01. 入学式ってめんどくさいよね。
桜が舞い、散っていくこの季節。王都の中心部では、ある男が地図を見ながら頭を傾げていた。
「あれ?、ここであってるよな……ってか、ここ絶っっ対!違うよな……」
男は地図を見ながら1人であたふたしていると、1人の女性が話しかけてきた。
「どうかされましたか?」
「ここに行きたいんですけど、この地図の場所ってここですよね」
男が苦笑いしながら女性に聞く。
「ここであってますよ。あっ、でも、この魔法学園ってあっちにありますよ」
女性が苦笑いしながら魔法学園を指さしながら答える。
「えっ!?」
男がビックリしていると―――――
「この地図、間違ってますね」
女性が笑顔で言ってきた。
それからは、親切な女性が男に正しい魔法学校の場所を教えていた。
「ありがとうございます!」
「いえいえ、でも、時間って大丈夫ですか?」
「ん?時間……っげ!!あと少しで式、始まるじゃん!!色々とありがとうございました~~!!」
男は女性に礼を言いながら魔法学園へと走って行った。
男が走り出して30分が経過していた。
「やっと、着いた……地図、全然あってねーじゃん……遠すぎんだろ……」
男は春先にも関わらず、額に汗を滲ませ、息を切らしていた。
「ここが……魔法学校かぁ……でっけぇなぁ~~」
男の目線の先には―――――
王国魔法学園と書かれた門がある。
男は興奮しながら学校を見ていると―――――
『キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン』
「ん?待てよ……今のチャイムって」
男が慌てて腕時計をみると9時ちょうどだった。
「あ~!!もう入学式は始まった……アイツにまた、ごちゃごちゃ言われる~~……はぁどうせ遅刻なら、ちょっと学校でも探検すっか!!」
男は入学式をサボって、スキップで学園内に入っていった。
場面は変わり、入学式を行っている体育館では、
「の、ことから、私たちに重要な……」
前にあるステージでは生徒会長のスピーチが行われていた。
スピーチの最中、新入生達が何やら話している。
「ねえねえ、蓮加」
蓮加と呼ばれた少女は、隣の席を向く。
「どうしたの?史緒里」
「私の前の席の人って、欠席なのかな?見当たらないんだよね……」
「そう言えば、居ないね。もしかして、サボりとか?」
蓮加が言った言葉に史緒里は首を大きく振りながら、
「いやいや、入学式からサボる奴って普通いる?あの、生徒会長の『朝聖』さんがスピーチがしてるんだよ!?」
「史緒里だってスピーチの最中に話してるじゃん」
「あっ!ちゃんと聞かないと……」
史緒里は急いで前を向き、 生徒会長のスピーチを聞き出す。
「でも、なんで居ないんだろう……」
蓮加も気にはなっていたが、朝聖のスピーチに耳を傾けた。