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32話 絶体絶命ピンチ到来!久しぶりの再会!

久しぶりの再会......急に連絡とらなくなった友達と久しぶりに再会するのって、なかなか気まずいですよね。

なんで急にこんな話をするかって?

まぁまぁまぁまぁ。


本編始まりますっ!






「はっはっは。クモの追いかけてこない洞窟はマジで快適だな、ミルア!」

「だから、女の子らしくしなさいって!」

「どこがダメだったか全然わからないぞ?」

「はぁ。」

「そんなため息つくくらいなら、まずミルアが見本を見せてよ」

「いいでしょう。ふっふっふ。クモが追いかけてこないなら、そこそこ快適ね、ナツキ」

「ほう。」


確かに、どことなく女の子っぽい。何て言うんだろう、なんか、女子同士の会話って感じで良いわ。本当に仲が良ければ男子と会話していても、素を見せてくれるけど。あとは、もうどうでもいいやと思ってる場合か。


「なんだろうなぁ。行きがあんなに辛かったから、帰りがこう楽ちんだと張り合いがねえな。」

「張り合いなんて、必要ないわよ。安全に帰れればいいの!今は冒険しなくていいのよ」

「冒険なら、今日充分したじゃないか。これは大発見だぞ?すでに記録があることとはいえ、これほどの財産だ。しかも、発見したのはクリスタルピール。これは、強力な魔導具に使えるし、色によって使える用途も様々だ。つまり、どれだけあっても価値は一定以下にはらない。」


人口はどんどん増えていく。もちろん、それよりも早くクリスタルピールは成長するだろう。だけど、もちろん魔法はまだ発展途上だ。だから、この魔力伝導率の高く、属性も容易に付加させることのできるクリスタルピールは、需要は減らないんじゃないだろうか。使いようによっては、コストが安く、今までの物を作れる、買えるわけだから。


冷蔵庫、保存庫、クーラー.....etc何にだって使える上に、伝導率が高いから魔力が少ない人でも、さらに使いやすくなるんじゃないか?いままでは、結構つかれることがあったみたいだけど......。それと、さらに強力な武器などが作れるようになる。可能性は無限大にある。


「すごいわね......確かに、今回は大冒険したし、大発見もしたって事なのかもね」

「まぁ、ミルアは既に見つけてたから反応少なかったって言うのもあるかもしれないね」

「そうだね......最初に見つけたときは、あり得ないほどテンション上がったからね」


そりゃそうだわ。確かに、本に書いてあった場所を発見して歴史に名を刻むかもしれないってなったら、めちゃめちゃはしゃぐわな。そう、まさに、死ぬほどはしゃぐわけだ。でも、所見で死ぬほどはしゃいだとしたら、次に来た時純粋に楽しめるのか?いい反応ができるのだろうか?聞いたところによると、ミルアはここに何度も来てるって言うんじゃないか。それじゃあ、もう普通の反応になっちゃっても無理はないな。


「ちょっと俺用に弓つくりたいな......剣も。」

「私も欲しいなぁ」

「ナイフは絶対に欲しいなぁ」

「わかるわかる!」


ナイフは毒かな。あと、剣は爆破。弓は麻痺かな。ああ、すっごい楽しみだわ!しかも、少ない魔力消費量じゃん!?打ち放題使い放題。天国かよ。無事に帰ったら天国が舞ってるかと思うと、胸の高鳴りが抑えられないぜ☆


「おお、何か楽しくなってきたなぁ!」

「そうね!速く帰って加工職人に加工してもらいましょう!王都には、腕のいい加工職人がいるはずよ!」

「うっしゃー!そうと決まれば、アルカディアに帰ろーう!!」

「いえーい!」


お、今日は中々ハイテンションでやってってるねー!何?何か良いことあったの?実はねー、いま、俺はもうどうでもいいやってな気分なんだー!ハハッハッハッハ!!!!


「でさ、この状況どうするよ?」

「うん?」

「ミルア、現実逃避してないで今の状況をみつめよ?」

「うん?」

「洞窟でさ、帰る途中にクモの罠に引っかかったんでしょーが!今天井から糸で逆さづりにされてんだよ!」


見ろよこの状況!枝からぶら下がってるミノムシみたいになってるからな!?何を現実逃避しとるんじゃ!このままじゃ、俺たちクモの三時のおやつになっちまうんだぞ!?


