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夜明けの星の黙示録  作者: 妖怪サトリ
第四章 魔法教団編

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74/81

第070話 ☆熱帯夜

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

性描写があるため、改変しています。

改変前はミッドナイトノベルズへ↓

https://novel18.syosetu.com/n7662kr/

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


サクラの家には、寝室が三つある。


どの部屋にも、ふかふかのベッドが備えられており、

疲れた身体を迎え入れる準備が整っている。

今夜は、二人ずつ部屋を分けて休むことになった。


アレクとフィズル。

サクラとイヴ。

リーシャとアウラ。


各々が寝室へと向かうと、

長い一日の終わりを迎えようとしていた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


―――サクラとイヴの寝室にて


先ほど、フィズルがしっかりと“可愛がられた”様子を目にしたことで、

サクラの胸には、ある種の焦りが芽生えていた。


どこかのんびりとした空気をまとったイヴ。

その無頓着さに、サクラは危機感を抱いていたのだ。


「ねえ、イヴ。

 フィズルは“旦那様”って呼んでたわよ。

 あなたは…二人きりのとき、

 ちゃんと“旦那様”って呼んでるの?」


母の問いかけに、イヴは気まずそうに視線を逸らす。


「それは……その…」


サクラの眉がぴくりと動いた。


「"アレク様"は、人前で名を指す時の呼称でしょう!

 本人には…特に二人っきりの時は"旦那様"と呼びなさい!」


教育に力が入る。


「そもそも!寝床を共にする時、

 しっかりと努めは果たしているの!?」


イヴはますます居心地悪そうに、

ぽつりと答える。


「それは…寝そべって…

 あとは…流れに身を任せて…」


それを聞いた瞬間、サクラの視界はぐらりと揺れた。

まるで足元から力が抜けるような感覚に襲われ、

倒れ込みそうになる。


「何てこと……私の教育が悪かったのね…」


サクラは深くため息をつき、決意を改めた。

娘に真の気品と心得を叩き込まねばならない。


ひれ伏した支配者。その高等教育を施す―――


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


リーシャとアウラは寝室を共にしていた。


リーシャは両性愛である。

男にも、女にも情欲(じょうよく)を向けることができる。


リーシャ:

 ー淫乱 Lv.38

 ー両性愛 Lv.28


淡い光が揺れる寝室で、

リーシャは熱を帯びた眼差しをアウラに向けていた。


「ねえ、アウラ……

 ご主人様との夜は、うまくいっているの?」


アウラは一瞬言葉に詰まりながらも、

照れくさそうに答える。


「ええ…う~ん。

 いっつもやられっぱなしって感じかな…

 アレクってば、ほんと野獣なんだもん」


頬を赤らめるアウラの様子に、リーシャはくすりと笑う。

その笑みには、どこか(たくら)みめいた色が混じっていた。


「なら……私たちも特訓しなきゃね♡」

「えっ―――」



☆☆☆☆☆☆ !見せられないよ! ☆☆☆☆☆☆

ミッドナイトノベルズで掲載↓

https://novel18.syosetu.com/n7662kr/74/

☆☆☆☆☆☆ !見せられないよ! ☆☆☆☆☆☆



もはやアウラには、思考する力も気力も残っていなかった。

虚ろな瞳で、ただ天井を見つめている。


「Qちゃん…♡」

「キュキュー!」


リーシャが、使役するスライムをそっと呼び寄せる。


「アウラ……忘れられない夜にしようね♡

 …"ジェル・マギア"♡」


ふたりの本格的な夜は、始まったばかりだ。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


―――アレクとフィズルの寝室にて


「旦那様…優しくしてください…

 お願いします…」


フィズルは、アレクとサクラのぶつかり稽古を見て、

すっかり怯えていた。


あんな獣のようにぶつかり合ったら、

華奢な自分の体などすぐに壊されてしまう。


「ああ、優しくするぞ」


アレクは、風呂場で交わした約束を思い出しながらそう答えた。

しかし、これほどまでに怯えた目で見られると、

さすがに少し傷つくな…


(自分のほうから、欲しがらせてやる…)


アレクはそう決心すると、フィズルを抱き寄せた。

優しく胸をマッサージしながら、フィズルへ問う。


「なあ、どうして魔法の才能を伸ばしたいんだ?」


フィズルは頬を赤らめながら答える。


「あっ…昔から、周りのノームは魔法が使えました。

 んっ…私だけ落ちこぼれだったので…」


コンプレックスのようなものか。


■フィズル_魔法

挿絵(By みてみん)


確かにフィズルは魔力が低い。

しかし、魔法のレベル自体は高い。

かなり努力してきたのだろう。


■フィズル_身体

挿絵(By みてみん)


そして、フィズルは

集中――特段、"知力"の能力が高い。

これは天賦(てんぷ)(さい)だろう。


「そうか。でも努力してきたんだな。

 それにフィズルには知力の才能があるじゃないか

 人が持っていないものを、既に持っているぞ」


「…私は才能が無いので人一倍努力しないといけません。

 それに、まだまだ勉学に励む身です。

 私など――」


やたらと自分と(おとし)めようとするので

キスをしてやめさせる。


「わかるんだ…俺にはわかるんだぞ

 …フィズル…お前の頑張りもな」


そう言ってフィズルの頭を撫でると、

フィズルの目は一段と(とろ)けた。


「あ…ああ」


どうやらフィズルは褒められるのに弱いらしい。


「…こんな貧相な体ですが…(みにく)くないですか?」


また自分を下げようとする。


「フィズルの体は美しいぞ。

 決して他人に見せるなよ。俺だけのものだ」


そうして首元に、胸に…そして体中にキスをする。

「ハァ…♡ハァ…♡」


フィズルも興奮している様だ。


「愛しているぞ、フィズル」

「~~~♡♡」


ゾクゾクとしていることが読み取れる。


すると、鉄壁を思わせるフィズルの岩の扉が開いた。

自ら、その奥に隠された秘所をさらけ出している。


(た…たまらんっ!)


だが、快楽だけを求めるような乱暴なことは、決してしない。


ただ心を重ね合わせるように、

ゆっくりとフィズルを抱き合った。

これにて四章完結です。

ここまで読んでくれてありがとネ!


ブクマ・評価いただけると大変助かります(>ㅅ<)

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