離ればなれ
詞書:織姫と彦星はふたりとも生きてるか、ふたりとも死んでるか、同じがいいな
月の舟
潤びぬうちに
さし渡せ
空の彼方と
地上のふたり
-----------------------------------------------------------
公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
▼小説家になろう 公式企画サイト
https://syosetu.com/event/haikutanka2023/
-----------------------------------------------------------
潤びる:濡れてふやける
七夕なら天の川を渡るだけ。それも旧暦の七夕なら、お月様の形はいつも同じで、上弦の月一歩手前。
それを「月の舟」だと考えた七夕伝説もあるのです。
私と夫は左右でなく、上下に離れている気がする。
というか、夫はお空に居ると思ったほうが上を向いていられるから、心にそう言い聞かせている。
お舟が濡れてふやけてしまうとしたら、それは天の川のせいではなく、涙のせいだから、お月様、急いで。
これも、本作の感想欄で腰抜け16丁拳銃/クロモリ440さまに助けていただいてできたおうたです。