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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第10シーズン 奴隷世界スレッジ編
430/927

第428話 奴隷世界編 第42話 大きなるものの国(5)

 史郎は、謎の鉱石ドラゴナイトを調査します。


 おばば様に会った後、巨人族の里長さとおさバルクに連れられ、彼の家に戻った。

 チーダさんの案内で他の仲間が里の見学に出かけると、長の家は、俺とバルクの二人だけになった。


「バルクさん、おばば様は、どうしてあのようなお姿に?」


「二百年前に人族とドワーフ族がこの土地を攻めたことは、もう話しましたな。

 そのおり、一人の少女が大けがを負い死にかけましたのじゃ。

 ところが、彼女が『神樹の巫女』であったことで、あの神樹様が受けいれてくださったそうですじゃ」


「おばば様は、二百年間、ずっとあのお姿で?」


「そういうことになりますじゃ」


 木と一つとなり、二百年の時を過ごすとは、どんな思いだろう。

 俺は、おばば様が村人からうやまわれている理由が、少し分かった気がした。

 

 ◇


「この辺りが、『悪魔の石』を掘りだした場所だと言われておりますじゃ」


 俺とバルク老は、巨人が乗れるように作った、大きなボードに乗っている。

 落下防止のために風防はつけてあるが、他は何も無い、シンプルなボードだ。


「その『悪魔の石』とは、ドラゴンの力を失わせるものですね?」


「ええ、そうですじゃ。

 我ら巨人族の力も弱まる。

 そして、当時、祖先が移動に使うておった、ポポという魔獣の力も弱まったと伝えられておる」


 やはり、ポポ、竜人、ドラゴン、巨人族には、何か共通点があるのだろう。


「それにしても、採掘したような跡は見えませんね」


 透明にしたボードから見下ろせる地上は、木々に覆われていた。

 

「言い伝えによると、ほんのわずかな鉱脈があっただけらしいのじゃ。

 恐らく、それが見つからぬ理由であろう」


 なるほどねえ。


『(Pω・)ノ ご主人様ー、あったよー』 


 だけど、俺には点ちゃんがついてるからね。

 点ちゃん、じゃ、そこに向けて印をつけてね。


『ぐ(^ω^) 了解』

 

 森の一か所に、青く大きな矢印がつく。

 そこに向け、ボードを降下させていく。


「見つかりましたよ」

 

「ど、どうなっておるんじゃ?」


「長、スキルに関する事は、お話しできないんですよ。

 それより、ここが、かつての採掘場ですよ」


「うむ、そうじゃろう。

 身体が、やけに重く感じるぞ。

 ワシは、動けそうにない。

 シロー殿、ここは一人で行ってくれぬか」


「分かりました。

 しばらく、空で待っていてください」


 俺は、ボードから外へ出ると、それを再び上昇させておいた。

 ブランが、俺の肩からぴょんと飛びおりる。

 俺は彼女の後を追い、木立の中に踏みこんだ。

 

 ◇ 


 それは、小さな丘の麓にあった。

 一辺二メートルほどの長方形の金属が丘の斜面に埋まっている。

 下半分は、土砂に隠れているから、それを取りのぞけば、全貌がわかるかもしれない。


 土魔術を使い、金属の周囲にある土砂を脇へ寄せた。

 金属表面の汚れは、点魔法で取りのぞく。

 それは、上下四メートル、左右二メートルほどのもので、二枚の黒い金属から出来ていると分かった。

 

 二枚の金属を繋ぎあわせるように、白銀のプレートがはめ込まれている。

 そこには、見覚えがある文字があった。 


『聖樹の元に』


 その文字と言葉には、見覚えがあった。エルファリア世界にある、ギルド本部にあったものだ。二百年前に活躍した英雄が残したものだった。


 いつもお読みいただきありがとうございます。

ここにも、英雄の足跡がありました。

史郎は、エルファリアのギルド本部で同じものを目にしています。

 ドラゴナイトの正体は、次話で。

 明日へつづく。

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