古の王と金の姫君・補
古の王と金の姫君
元題『常緑に恋願う』コバルト文庫ノベル大賞2017年1月〆応募作
唐突に思い立ち、ノベル大賞の2016年1月〆に出そうとしたものの、5日ごろに紙切れしてタイムアウト。
縁起が悪いしやめようかなーと思いつつ、無駄に半分ほど印刷された束を見て、モッタイナイ精神で改めて2017年1月〆に出した。受け取ったひとだけが分かる、なんで半分だけ印刷が違うんだモノ。
題名はやたらと悩んだので、常緑〜で応募したかどうか、ちょっと怪しい。今もテキトーに付け直してあります。
場所としては4世紀頃のイングランドを考えていました。
がしかし、いつものよーに地図を変え、いつものよーに単語を微調整しながら書いていたら、ふと「何か文化的に1世紀頃まで戻ってないか?」と気づいた。で、慌てて村の中のことを削除。
更に書き進めるうちに「マテ、これはもしや紀元前まで遡ってないか?」というものとなり、旅の途中を削除。
借りた時代的にいるはずのローマを、書きとうない、いらんわ!としたせいで、紀元前に戻っちゃったんだね……
まあね。あれだね。騎士という言葉だけが架空中世ヨーロッパな感じ。だけど、古代と言うと、また違うものを想像しそうなので、なかなか説明のつけにくいモノになりました。
この話は妹をメインに書きましたが、最初に考えていたのは姉の話です。
でもヒーローの出番が最初と終わりの方だけで、およそ中身が賢者と旅しながら蛮族を退治しようと目論む血気盛んな姫君の話、という少女小説としてどーよ、なモノになりそうだったので、妹の話を先に書いたわけです。
ところで、年の差といって、どれくらいを想定するものなのか。話の中では年の差があるということで、キーワードに入れてみた感じ。
設定上、寿命が短いので、そうなった――――――本来の想定では、女子の成人年齢は12歳くらいなのですが、14歳までに大方が子持ちとなるのが普通では、現代で読むものとして、いくらなんでもそりゃねーわ、ということで成人を16歳に。
結果、早々と16で子持ちとなっても、子が16歳の成人に達するまでに寿命が来てしまうではないかッ……というビミョーなことになりました。だから、主人公姉妹の父親も、実は劇的に長生きの部類になっていーる。まあ誰も気にしないからいいや、みたいな。
ま、それはともかく、古い英語とゲール語源などから名前は取りました。
おかげで、アーサー王の映画で、グウェネビアがジェニファーになってた理由が分かりました。
グウェネビア、ギネビア等いろんな呼び方をされますが、このグウェN部分は、スウェンと同じです。CとGが同一なのねー。で、グウェネビアは白い貴婦人、白の女王という意味ですが、グウェNが貴婦人・女王、ビアが白を示します。
さてこの白は、色が薄いという意味の白いで、肌が白っぽいとか金髪であることを示します。金髪はブロンドと言われますが、フェアとも言います。そして貴婦人や女王を意味するグウェNは、高位の女性に対する語句ですが、ぶっちゃけ単純に女を表しますので、男といえばジョン、女といえばジェーンとなり、繋げますと、じぇーん・ふぇあー。じぇにふぁー。
……。
やはりお前がグウェネビアか!
というわけで、ジェニファーは美貴ちゃん、グウェンは貴子さん、グウェネビアは輝美江さま、スウェンは貴の君くらいの古風さで訳して読むと宜しいかと。(そんなの出てこないけど…)
どうでもいいけど、シアーズは、しー(意味:海)と、はあー(意味:軍隊・戦士)を繋げ、複数にしたもので……しいHあー・ず。しあーず。まんまだな。
なんだかんだと、ヴァイルント・ドネルという世界を作るのは楽しかったです。
追補、おわり