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番外編 上田一樹

ある日のお昼。


いつも通り五人でお弁当を食べていると、夏海が私に質問をする。


「前から聞きたかったんだけど、かずっちってさぁ…なんでモテたいと思ってたの?」


「それ!わたくしも聞きたいわ!」


「わ、私も聞きたいです…!」


「えぇ…言わないとだめ…?」


「あ、それ!私知ってるよ!実はねぇ…」


「あ、朝日!待って!言わないでよぉ…」


朝日はお母さんから聞いてるはずだから、知ってるとは思ったけど…。


みんなが、私も聞きたいー!とプンプンしている。


「わかったからぁ…。自分で言うよぉ…」


恥ずかしいから言いたくなかったんだけどなぁ…。


そう考えたけど、話さないとみんな納得してくれないなぁ、と思い説明をする。


「私の名前って、うえだかずき。漢字で書くと上田一樹でしょ?」


真剣な顔で私の話を聞く三人。


「小学生の時、名前が男みたいってからかわれて…その時、男っぽい格好してたから、尚更からかわれたんだよね…」


素敵な名前なのに許せない!と怒る、夏海と楓さん。


「実はからかってた子ってかずきのこと好きだったんだよね!ほんと許せない!」


余計許せない!と怒る、夏海と楓さん。


えぇ…。


私それ初耳なんだけど…。


そう思っていると雪が申し訳なさそうに私に尋ねる。


「あ、あの…」


「ん?雪どうしたの?」


「わ、私が王子様って呼ぶの、ほんとは嫌だったんじゃ…」


「ううん!雪は私をからかう為にそう呼んでる訳じゃないってわかってるから嫌じゃないよ!それに、最初は戸惑ったけど雪に王子様って言ってもらえるの好きだもん!」


そう言い私は雪の頭を撫でてあげる。


嬉しそうにしてくれる雪。


そんな私達を見て三人が微笑む。


「それにしてもあの時のかずき、今のかわいさからは考えられないくらい、かっこよかったよねぇ」


えー!見てみたい!と言う三人。


今度アルバム持ってくるね!と言う朝日。


「や、やめてよ朝日ぃ…。思い出すのも恥ずかしいんだからぁ…。それに、あの時はお母さんのせいでそんな格好してたんだし…」


「お母さんのせい?」


夏海が不思議そうな顔をして尋ねる。


「うん。お母さんって昔から同性にモテモテで。本人も同性愛強かったから、娘の私も女の子からモテるようにって。だから名前も格好も男っぽい感じになったの…」


「じゃあお母様に反抗する為にモテようと?」


楓さんが真剣な顔をして尋ねる。


「んーその理由もあったけど、それ以上に絶対モテるようになって、からかった人達を見返してやるぞ!って、思ったんだ。まぁ、結果モテなかったんだけどね!」


私達からモテたでしょ!と怒る四人。


たしかにそうだけど…。


あの時は違ったんだよぉ…。


「王子様は…お母様のこと恨んでますか…?」


雪が心配そうに尋ねる。


「ううん。たしかに最初はちょっと恨んだけど…。でも、変なところあるけど、昔から私のこと大切に育ててくれたし、私が異性からモテモテになるって決意してから、モテる方法を教えてくれたり、協力もしてくれてたし。それに…」


それに?と四人が尋ねる。


ここからは、朝日も知らない話。


「今の幸せな私がいるのは、お母さんの付けてくれた名前と想いがあったおかげでもあるしね!だから感謝してるんだ!」


私達もかずきのお母さんに感謝だよー!と朝日が言うと、四人がそれぞれ抱きしめてくれる。


まぁ、ほとんどみんなの魅力のおかげなんだけどね!と照れながら言い、私も抱きしめ返す。


みんなが笑顔に。


そして、考える。


お母さんありがとう。


本当にそう思う。


お母さんの付けた名前とさせた格好でからかわれて。


それがきっかけでモテてやるって決意して。


お母さんも協力してくてくれて。


そのおかげでみんなが私のこと好きになってくれた。


ただ…


お母さんが教えてくれたモテる方法って…女の子達から…じゃないよね…?


ま、まさかね…。


私はそこで考えるのをやめると、みんなと一緒に笑い合った。

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