表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

天国

作者: ショコラ

アリスは空を見上げながら歩いていた。

考え事をしていたのだ。

明日のおやつは何にしようとか、そういうくだらない普通の考え事だ。


「危ない」

その声は友人だった者のもので、なんだろうと振り返りかけた時

アリスは死んでいた。

否、死んだのは肉体だけで、魂は生きていた。


「ここは、どこ?」


~序章 青の世界~


皆さんは聞いたことがあるだろうか。

全ての生物はその命を終えると、魂は肉体を離れ、『転生』をする為に時空の間、通称「青の世界」にいくということを。


今アリスの魂がいるのも青の世界。

転生する時のルールで前回の記憶は消されており、そのため彼女は初めて来た様な反応をしているが、実際にはここに来るのは今回で194回目である。


あ、自己紹介をしていなかったな。

私はリリ、「元」天使である。

この小説の作者であり、影の主人公だ!

なぜ「元」天使なのかは気になるだろうが、それを説明するには、まず天使の仕事を知ってもらわなくてはいけないだろう。


天使の仕事には大きく分けて2つある。


1つ目は天国全体の会計業務であり、一応天使は公認会計士の資格を持っていることになっている。

2つ目はとても大事な仕事なのだが、私はここで失敗してしまった。

魂は200回転生すると自然消滅してしまうので、定期的に新しいのを精造しなくてはいけなくて、それの造り手を天使がやっているのだ。


私が天使を停職処分になったのは、アリスという魂を生み出してしまったからだ。

アリスの魂は何回かの転生に一回、大量殺戮をおこしてしまう

危険な魂なのだ。

しかし、勿論本当に事件を起こしてしまっては困る。

その為私が責任をとって管理する様にしている。

アリスの魂の予兆などを見極めて、次の転生先で何かしそうな場合は、パラレルワールド又はゲームの中に送り込むのだ。

転生先でも、アリスと一緒にいろと神様に直接言われたため、なんだかんだ忙しい日々を送っている。

(※神様、決して私は悪口を言っているわけではありません!)


ピコン!

「リリ、アリスもう少しだろ?終わったら遊ぼーぜ!w待ちどーしいぞーwww」

この様な軽いメールを送って来るのは天使長であり、友人のケルンである。アリスが終われば復職していいので、私も待ち遠しい。

「そうだな、早く終わらせたいよ」

微笑しながらメールに返信した私はアリスを見てため息をついた。

「次はやるのか・・・・・・」


アリスは満面の笑みでどこからか見つけたナイフを振り回していた。


仕方なく、私は仕事に取り掛かることとなった。パラレルワールド又はゲームの中の世界で魂を入れられる体を探すのだ。

「すいません、パラレルかゲームの空きありますか?」

私は魂管理所でそう尋ねた。

魂管理所とは真っ青の青の世界では目立つ白い建物で、転生を望まない魂が管理官として働いているところだ。


便利な時代になったものだ。昔は魂が自ら入れる体を探したのに、今では魂管理所で尋ねればすぐに見つかる。


「そうねぇ・・・・・・RPGの世界なら1つなら空きがあるけど・・・・・・」

顔馴染みの管理官のおばさまが困り顔でそう言った。

私達は2人セットなので、空きは2つ無いと駄目なのだ。

「・・・・・・どうにかならないでしょうか?」

私はダメ元で聞いてみた。すると、おばさまは奥に調べに行ってくれた。


数分後、おばさまは紙を1枚印刷して戻ってきた。

「えーとね、片方が人じゃなくても良いなら用意出来るわ」

「人・・・・・・じゃない?」

「詳しく言うと、片方は犬になるようね。これを逃したら次は2人ともスライムになr「お願いします!」

「なら、ここにサインを頂戴ね。あとは出発用バブルに乗っておけば今回もいつもと変わらないわよ。」

紙を私に手渡し、サインをする場所を示しつつ、おばさまはそう言った。

「ありがとうございます。」


手続きを終えた私はアリスを連れてバブルに乗り込んだ。


次回、

私、犬になる。

こうご期待!!


そんなことを考えていたら・・・・・・



「エマージェンシー、エマージェンシー!バブル制御異常!!速やかにバブルから離れてください!」

青の世界に警報が鳴り響いた。


「アリス!今すぐ降りるわよ!!ここにいるのは危険!」

アリスを引っ張りながら私は降りようとしたのだが

「うごかないでください」バブルの機械音が聞こえ、私達は出発してしまった。

いつもは全く揺れないばぶ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