
「嘘だろ…」そこには、俺たちの今いる谷市、隣あっている池市…しか、存在しなかった。
「魔族によって壊滅させられた…レアスト王国…!?」
「嘘だろ…俺たちの国が…こんなに簡単に…?そんなわけない…魔族が…そこまで強いってこと…?」
俺は言葉も出ない。だって、俺たちの国の軍隊は世界的に見てもかなり強かったはずだ。それでも歯が立たなかったと言うことか…?もしそうなら…勝てるわけが無い。俺たちより強い人たちだぞ…勝てる、わけが無い。
「とりあえず、ここを寝床にさせてもらおうか。飲み物は魔法で出すとして…あと必要なのは食料だが…スーパーに残ってるものを拝借してくるとしよう」
「それから、睡眠…だな、寝よう、1度。それから、渡された武器のこと考えよう。」
「そうだね。じゃあ、飲み物は私が出すよ。」
「ウォータークリエイト」 そう結衣が唱えると、目の前のボウルに水が浸される。
「よし…食料貰いに行くか。この非常時だ、魔法を使っても文句言われんだろ。」
『ランニングシュール』と一斉に唱えて走る。移動速度強化の初歩術だ。
スーパーまで普通に歩けば10分、走っても5分だが魔法を使えば、例え初歩術でも1分でつく。やはり便利なものだな、魔法って。
「だいぶ貰ってきたね」
「冷蔵庫があって助かったね、電力は一応来ているみたいだし」
「ああ…とりあえず、飯でも食べて寝よう」俺はそう言い、その日は適当に肉を焼いて食べ、寝た。
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