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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第10シーズン 奴隷世界スレッジ編
433/927

第431話 奴隷世界編 第45話 不思議な出来事

 スレッジ世界で戦争に向け緊張が高まる中、他の世界では、不思議な出来事が起きているようです。


 女王ソラルと国王ガーベルは、調査隊からの連絡が途絶えたことを重く見て、総攻撃の日程を遅らせ、動員する兵士を増やす方向で話を進めた。

 当初、ドワーフ皇国三十万、帝国三十万の陣容だったものを、各五十万、計百万の軍で侵攻することとした。

 なぜなら、神樹素材とドラゴナイトの入手こそが、外世界攻略の要だからだ。


 竜人奴隷から得た最新の情報で、ドラゴニアには多数のドラゴンが存在することが分かっていた。

 魔道武器の性能向上、さらに強力な魔道武器の作成にドラゴンの素材は欠かせない。そして、ドラゴナイトと魔術を組みあわせる事で、ドラゴンを兵器として使役することまで計画されていた。

 

 ガーベル王は、こういう時のため用意していた、大型魔道武器の調整が万全になるよう、関係部署にわざわざ自ら出向き、彼らを叱咤激励した。


 ソラル女王の方でも、大型魔道武器関連の、そして百万という大軍の、物資補給に力を注いでいた。

 計画通り『巨人の里』攻略が成れば、その場で、ガーベル、ソラルの婚姻が計画されていた。


 ◇


 そのころ、竜人世界にある、竜人の中央政府である四竜社では、不思議なできごとが起きていた。 


 深夜、地下通路を見張っていた警備兵が、いくつかの小さな影を目にしたのだ。

 彼は、魔術灯を持ったその手を伸ばし、影が何かを確認しようとした。照らされた影は、小さな魔獣のように見えた。

 四、五匹のその魔獣は素早く動くと、あっという間に灯りが届く範囲を出てしまった。


「なんだ、二日酔いで、変なものが見えてるのか?」


 確認のため警備兵は魔獣が消えた方向へ一歩踏みだしたが、あることに気づき、そこで追うのをやめた。

 その通路は行きどまりで、奥にあるのはポータル部屋くらいだからだ。


「まったく、酒は、ほどほどにしないとな」


 彼はポータル部屋に続く通路に背を向け、巡回を続けた。


 ◇


 時は少し後になるが、不思議な出来事は、獣人世界にある狐人領の城でも起きていた。


 客室から洗い物を運んでいた狐人族の娘が、小さな魔獣を見つけたのだ。彼女は、片手で抱えられるほど小さな、その魔獣を見て自分の目を疑った。

 なぜなら、魔獣は二匹いたが、その片方は彼女が知っている熊人によく似ていたからだ。そして、もう一匹の魔獣は見たことない形だが、二つの長い耳が頭の上にピンと立っているのが特徴的だった。


 二本足でちょこちょこと走り、自分を追いこしていく二匹の魔獣を、娘はただ呆然と眺めるだけだった。

 しばらくして我にかえった娘は、子供の頃、祖母から聞いた小さな幽霊の話を思いだし、悲鳴を上げた。


「きゃーっ!

 で、出たーっ!」


 警備の者が駆けつけたが、娘から話を聞いた彼は、彼女が寝不足で夢を見たのだろうと、結論づけた。


 ◇


 不思議なことは、エルファリア世界、『聖樹の島』でも起きていいた。


 朝早く昆虫採集に向かう少年が、ギルド本部がある集落の中央広場で、小さな二匹の魔獣を見たのだ。

 片方は熊型、もう片方はウサギ型の魔獣だが、両方とも二本足で、ぴょんぴょん跳ねるように歩いている。

 そして、彼がさらに驚いたのは、その後に起きた事だ。


 空から見覚えある五匹のワイバーンが降りてくると、二匹の小さな魔獣の前で頭を地面に着けたのだ。

 小さな魔獣は、一匹ずつワイバーンの尻尾しっぽを駆けあがり、その頭の上に乗った。


 ケエエエッ


 ワイバーンが上げた声で、家々から住人が出てくる。


「何が起きた?!」

「おい、ありゃ、シローさんのワイバーンだろう?」

「頭の上に乗ってるのはなんだ?」


 大人たちの声をよそに、二匹の魔獣を乗せたワイバーンが空に上がる。

 五匹のワイバーンはくさび型の編隊を組み、東の空へと飛びさった。

 いつもお読みいただきありがとうございます。

二匹の小さな魔獣、いったい何でしょう?

 その答えは次話で。

 明日へつづく

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