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4 大変なゴミの分別ー救いはガールズバーに?

冷蔵庫の他には部屋にあるゴミ箱の整理を週に2回行っている。おばあちゃんは無造作になんでもゴミ箱に投げ込む人なので、処理する時にはゴミ箱につけてあるビニール袋の中を見ながら触って燃えないゴミ、つまり缶詰の空き缶やペットボトル、瓶などを確認して分別しなければならない。


空き缶やペットボトルは別の曜日に出すことになっているから、何でも一緒くたにゴミ箱に入れてはいけないと言うと

「あれ、近頃は何でも一緒でいいって聞いたけど」ととぼけた言い方をする。


「それは間違いだよ。この表を見てよ。曜日によって出すゴミは違うんだから。ちゃんとルールを守らなきゃダメだよ。」 


こう言った会話も全て忘れてしまうのでまさに暖簾に腕押しなのだ。しかもゴミが増えてくると急にゴミ出ししてしまうこともあり、それもゴミ出しのない日でもなんでも構わずに出そうとすることもあり、気がつけば阻止したりしているが、桐子は二階に居住しており、おばあちゃんに張りついているわけではないので完全に阻止することはできない。


朝だいぶゴミ箱が溜まってきているが、翌日ゴミ出しの日だからそれでスッキリするな、と思って夜のパトロールの時に何気なくゴミ箱の方をチラッと見ると綺麗になっている。


やられた。翌日そのことを指摘しても覚えていないと言われてしまうのでなしのつぶてだ。缶詰や瓶、ペットボトルは桐子がゴミ箱の整理をする時に入っていないか確認するのだが、更に缶詰の缶の場合は蓋を気をつけて外し、蓋と缶を洗剤で洗い、ドリンク剤の蓋は金属の方へ、そして瓶はさっと洗って瓶の袋へ、ペットボトルは外側のプラスチックを外して処理をするのだ。


けれどもおばあちゃんの住む一階にそれぞれ分別用のボックスを置いても分別できないので、それぞれ二階の分別ボックスに入れ、桐子が二階のゴミと一緒に出すのだ。特に危険なのが缶詰の蓋だ。


気をつけないと手を切ってしまう。おばあちゃんに分別して欲しいと頼んでいる時に、缶詰の蓋で私が手を切って血を流してしまい、ヴァイオリンを弾けなくなってしまってもいいのか、とやや大袈裟なシチュエーションで話しても、その話もすぐに忘れてしまうので効果はなかった。


今日も恐ろしい冷蔵庫整理をやらなければならない。時々きゅうりが溶けている。キャベツの大玉が3つもあったりする。玉ねぎ4個入りの袋が5つもあったりする。


もっともこれは冷蔵庫ではなく、床下のボックスではあるが。こちらも毎回チェックしないと恐ろしいことになる。いつだったか妹が遊びにきたら、目の前でおばあちゃんが床下のボックスを開けたそうだが、そこにはハエの幼虫が湧いていて妹はそれを全部駆除してきれいにするのに大変な思いをしたそうだ。 


 今日もいろいろと大変だったが、ヘルパーさんが来てくれているので楽しいガールズバーに来ている。ここには桐子より一つ年上の沙耶香さんという美人がいる。桐子も客観的に美人であり、ほぼ互角といえるのだが、沙耶香さんの方が少しお色気があり、この仕事を2年もやっていてお客さんの扱いに慣れているのと、コミュ力があるのとで人気がある。特に桐山さんという30歳くらいの紳士的な人がよく彼女を指名して楽しそうに話している。

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