病院は怖いところ?
第2話改です大改修して内容というか展開というか初期と大幅に変わっていま…す。
【古ぼけた病院3階 最奥の病室】
コツン…コツン…コツン…
「………?」
足音の主はどうやら俺に気付いたわけではないらしい…。
病室に入ってまっすぐに部屋の主のもとに進んでいる。
(白衣…診察?こんな夜中に?うそだろ?)
後ろ姿からは俗にいう院長っぽい風体の人物は部屋の主の前に立っている…
「…!…!!」
「……!!!」
逢引きか?痴情のもつれか?何かを話し合っているようだが、
これはチャンスだ!隙を見て外へ…
ごしゃっ!ごす!どちゅ!ぐしゃ!
「な?…」
病室に響き渡る、肉を殴る嫌な音に危うく声が出かかった…
俺はとんでもない現場に居合わせてしまった…どうしてこうなった?
そして…どうして俺は隠れるのをやめて奴の肩を掴んでいる?
「や…やめろよ…あんた医者…だろ?し、死んじまうぞ!」
怖え…超怖え…正義のヒーローじゃあるまいし何やってんだ俺!
ゆっくりと奴が振り向いた…
「ひっ!!」
振り向いた奴の顔…いや、顔といっていいのか…
本来顔のある部分は大きく抉れており二つの眼球だけが目の位置に浮いている。
ギラギラとした眼球が俺を見据える。
「…”医者”ガ…カン…ジャ…チリョウ…シテナニ…ガワ…ルイ?」
抉れた顔の中から途切れ途切れの言葉が聞こえる。
”医者”って単語がやけに耳にじっとりと響く…
「い、医者は患者を治すもので病院はそのための場所だろうが!」
俺は正義の味方を気取る気はないが、奴の言葉にカチンときて言い返していた。
今の俺、超かっこいい…膝はカクカク震えているが、問題はこの後…どうする?
「ク…クッハハハ、”医者”…ガ…ナオシ…ソノタ…メノバショ…」
何故か笑われた…なんか震えを忘れてむかついてきたぞ…
いや、待てよ?こんな化け物いるわけがない!
そうか、俺まだ寝てるんだ!これは夢で俺はまだ寝てるんだ!
そうと分かれば…
「へいへい、俺の夢なら怖くもなんともないぜ!」
俺は調子に乗って奴に指差し挑発する。
「お前が医者?ふざけんな!医者ってのは偉くて、儲かってモテる!
お前みたいな患者にやさしくない抉れ顔には務まらない崇高なお仕事なの?オワカリ?」
今までビビってたの嘘のように俺は調子に乗りまくった…
奴は俺のことを舐めるように見ている…と思う…
「ワタシニ…ツトマラ…ナイスウコ…ウナシゴトカ…カカカ…
デ…オマエハナ…ニモノナ…ンダ?」
「え?俺は…あれ?」
サーっと血の気が引いた、
なんで今まで気にしなかったんだ?…思い出せない俺の名前は?職業は?
「俺は?一体…誰なんだ?」
プロットを見直し加筆&調子に乗って何かベクトルが…次回辺りから特に…小説って難しい。