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爆風で周辺の土が吹き飛んだらしく、モスが船首を持ち上げて垂直になったらしい。
後部座席へ落ちたような形になり、頭を打った。
「ふ、ふざけるな!今度はお前が俺を殺すのか!!」
涙目でモニターを睨みつけるもモニターは消えていた。多分、壊れてしまったようだ。
「畜生、俺をマスターと認めたら覚えてろ!」
何とかスライドドアを開ける。
「うわぁ。きれいにクレーターになったなぁ。」
クレーターにあるのはモスだけだ。おいてあった剣やバックも見当たらない。
「ああああああ、全部モスに入れておけばよかった…。言えよ、先に!」
両親や皆の好意を吹き飛ばしたツバメからの連絡船がクレーター中心に降りてくる。
「文明とか文化とか、色々違うこと思い出してきたよっ。」
言いながらモスから飛び降りた。
連絡船に向かうと、自動でスライドドアが開いた。モスの同型艦のようだ。ワタルの時にはなかったので、新たに製造したのだろう。
ドアから鳥が飛んできて、テオの前にホバリングして話しかけてくる。
「あなたの体をスキャンしました。やはりあなたはワタル様ではありえない。ただ言動がワタル様なのは認めます。」
「ああ、どうやら俺はこの星で生まれ変わったらしい。こんなことってあるんだなって言うのが俺の感想だよ。」
「興味深い話です。では、本船までモスⅡ(ツー)でお連れします。」
「ああ、頼むよ。」
モスⅡに乗り込みむと自動で浮かびあがり、住み慣れたこの大地、星を離れていった。
「ところで、この鳥は何なんだ?」
と鳥にきくと、その鳥が答える。
「案内に作りました。また、何かあっても対応できるように武装も内蔵されています。不審な行動を慎むようにお願いします。」
「へえぇ。本物の鳥みたいだな。…触りたい」
「不審な行動はしないでください。」
「わかったよ。疑りぶかい。」
「私のほうが一般的な人間の行動です。AIですが。」
笑うテオを乗せながら、モスⅡはツバメへ向かうのだった。




