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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第13シーズン 招き猫と冒険者
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第75話 ふわふわ体験   

『ボナンザリア世界』と言えば、ふわふわ魔獣キューちゃんの故郷ですね。

 シローたちは、やっぱりモフモフ体験するのでしょうか? 


『結び世界』から転移した俺たちは、『ボナンザリア世界』にある草原に現れた。

 この草原、周囲は森に囲まれている。 


「あれ?

 ここ、アリスト城?

 あっ、お城がないから『エルファリア』かな?」


 キューを胸に抱いたコルナが、キョロキョロ辺りを見回している。

 

「ここは、新世界『ボナンザリア』だよ」


「えっ?

 新世界って、この前、お兄ちゃんが召喚された世界群でしょ?」


「そう。

 さっきまでいた『結び世界』、その前の『田園都市世界』、そしてここ『ボナンザリア』は、最近になってポータルズ世界群に再統合された世界だね」


「再統合?」


「そう、再統合。

 この三つの世界も、元はポータルズ世界群に属してたんだよ」


「そういえば、そんなこと言ってたよね」


「この場所はね、キューの故郷なんだ」


「えっ!?

 キューちゃん、ホント?」


「キュッ」(ホント)


 キューが短く鳴いたが、こいつの言葉が分かるのは、点ちゃんと俺だけだからね。


「ふうん、ここがキューちゃんの世界なんだ」


「あれ?

 コルナ、どうしてキューちゃんの言葉が分かるの?」


「えーと、何となくかな」


 獣人の能力って凄いな。いや、彼女が『竜の巫女』に再覚醒したからかもしれないな。

 

「シローさん、あれは!?」


 ルルが凄く警戒しているよね。

 まあ、前方から何かの大群が押しよせているから、当たり前なんだけど。


「みんな、言われた通り、金属の防具はつけてないね?

 これからフワフワ体験をするけど、驚かないで。

 忘れずに、武器もしまっておいて」


「シロー、でも、本当にアレって大丈夫かしら?」 


 コリーダが言っている「アレ」とは、草原を覆いつくし近づいてくる白い波だ。 


「白い波のように見えるのは魔獣だけど、危険ではないからね。

 じゃあ、みんな体の力を抜いて」


「「「あーっ!」」」


 ぽわ~ん、ふわん

 ぽわ~ん、ふわん

 ぽわ~ん、ふわん


 白い波は、突進してきた勢いのまま、みんなを宙にはね上げた。

 かなり高くまで上がった俺たちの体は、やがて落下に転じると白い魔獣の毛に沈みこみ、その反動で再び宙を舞う。


「「きゃはははは!」」

「凄い凄い!」

「ふわふわだねー!」


 ナル、メル、エミリー、翔太はイベントを楽しんでいるが、大人たちの中にも……。


「ほう!

 これは楽しいですな!」


 リーヴァスさんは、子供たち同様、『白い悪魔』の背中で弾むのが楽しいみたい。


「ななな、いったい何が!?

 あわわわわー!」


 軍師ショーカが慌てたところ、初めて見たんじゃないかな?

 

「ほわわわわー!」


 黒騎士が宙を舞いながら、かわいい(?)声を上げている。 

 

「エ、エミリー、無事か!?」


 ハーディ卿は親馬鹿モード発動中と。

 そして、子供たち以上に楽しんでいるのは、ミミだった。


「うわー!

 最高ー!」


 再覚醒して『軽業師』となった彼女は、空中で伸身の回転技を決めている。


「ミミ、た、助けて!

 う、うっぷ!」


 あー、ポルは酔っちゃったか。

 まあ、激しく上下するからね。

 とりあえず、彼に貼りつけてある『・』でその体を空中に固定する。


「シ、シローさん!?

 ありがとう」

 

 ポフ

 ポフ

 ポフ


 そんな音を立てると、白い魔獣たちは、バレーボールくらいの丸い体になった。

 

「「みみゅ~!」」(楽しかったー!)

「ククウ!」(ホント!)

「キュー!」(ホント!)


 白猫、黒猫、コリン、キューの魔獣組も楽しんだようだ。

 だけど、キューちゃんは自分自身が『白い悪魔』なのに、一緒にふわふわ体験を楽しんだんだね。


「すっごく楽しかったね!」

「これ、癖になるね!」

「気持ちよかったわね!」

「ふわふわだったね!」


 ルル、コルナ、コリーダ、舞子にも好評だったようだ。


「みんな、この世界のウエルカムサプライズ、楽しんでもらえたみたいだね」


「シロー、みんなではないようです」


 ルルが咎めるような目で俺を見る。

 そういえば、草の上に横たわったままの人がいるね。


「「「……」」」


 ショーカ、黒騎士、ハーディ卿がマネキンのような表情でこちらを見る。


「あれ?

 楽しめなかった?」


「「「……」」」


 どうも、楽しめなかったらしい。


「「ぽるっぽー!」」


 振りむくと、ポルがうつ伏せに草の上に倒れていて、その尻尾しっぽで子供たちが遊んでいた。


 あれ?

 これ、やっちゃった?


『( ̄▽ ̄) ご主人様が、またやらかしたー!』

 

 いつもお読みいただきありがとうございます。

 みんな、存分にモフモフ体験できたようです。

 次回はキューちゃん回です。

 明日へつづく。

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