「いやー!言わないでー!!!今忘れられそうになってたのー!!!」

「現実逃避する前にまず脱出しようぜ!?」

「いや、それは無理よ。ナツキ、確かめてみなさいよ。この糸の締め付け、半端(はんぱ)ないわよ?絶対に(ほど)けない。」

「そんな、何もかもをあきらめたような声音で話さないでよ......」


何もかも。すべてを悟って、無駄だって諦めてるような......感じ?それ、やめよう?なんか、周りの人が落ち込んじゃうやつじゃん。


「と!に!か!く!このままじっとしてても仕方ない!」

「じゃあ、どうするって言うの」

「もがく!!!むぎぎぎぎぎぎぎ!!!必死に動けば、何とかなるだろ!お前も、普段持て余してるバカ力を発揮するところじゃねーか!」

「はぁ。しょうもないわね。大体、ナツキはそこまでする理由があるの?」


呆れた様子で俺に問いかけるミルア。いや、生きるのに理由が必要か!?生きたいから生きる。それでいいじゃないか。でもまぁ、しいて言うなら......


「俺はある!リーナにまだ恩返しをしていない!陛下に貢献(こうけん)できてない!なら、することは一つ!」

「私は、何もないから。好きな人もいないし、誰に恩返しをするとか特にないし。どうせ、家の都合で中年と結婚させられるし」

「ふざけんな!まだ分からないだろ!今は、魔族と人間との間でで戦争状態にある!俺らで手柄をあげれば、昇進も十分にあり得る!軍での地位は、上がれば上がるほど結婚でも有利になる!!だったら、ここを抜け出して、名をあげれないと思ってる家族を見返してやれ!」

「......本当に?」

「本当に!」

「......マジのマジに?」

「マジのマジに!おおマジだ!」

「......そうと決まれば、やるしかないわね。」


急にやる気をみなぎらせるミルア。そう言えば、ミルアと長い時間一緒にいると、高確率で恋愛の話を聞かされてたのって、もしかして、自分の結婚とかが自由に決められなかったからじゃないか?だから、他人のそういう恋愛話を聞いて、発散させようとしてたんじゃ?そうか......やっぱり、ガキは恋愛対象にならないとか言って、憧れてたんだなぁ。


「私が得意なのは怪力だけじゃないってことを見せてやるわ!!!」

「おお!かっけえっす、ミルア先輩!!!!だけどね、ミルア先輩」

「ちょっ!今集中してるから、また今度ね!」

「でもね、もう遅かったんっすわ。」

「え。」

「はい、もう、お越しになったみたいです。」


グヴォォォォォォォォォォォ!!!!!!


「......マジ?」

「マジです」

「早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く!!!!解けてよ!」

「あ~あ。短かったなぁ、この人生も。」

「今度はナツキが悟り開いてんじゃないわよ!......くっそ!解けねぇ!」

「ミルア先輩~言葉遣い~」

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!仕方ないかっ!【ファイアボール】」


ズドォッッッ!!!


まだ訓練所で習っていないはずの、魔法。適性がある人なら、手足を動かすように使えるらしいが、ミルアはそれだったらしい。ミルアの放ったファイアボールは、クモの方向に......ではなく、自分の手のひら......つまりは、糸でがんじがらめにされて、体の横に気を付けの状態で固定されている手のひらの中で、爆発した。


「~~~~~~~~~~ッッッッ!!!!!!!」

「ミルア!?お前、何やってんだよ!」


いくら体が頑丈にできてるとはいえ、ゼロ距離からの爆発。しかも、糸を吹き飛ばす弾なのか、とても強力な、爆発。それは結構な痛みをもたらしているはずで。今も、叫んでしまうほどの痛みを我慢しているのだろう。それを耐えている証拠として、唇からは血が出ている。


「でも、これで、手が、自由になったわ」

「お前、指が」


ミルアの綺麗だった指は、ズタズタに引き裂かれていた。指に絡まっていた糸を、急に爆風で吹き飛ばしたからだろうか。もちろん、ケガはそれだけではなく、腕が密着していた太ももからは激しく血が流れ、指は少し短くなっているものも......。


「んぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「ミルア!?」


自由になった左手を使い、力任せに糸を引きちぎるミルア。しかし、欠損した指を力任せに動かすという作業は、想像以上に痛みが伴うという事は想像に難くない。力を入れているせいか、太ももからは血が噴き出し、指はぴくぴくと痙攣している。


「くはぁぁぁああ。ナツキ、こっち向きなさい」

「お前......指が。太ももも」

「いいから!」


ブチブチブチッ!


