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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第13シーズン 招き猫と冒険者
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第87話 新しい友達(下)

 新しく知りあった友達との会話(?)です。

 


「ええ、初めまして。

 俺はシロー、よろしくね」


 白い巨大ゴリラが、右手を大きく振りかぶる。

 

「ええと、お話ししませんか?」


 一抱えほどありそうな、ボスゴリラの拳が俺に激突する。


 ゴキッ


 あー、これは可哀そう。

 俺が持っている、『物理攻撃無効』の加護で、攻撃のエネルギーが全部ヤツに返っちゃったね。


「ウガガガガガ!」


 腕を抱えて転げまわっている。

 あちゃー、このゴリラ、体は大きいけど気が弱いのか、泣いちゃってるよ。

 ちょっと待ってね、今、痛みを和らげるから。


 点魔法でゴリラの体を固定し、腫れあがったその拳に手を触れる。

 治癒魔術を付与した『・』が、拳の中へ入っていく。

 拳が白く光ると、やがてヤツは静かになった。


 あー、この人、じゃなくて、このゴリラ、気を失ってるよ。


 ◇


 しばらくして目を覚ました白い巨大ゴリラは、上半身を起こした姿勢でルルに頭を撫でられ、気持ち良さそうに目を細めている。

 しかし、俺が撫でようとすると、ビクビクっと怯えるんだよね。

 さっきケガを治したの、俺だよ。


『d(u ω u) ケガをさせたのもご主人様ですけどね』 


 えー、ブランちゃんだって、肩に乗せてもらってるのに、俺だけのけ者?

 あっ、そういえば、最近取ったスキルで、『形態変化』ってなかった?

 あれ試してみよう。


 自分の身体が一瞬光ると、急に視点が高くなる。

 おっ、できたかな?

 ルルがこっちを見て驚いてるから、成功したんだね。

 おお、この体ならゴリラさんも、驚いてはいるが警戒してない。

  

『( ̄▽ ̄) 最初に変身するのが、巨大ゴリラって……』


 いや、点ちゃん、これならゴリラさんも安心するじゃない。

 話しかけてみよう。


「うほっほ!」(こんにちは!)


「うほっほ!?」(こんにちは!?)


 おお、言葉が通じる!


『( ̄▽ ̄) ゴリラ語ですけどね』


「うほ、ほほうほ」(ちょっと、尋ねたいことがあるんだけど)


 巨大ゴリラと話して分かったことは、最近になって森の奥に多くの人族が住みついて、色々悪さをしているらしい。

 そのため、ゴリラさんたちは、群れになって警戒していたそうだ。 

 厄介なのは、その人族が強力な物理結界を張っていて、内側から魔術で攻撃してくるらしい。

 すでに、何体もの仲間がケガをしたそうだ。


 どうもきな臭いことになってきたな。

 

 ◇


 俺が『デカゴリン』と名づけたボスゴリラは、俺たちを彼らの集落へ案内してくれた。

 その集落には、巨木の枝を利用し高い所に造った家がたくさんあった。

 これ、ツリーハウスだよね!


 子供の頃からツリーハウスにあこがれがある俺は、巨大ゴリラになったままだったのを利用し、木の枝を渡り家々を見学した。

 体のサイズを計算しきれず、幾つか家を壊してしまったが、それは点ちゃんに直してもらった。


 一際大きなツリーハウスがデカゴリンの住居だった。

 家の中は清潔で、ゴミ一つ落ちていなかった。デカゴリンは綺麗好きらしい。

 ワンルームだけの間取りで、壁には簡単な棚や何かの道具まである。

 この家を見ると、デカゴリンは魔獣として扱わない方がいいだろう。


 デカゴリンは少しの間その姿を消すと、何かを抱えて戻ってきた。

 毛皮の敷物に座っている、ルルと俺の前に大きな葉っぱの包みが出てくる。

 どうやら、何かご馳走してくれるらしい。

 包みを開くと……ええと、これ、カブトムシの幼虫っぽいよ。

 元気に動いてるし。

  

 さすがのルルも引いている。

 何でも食べるブランちゃんも、これは要らないって。

 まあ、そうだよね。


 点収納から、大事にとっておいたお好み焼きを出す。

 デカゴリンが陶器の皿を食べてケガをしてもいけないので、ルルの前に置いてある葉っぱの中身を俺のそれに移し、空いた方をお皿の代わりとする。


「うほっほ」(食べてごらん)


「ほほっ、うほっ!」(熱っ、旨っ!)


 ええと、デカゴリンって、食べた時の反応が国王陛下と同じなんだけど、もしかして、兄弟?


『(; ・`д・´) そんなワケあるかーっ!』


 いつもお読みいただきありがとうございます。

 あー! シローが名前つけちゃったよ!

 

『(・ω・)ノ 油断してました。ルルさんに着けてもらえばよかった』


 デカゴリン可哀そう。

 明日へつづく。

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