龍の涙雨
詞書:夫は私の前では泣かなかった
やはりとも
濡れて伝へむ
とほやまの
煙りて寄越す
背の涙雨
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公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
▼小説家になろう 公式企画サイト
https://syosetu.com/event/haikutanka2023/
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急な雨にも「Marvellous weather!ー極上の天気だ」と言って濡れていた人。
身体が辛いからムリしていたことも、もっとやりたいことがあったことも、もう逝かねばならないのが悔しかったことも、知ってる。
雷雨と共に他界したから龍になったのだろう、そのあなたが寄越す雨ならば、あなたが居るだろう遠くのお山に「やっぱりね」って言って濡れることにするよん。
庭のフェンス工事が済んだらまた雨の日になったから、やっぱりね。
本作の感想欄で腰抜け16丁拳銃/クロモリ440さまにいただいたおうたの返歌として作りました。




