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19話 サイテーご主人とやべー名前の料理。

まず、この題名を見た瞬間に思ったことは「?」だと思います。

私も良く解らないんですから。

ま、いいや。取り敢えず、本編どうぞ!






「結局、自然体が一番なんだよな。自然に、態度を変えていければそれがベストなんだよ」

「そうか。でも、私にはわからないよ。」

「ようは、人が楽しんでる姿は魅力的だからお前も楽しめって事だ。」

「本当か?」

「そうっすよ。教官殿はそれでいいんです。ツッコミ役とかも本当は気にしなくていいんですよ。ただ、自分たちが楽しんでいれば。」

「そそ。ゼルドはさすが解ってるじゃん。」


人生の楽しみ方を分かってるやつだ。本当はよくないんだけど、規則も一緒に破ったり......バカやったりしてる。訓練中に副教官殿の背後にこっそり回り込んで襲い掛かってみたり。見事にぶっ飛ばされたけど。鮮やかな後ろ回し蹴りだったなぁ。


「だろ?だてにナツキに振り回されてないってな!」

「っはぁ?どっちかって言うと俺がお前に振り回されてるだろ」

「え」

「え?」


え?『副教官急襲作戦』はゼルド立案だぜ?どう考えても俺の方が振り回されてるだろ!?まぁ、ゼルドは計画性のある突拍子のなさだけどね。俺は急に決めるからね。急に。『娘さんへプレゼント作戦』も俺が考えたことだしね。つい一昨日のことなのに、なんか遠い昔の出来事みたいだな。


「ま、この話し合いは保留だ。百パー俺じゃないけど。」

「タチの悪さは自覚してるけど、ナツキの方が悪いと思うんだけどね」


バチバチっと、両者の間に火花がちる。この話し合いの決着はいつまでたっても着きそうにないのは恐らく当人たちも理解しているのだろう。だが、どちらもあくまで引くつもりはなく、外部からの干渉がない限り火花はやみそうにない。


「な、なぁ。話それてないか?」

「「それてない!」」


「あ、そう?」







「くっそ。くだらない言い合いをしていたら腹減っちゃったじゃん。」

「俺、俺のせい?」


くだらないって。俺、くだらないって。すこーしだけ自覚あるけどね。うん。ま、行動力......だよね。行動力。突拍子のなさは主人公に必要な要素だと思うの。うん。でも、あれだよなぁ。小説の主人公とかアニメの主人公って、主人公狙い過ぎだと思うのよ。主人公が主人公然とすることに文句は無いんだけど、主人公然とし過ぎるんだよ。なんか、妙に良い人......みたいな?


さっき主人公を見習ってって言ったヤツがこんなこと言っていいのかと思うけど、主人公が実際この世に存在してたら気味悪がられると思うのよ。完璧人間はちょっと近寄りがたいの法則。完璧すぎると嫉まれたりするらしいし。他人事で良いのか解んないけど。


「ここらへんで食事にでもいくか。」

「そうだな。」

「あ、それ、俺も言っていいんだよね?」


すかさず参加の意思を示すゼルド。隙が無い奴め。......別にいいんだけどね。うん。


「おじゃましまーっす」

「お!ゼル坊修羅場か!よし、経験者として激励を送ろう。今日の飲食物は半額だ!」

「修羅場じゃねーよ!?おかしいだろ!っていうか解って言ってるだろ!?」

「おお。これがボケとツッコミという物なのだな!」

「そうだ。流石ゼルド、ツッコミが光ってやがる......!」

「お、いいのか?今のところ向こうさんが有利みたいだぜ」

「だから、修羅場じゃねーって!ってーか経験者って言ってたけどあんたやらかしたことあるのか」

「ああ。気に入った()にプレゼントをあげた瞬間をな。」

「あんたサイテーだな!」

「しかも、カミさんには上げたことない宝石類。」

「え、なんで愛想尽かされてないの!?すっごい不思議なんですけど!?」

「それが、尽かされちゃってさ。俺の財布の中身も尽きそう。」

「財布のひもギッチリ握られちゃってんじゃねーか!」


高スピードで繰り返されるボケ?とツッコミ。それを、ちょっとだけ輝いた眼で興味深そうに観察するリーナ。その表情は、初めて戦隊ものをみた子供の様になっていた。


「す、すごいな!これは確かに見ていて楽しいかもしれない!」

「......これ、楽しんじゃいけないやつなんじゃねーの?」


ご主人のトラウマガッチリ掘り起こしちゃってんじゃん。大丈夫なの?ガチな修羅場の話っぽいんですが。


「ま、いいや。ご主人、取り敢えずお冷。」

「おお!そっちのあんちゃんも修羅場の時は熱い汁物の店には行くんじゃねーぞ。」

「ぶっかけられたのか。ぶっかけられたんだな。ぶっかけられざるを得なかったんだな。」

「アレは熱かった。メンがね、肌に張り付いて熱いの。」

「うーん熱そう。俺もやったことあるわぁ。どばぁっと太ももにやったんだよなぁ。」


まだ少し納得していないゼルドを差し置いて、お冷を注文する俺。と、ご主人も火傷をやらかしたことがあるらしい。予期せぬ共通点が話題を盛り上げているとことでお冷が届く。


