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15歳になる間に2つ、鳥さんからの研究結果と懸念解消策の報告をうけた。
椅子に座ってテーブルを見るテオの前に、テーブル上に立つ鳥さんがいる。
「なかなか買っていただけなかった、魔石についてですが。」
さすがにAIだけあって、イヤミから始まる報告。テオは聞き流すが。
「やはりこれは、魔素の塊でした。前にお話ししましたが、魔素とは動きがない時は殻を閉じて動きを止めるため、それがたまりやすい場所に集まって固まりとなったようです。
魔物と言われる動物からも採取可能ですが、効率が悪いと思われます。長生きする魔物からなら大きな物をとれると思いますが、大体そのような魔物は倒すことが難しいでしょうし。」
「まあ、長生きするってことは生存競争トップ集団だもんな。鳥さんと一緒に倒して回るしかないのか。」
「ですので効率が悪い、です。できれば地中からの回収を提案します。」
「地中って。穴掘るの?」
テオは顔をしかめる。また出発が遅れそうではないか。
「掘るのも構いませんが、廃坑や洞窟など、地中に入れる場所があればある程度簡単かと思われます。」
と、鳥さんが多少希望がある提案をしてくれる。
「地形的に川の水が滞留していた場所が地下にあれば、かなりの量の魔石を採取できると思われます。そこに魔素だったものが集まっていて、それが土中に埋まれば活動を停止して魔石になっているはずだからです。」
「じゃあ、海底でもいいんじゃないの?」
「海底でも多少は流れがあるため魔石にはほとんどならないようです。あそこにあるのは、魔素の濃い海水があるだけです。」
「じゃあ、それを濾せば魔石になる?」
「実際試してみました。」
と言うと、鳥さんが小さい石を口から吐き出した。心情的に汚い、とテオは思ったが鳥さんには手がないからしょうがない。
取り上げてみると、確かに指先ほどに小さい。
「これくらいの魔石を作るのに数十回濾し続けました。」
へぇー、とテオはその小さい魔石をいじり回す。
「気をつけてください。それでも魔力で火をつければ10分、20分ほど燃え続けますので。」
「先に言えよ!」
テーブルに魔石を落とす。コロっと転がる魔石から目を放して、鳥さんが話始める。
「なぜ海底から取り出したものが燃えやすいのかわかりませんが、ツバメ内は設備余剰がありますので、とりあえず作り続けようと思います。
よろしいでしょうか?」
「旅の火起こしには使えるか?じゃあ、作ってくれ。時間はかかるだろうけど。」
「了解です。では、そのように。
では話を戻しますが、これからの旅の間に坑道や洞窟がありましたら、ぜひ入っていただけますよう、お願いいたします。」
「その中でどうやって探して、どうやって掘り起こすんだ?」
テオには想像がしにくい。
「まず大事なのはその中で、川の跡地を探します。これは地質、石などで私が判断します。また、掘り起こしは私の超音波で周辺を崩してやります。
普通、川上のあった土は他よりやわらかいので、坑道や洞窟はそれの上に掘られていると思われます。
とりあえず、1度やってみたいです。」
「わかった。旅の途中は気にかけよう。鳥さんも気づいたら教えてくれ。」
「了解しました。」
気ままな旅に少しくらい目的があってもいいとテオは思っていた。