先ほどまで悲鳴をあげながら行っていた作業を、一言も声を発さずやり遂げるミルア。恐らく、声をあげると俺が迷惑をかけてると思うと考えての行動だろう。確かに、それはとても有難いんだけどさ、ミルア。額に、脂汗を書いてるんだよ。普段、汗かかないお前が。


「ミルア......ごめんっ!私が、罠に気付いてたらッ!」

「ばーか。私も気が付かなかったら、文句なしよ。早く逃げるわよッ!」


すでに自分たちの真下で落ちてくる獲物を待ち構えているクモ。そう、コイツがゴーレムなんじゃないかという仮説は外れていた。よく考えてみればわかる、簡単なことだったのだ。ミルアは、今まで何回ここに来た?その時襲われたといっていた?いや、そんな話聞いてない。つまり、アレは魔物。なんらかが作用して、急に現れた魔物。突然変異だか、貴族の捨てた魔物(ペット)だか知らんけど、急に現れた、正真正銘本物の魔物。


「ナツキ、行くよッ!」


糸を使い、反動をつけて遠くに飛ぶミルアと俺。力のあるミルアのお陰で、遠くまで飛べたが、そのさ二十メートル。早く移動しなければ、容易に追いつかれてしまうだろう。


「こんなところ、早く抜け出して治療―――――」

「ナツキごめん......血が足りな......」

「ミルア!?」


出血多量で意識を失ってしまうミルア。そりゃそうだ。血を流し続けて約三十分。むしろ、これまで意識を失わなかったことが奇跡と言える。


マズイ。ミルアが倒れた。後ろには、あり得ない速さで追いかけてくる、戦闘不可の魔物。攻撃される。勝てない。負ける。摑まる。食われる。......死?


ゾッ


背筋を冷たい何かがはい回る感覚。恐怖。もしかしたら、今まで麻痺していたのかもしれない。一人で森に言って、オオカミ魔物を倒してるときも、何か別の魔物......オークなんて出てきてたら、間違いなく死んでただろう。もしかしたら、オオカミ魔物に囲まれて襲われ、死んでたかもしれない。


なんで、今までそんなこともわからなかったのか。いや、違う。これは、自分の命の重さじゃない。......他人の命を背負っている責任と、その重さ?ミルアを死なせてしまうという恐ろしさ?


キチキチキチキチキチキチ......カタカタカタ


クモの足音。怖い。ミルアが死んじゃう。いやだ。女の子の中では、リーナの次に知り合った友達なんだ。親友なんだ。いやだ。死なせたくない。殺させたくない。......死にたくない。


「う、うわああああああああああああああ!!!!!!」


俺は、気合を入れる雄たけびと共に、今持っているあるスキルを使った。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!


それは、【錬金術スキル】。なんで錬金術?と思ったかもしれないが、今の音を聞いてくれれば解ったんじゃないだろうか。それは、錬金術の効果、鉱物や鉱石、岩石をある程度操ることができる。という特性を利用したかったからだ。金を錬成、賢者の石を錬成。今のところ成功例はあるものの、全てが眉唾だと言われているのだが、この三つの功績、鉱物、岩石類を操れるというのは、非常に有用だと考えている。と、いうことで......


ガゴォンッ!!!!


周囲の岩や鍾乳洞などを操り、洞窟をふさいでしまったのだ。こうすれば、クモは入ってこれないのではないか。そう考えてのことだ。しかし。


「これでっ、しばらく時間が稼げる......か?」


こんな大掛かりなことをしたことはない。スキルは、スタミナを必須とし、使うにはスタミナを消費する。あほみたいな量を運んだことによる疲労は、いままで経験しえなかったことであり......


ドサァッ......


こういう事を引き起こす結果となった。






錬金術スキルについてですが、もちろん、入手方法は一つだけではありません。


例えば、岩石、土、鉱石、鉱物などを、手の上でよく観察したり、手で触ってみたり、匂いを嗅いだり、加熱してみたり、薬品と混ぜてみたり。色々なことをすると、入手できます。


他にも、【薬品調合スキル】から入手することもできます。これは、錬金術スキルに限ったことではなく、他のスキルも、『あるスキルを一定以上まで修練すると獲得できる』といった特徴があります。


ちなみに、元から錬金術スキルを所有していて、新たに錬金術スキルを入手した場合、複合され、【錬金術Ⅱ】になります。


例     【装飾スキル】【錬金術スキル】【???スキル】 

         ↓       ↓       ↓

     【錬金術スキル】【錬金術スキル】【???スキル】

         ↓       ↓       ↓

     【錬金術スキル】【錬金術スキル】【錬金術スキル】

         ↓        ↓       ↓

         ―――→【錬金術スキルⅢ】←――――

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