「おお。びっくりした。どうも、ありが......」

「あらあら。あなた、お客さんに人生の汚点をさらしてどうするんです?ここは綺麗なお店なんですから、わざわざ汚店にすることはないんじゃないですか?ふふ」

「こ、この破壊力と発言は......ご主人の奥さんで?」

「お、おお。俺のカミさん、綺麗だろ?」

「ええ。天使のようですね。まるで、天国に誘ってくれそうな......」


強制的に天国に連れてかれそう。おお、なんと神秘的なのだろうか。天国への案内人ってところか。なんか映画でありそうなタイトル。それにしても、本当にきれいな奥さんだ。栗色の長髪を後ろで一つに束ね、白い三角巾とエプロンをして柔らかな笑みを浮かべる女性。なんで、こんなゴツイクマのオッサンみたいなやつと結婚したんだ......?


「あ、注文良いですか?」

「どうぞ~」

「え~っと......『血の池ラザニアの地獄』と『捌きたて謎肉のステーキ』。あと、『叫び声聞こえる涙ジュース』ください」

「どんな商品名だ!?それ、本当に大丈夫なお肉なのか、ナツキ!?」

「多分大丈夫だよ。うん。」


きっと、アレだよ。名前だけはそういうすごい奴だけど、味はすごいおいしいみたいな。そういう、この店の名物的な奴なんだよ。


「あ、奥さん。じゃあ俺は『ケルベロスの三つ頭焼き~死者の目玉添え~』で!」

「俺があえて避けていたヤバそうな料理を注文した!?」

「大丈夫大丈夫。ゲテモノなほどうまいって言うし、名前だけだから。」

「ほ、ほんとうかよ?」

「それが嘘だったら貴様の訓練内容だけ旧式の者にするからな!」

「え」

「よし、のった!」

「言ったな!」

「何でナツキが勝手に了承しちゃってんの!?それでなんで教官殿ものっちゃってんの!?」

「今更ごにゃごにゃ言うな!一度決めたこと、男ならさいごっまで守って見せろ!」

「勝手に決められたのですが!ねえ!勝手に決めr」

「お、料理が来たみたいだぞ!」

「ねえ、まさか本気じゃないですよね?信じていいんですよね?ねえ、ナツキさん?ナツキさん?」

「ゼルドが自信満々に言ってた料理!楽しみだなぁ。」

「ねえ!」


さあさあ。ここまでいってるんだから、ギャグ的にはクソマズいのが定番?だけど、自分が経験するワケなので、美味しいと大変助かる。というか、マズいと許さない。マジで旧式訓練のお手伝いをさせてもらうぞ。


「みなさん、料理が冷めてもあれですので」

「必死だなおまえ」

「たりめーだろ!?どうふるまえと!?上空五十メートルから落ちて地面から五センチっていうくらいの背瀬戸際にいる俺はどうやってふるまえと!?」

「ま、いいや。ごちゃごちゃ煩いと飯がマズくなる。」

「も――――――――――――――――死んで!!!」


死んでは酷いんじゃない?本当に。マジで。ま、いいや。さっさと食べちゃおう。時間おいて冷めて味が落ちたら申し訳ないし。さて、料理の見た目なのだが、名前とは裏腹にいたって普通の料理のようだ。大きな骨付き肉が三つ......そして、少し大きめのゆで卵。これなら少し高いのも納得だ。大きな骨付き肉といったけど、本当に大きい。人の頭ほどのサイズもあり、それが三つ。値段も高くなるというものだ。


骨付き肉......と言ったけど、イメージ的にはそう......海賊!が豪快に食いついているようなヤツだ。なぜ海賊と限定したかはあまり深くは言及しない。ところで、なんでゆで卵なのか。たぶん、奥さんが先におどろおd......ハードなメニューを考えて、それに合わせてご主人が料理開発をしているのだろう。大変だなぁ。


「では。いざ実食。」


ぱく。


「「......まい」」

「......え?」


「「うまい!」」

「これ、もしかしたらもしかするんじゃないか!?」

「ああ。もしかしたら、この店で一番おいしいかもしれないぞ!」


今日判明した衝撃の事実。この店、普通のメニュー名にしたら多分すごい繁盛する。




たまーにあるよね、変な名前の料理。っていうやーつです。まったりとした回です。

毎日が戦闘回っていうのは息が詰まっちゃうでしょう?


(戦闘描写ムズカシイからなぁ。書くと毎回頭痛と肩こりが......)


おほん。まぁ、こんなまったりな日も良いじゃないですか。

え?まったりの比率の方が多い?

まぁまぁ。現実もそんなもんですよ。←?

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