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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第13シーズン 招き猫と冒険者
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第35話 王女とのお茶会(下)

 お城の庭で、優雅にお茶を。


 引きとめたが、パリスはお茶を待たず、ボードを片手に帰っていった。

 王女様に囲まれてお茶してもくつろげないもんね。

 さっそくボードの予約を受けつけると意気込む彼女に、値段は一般的なエルフ家庭が買える金額に設定するよう指示しておいた。


「シロー、娘たちが撫でているのは何ですか?」


 東屋のお茶会には、パリスの代わりに王妃と舞子が加わった。


「お后様、それは『ボード』というオモチャですよ」


「まあ、シレーネ、あなたまでオモチャで遊ぶの?」


 お后が、長女のシレーネ姫を呆れたような目で見る。

 

「お母さまは、これに乗られていませんから。

 乗られたなら、きっと気に入るわ」


「そうかしら?」


 そのタイミングで俺が声を掛ける。


「お茶を出してもよろしいですか?」


「ええ、お願いします」


 東屋のテーブルにガラスの茶器が並ぶ。これは、地球世界から持ってきたものだ。


「まあっ!

 さすが、シローね!」


 ガラスのポットには、ワインのような鮮やかな赤色のお茶が入っている。

 この色が見られるように、ガラスの茶器を選んだのだ。

 

「「「うわあっ!」」」


 歓声が上がったのは、三段重ねのプレートが茶器の横に現われたからだ。

 これも地球世界で手に入れた、アフタヌーンティー用の銀食器だ。

 花が咲くように、お皿の上に次々とケーキが現われる。

 

 お后と王女は言葉を無くし、それに見入っている。

 三段重ねのお皿すべてにケーキが並んだ。


「わあっ、綺麗だわ!」


 そういえば、コリーダもアフタヌーンティー体験は、初めてだったかな。 


「どうぞ」


 俺の声で、みなが待ちかねたように手を伸ばす。

 それぞれが、取り皿にお目当てのケーキを載せている。

 本来メイドがする仕事だけど、みんなそれを気にしてないみたいだね。


「「「いただきます!」」」


 日本式の言葉でお茶が始まると、王女たちが色とりどりのケーキに顔をほころばせている。


「なんて美味しいの!」

「甘~い!」

「こんなお菓子初めて!」

「すっごーい!」

 

 どうやら、四人の王女はケーキがお気に召したようだ。


姉様ねえさま、いつもこんな甘いお菓子を食べてるの?」


 四女のマリーネ姫がコリーダに話しかけている。


「ふふふ、ケーキはよく食べるけど、この形式は初めてよ」


「お姉ちゃん、いいな~」


 そう言って、もたれかかってきたポリーネ姫が頬につけたクリームを、コリーダが優しく拭いてやっている。


「シロー、このお菓子、我が国で売ってはもらえませんか?」


 王妃からお願いされてしまった。


「いいですよ。

 今回支店の業務を拡充しますから、その一環としてケーキも扱いましょう」


「シロー、この赤いお茶は?」


 シレーネ姫が尋ねる。


「ああ、地球世界で手に入れてきた『紅茶』というお茶です」


「これ、美味しいわ!

 エルファリアのお茶とはまた違った風味なのね」


「ええ、いろんな種類があるんですよ。

 今回出したのは、アッサムという種類ですね」


「これも売ってくれるの?」


「ええ、その予定で、大量に買いつけてきましたよ」


「「「わあっ!」」」


 ケーキと紅茶の広告もしなくちゃいけないね。


『(*'▽') やっぱりくつろぎグッズも?』


 その通りだよ、点ちゃん。やっぱりくつろぎでしょ。



 いつもお読みいただきありがとうございます。

 アフタヌーンティー、いいですねえ。

 

『(*'▽') アフタヌーンティー? やってみたい』


 いや、点ちゃんは、史郎と感覚共有してるじゃない。


『(*'▽') そうだった』


 では、明日へつづく。

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