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目を伏せて

詞書:薔薇の花咲くホスピス



目を伏せて

去ったあなたは

愚妻など

気にかけもせず

風と遊んで




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公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。


▼小説家になろう 公式企画サイト

https://syosetu.com/event/haikutanka2023/

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夫はしんどい身体から解放されるんだと、ホスピスで私は自分に言い聞かせていた。

蒸し暑い最後の夜。

自宅でないことがわかって少々暴れたと看護師さんは話してくれた。

前日、「ホスピスに行こう、お願い」と懇願したのは私。

うっすら頷いただけなのにYesと意思表示したと言ったのも私。

これ以上見ていられなかった。


力を使い果たしたのだろう、傍にいることを許されたときには、ただ横たわるだけのあなただった。

目を伏せてあげたのは私だ。

額に最後のキスが落とせてよかった。


そして、空に踊る龍になったのかもしれない。


挿絵(By みてみん)

by 腰抜け16丁拳銃/クロモリ440さま

素敵なお写真、ありがとうございます!






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― 新着の感想 ―
[一言] 「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」感じて出会う黄昏の君 「枯野抄」に出てくる松尾芭蕉の句。彼の背負(しょ)うとも読めるかw 見守ってくれていると信じて
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