side 尚輝
夢を見た……
香織が1人で泣いているのをただ側で見てるだけの夢を……。
目が覚めると今朝と同じ風景だった……
1つ違うのは朝は反対方向を向いて寝てた瑞姫が俺の近くに寄り添って寝ていた事
「俺何がしたいんだろな……。香織とはまだキスも何もしてないのにな…」
古いって言われるかもしれないけど、俺と香織は許嫁の関係だ。もともと親同士が仲良かったのもあるし昔から香織が嫁になると言われ続けていた。正式な婚約の話が来たのは大学に入った頃に来た。
婚約者の香織に手を出してないってより手を出せない…。昔から仲良かったのもあるし……
中学の時に先輩と付き合って女を知った。
そこから部活のマネージャーや近寄ってくる女に手を出していった…。親は女を家に連れ込んでるのを知っていても何も言ってはこなかった…
高校を卒業して一人暮しになって婚約してから遊ぶのは引退したはずだった。香織だけを見るって。
引退したはずだったのに、今こうして瑞姫に手を出してしまった。
瑞姫は後輩として可愛かったしいつも構っていた。手を出した事なかったけども………。
「………ん、…」
「瑞姫?起きたか?」
「……ぁ、先輩……おはようございます」
「おはよう」
瑞姫の笑顔はいつ見ても飽きない位可愛い
「起きられる?ちょい服を取ってくるから待ってろ」
「はぃ。ありがとうございます」
「いいよ」
瑞姫の頭を撫でてそこら辺にある服を着て瑞姫の服を取りに行った………。下しか履いていないけども。
乾燥機を見ると服は完全に乾いていた
「ふっ」
部屋に戻ると瑞姫がまだ俺のベットで気持ち良さそうにすやすやと寝ていた。そんな彼女を見るてると自然と頭に手が伸びた。
「はぅ………先輩?」
「服乾いてたよ。はい」
彼女に衣服を渡すと尚輝は部屋から出てリビングのソファに座った
あんな夢を見たら香織に久々に逢おうかな……最近大学と会社の往き来ばっかで逢ってないし。瑞姫と関係を持ってしまったけど…
送ったら電話してみるか
そんな事を考えていると寝室のドアが開き瑞姫が出てきた
「先輩お待たせしてしまってすみません」
「いや、大丈夫。行こうか」
「え?」
「さっき送ると言ったけど?」
「本当に良いんですか?」
上目使いするの禁止にしようか。今まで上目使いそこまで気にしてなかったんだけどな……
「あぁ…。取り敢えず行くぞ」
「はい!ありがとうございます!」
エレベーターでマンションの駐車場まで降りて瑞姫を車に乗せ車を走らせた……
瑞姫は大学から少しばかり距離がありマンションで姉と二人暮らしをしている。
マンションの前に到着すると車を停めた。
「送ってくださりありがとうございます!」
「お姉さんに言わなくて大丈夫か?」
「あ、はい。大丈夫です。金曜日は彼氏さん所でお泊まりでいつも居ないんで!」
「じゃー昨日は姉妹そろってお泊まりだったんだね?」
「えっ、あ、はい…」
返事と共に顔を赤くして瑞姫は俯いた。
「えぇーと……あの、今日はありがとうございました!」
「また学校でね」
「はい!」
尚輝は車から降りた瑞姫がエントランスの中に入ったのを確認して車を発進させた。
マンションの駐車場に車を停め、尚輝は車に寄りかかって電話をかけた………
無機質な機械音が響く。
そして……
『はい…』
「あ、俺だけど」
『尚くん?』
彼が電話をかけた相手は婚約者香織だった
「今大丈夫?」
『うん。大丈夫だよ』
「あ、外か……今何してた?」
『友達と買いものしてたところだよ』
「あ、そっか………邪魔したな」
『ううん。大丈夫だよ?どうしたの?』
「いや、最近お互い忙しくて逢えなかったから逢いたいなって思っただけ」
『え?本当?私も逢いたいな…』
「けど友達と買いものなんだろ?友達に悪いし、声聞けたからいいや」
『だ、ダメ!』
「え?」
『だって、せっかく尚くんから電話来たのに……昼過ぎ位から逢えないかな?』
「………いいよ。友達との買いものが終わったら電話して。迎えに行くよ」
『うん!ありがとう尚くん!』
「友達との買いもの楽しめよ。遅くなってもいいから」
『ありがとう!』
「じゃーまた後で」
『うん!』
電話が切れて尚輝は携帯をポケットにおさめた…。
「もう一回シャワー浴びとこ…」
車にロックをかけて尚輝は自分の家へと帰っていく……。