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ジェネレーターの音がかすかにした。
正面モニターが光りだす。まぶしいが大した問題ではない。
モニター右端にツバメとの接続状況、燃料系、機体各種のセルフ確認センサー状況報告が表示される。
ツバメとつながった。
「警告します。この船が対象者以外が乗船することはできません。直ちに下船しなさい。下船が確認されない場合、船内にガスを流してあなたを殺すことになります。」
懐かしいツバメの声が船内に響いた。丁寧にサイレン付きだ。
「怖いな。ツバメ。俺だ。ワタルだ。そのガスは少し待ってくれ。あと、サイレンは話せなくなるか切ってくれ。」
「………。私の名前、ワタル様の名前、どのように知りえたのでしょうか?」
「いや、合言葉も知ってたろ!う~ん。やはり話すと長くなる。このモスはエネルギーがあるけど長話できるか?経年劣化が怖い。」
「………。理解不能。人の寿命は100年もないと理解してますが。……。わかりました。」
やたら考え込んでいるように思えるやりとり。実際は演算だが。サイレンは止まっている。
ツバメからの話しを待っていると、
「確かにモスの経年劣化は不安です。こちらから迎えの連絡船を向かわせます。ただし、こちらもそのための対処をします。12時間後にモス付近に行かせます。」
「ああ、頼む。ただ、ここ降りるところないからそこは気を付けてくれ。」
「わかりました。…本当にワタル様のようですが…。では、明日、お会いすることを楽しみにしています。偽物でも人と話すのは505年ぶりですので。」
「え!!そ、そんなにたってるのにお前は動いてるのか!?」
「ワタル様と33%信じられるので、ここまでお話ししました。これ以上は私の船内で確認してからです。12時間後にこちらから連絡します。モスの近くにいてください。」
「わかった。今日はゆっくり寝るよ。よろしく。」
「では、おやすみなさい。」
プッっとモニターがきえ、ジェネレーターの音もなくなった。
「ああ、明日はやっと…。」
操縦席をリクライニングし、意識を失うように、泥のように眠った。
「起きていますか?」
モニターからの声で目が覚めた。スライドドアの窓部分が遮光モードだったため、薄暗くて寝過ごした。
「今起きた。……もう12時間たった?」
「12時間たっています。また、迎えの連絡船も上空に控えています。」
「おお、ありがとう。乗り移る?」
「いえ、あなたは中にいてください。この周りは木々が邪魔で、またモスも埋まっているので、周辺を爆破します。」
「はあぁ?! お前ってそんな過激なやつだったか?」
「大丈夫です。モス正面から爆破するので、モスを掘り起こし、木々もなくなり、合理的です。」
「いや、そう、なのか?」
寝起きの頭でぼんやり考える。
「爆弾を投下しました。衝撃に備えてください。」
「え? …え?!」
ド――――ン!




