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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第10シーズン 奴隷世界スレッジ編
414/927

第412話 奴隷世界編 第26話 真竜の母たち

 ナル、メル、そして史郎の後を追う、ルル、コルナ、コリーダたち。

さて、どうなりますやら。

 

「さて、どうしますかな」


 リーヴァスは、あごひげを撫でながら思案している。

 ルル、コルナ、コリーダが浮足だっているから、落ちついたリーヴァスは頼もしい。

 彼女たちは、実はリーヴァスが内心では大いに焦っていると知らない。


「おじい様、私は戦闘力もありませんし、彼女たちの後が追えるとは思えません。

 予定通りエルファリアに向かい、これからに備えようと思います」


「おお!

 コリーダ、よく決めたね」


 リーヴァスは、コリーダの決断に感心している。


「リーヴァス様、コリーダが例のものを取ってくるなら、私も神樹様、猫賢者様に会うべきかと思います」


「それはそうだが……コルナ、頼めるかな?」


「はい、お任せください」


 コルナとコリーダはお互い目を合わせ、頷きあった。


「ルルさん、ナル、メル、子竜たちを頼むわよ」

「ええ、二人と子竜をお願いするわ」


 二人はルルの方を向くと、そう口にした。

 リーヴァスは三人の強固な絆に胸を打たれたが、それを口にはしなかった。


「ええ、二人とも頼むわよ。

 ナル、メルたちはもちろん、子竜たちも、さらわれた竜人も、きっとあなた方の助けが必要だから」


 ルル、コルナ、コリーダの三人は、しっかりと頷いた。


「では、我々はすぐにでもここを発ちましょう。

 三人とも、用意なさい」


「「「はい、おじい様」」」


 こうして、リーヴァス率いるシローの家族が、目的にむけ行動を起こした。


 ◇


 リーヴァスたちは、まず青竜族の役所にあるギルドへ出向き、マルロー、ラズローと打ちあわせをおこなった。

 それに途中から参加したジェラードが、コリーダとの同行を希望したが、マルローに却下された。


 ラズローは、四竜各部族から精鋭を選び、ルルたちを護衛するよう申しでたが、一刻も早くという彼女たちの希望があったので、後を追う形で彼らを派遣することにした。


 四竜社の地下にあるポータルから、リーヴァス、ルル、コルナ、コリーダが出発するまで、それほど時間は掛からなかった。


 ◇


 竜人国から獣人世界に渡ったリーヴァス一行は、崖の中腹にあるポータル部屋から出ると、苦労して岩肌をよじのぼり、崖の上に出た。


 そこにはギルドから派遣された荷馬車が待っており、乗りこんだ一行を最寄りの村に連れていった。


 村では、犬人のアンデと猫賢者が待っていた。


「アンデさん、今回もギルドには、お世話になりますな」


 リーヴァスが、旧知の仲であるアンデに握手を求める。


「いえ、とんでもない。

 我々は、シローに返しきれぬほどの恩がありますからね」 

 

 アンデは、そう言いながらリーヴァスの手を強く握った。


「コルナ様、こちらの準備は出来ている。ニャ」

 

 コルナに話しかけたのは、猫賢者だ。


「賢者様、この度は、ご足労ありがとうございます」


「なんの、ワシはまだ耄碌しておおらぬ。ニャ」


 猫賢者は、比較的この村から近い街に滞在していたから、ここまで来るのに、さほど苦労はなかった。

 

「近くによい洞窟があったので、そこを修行場にした。ニャ」


「では、さっそくお願いします」


「コルナ殿、かなり厳しい修行になると思うが、大丈夫か。ニャ」


「ええ、覚悟はできています」


 こちらでは、アンデがルルに話しかけている。


「シローが使ったポータルは、すでに冒険者たちが、おおよその位置を調べてあります」


「ありがとう、アンデさん。

 冒険者の方にも、お礼を言ってください」


「シローに関する依頼だと分かると、みんな喜んで手伝ってくれましたよ」


「すぐに、そこへ出発できますか?

 恐らく、娘たちと子竜は、何らかの方法でシローの後を追っていると思います」


「ええ、もう出発する準備は出来ています」


「おじい様、コルナ、コリーダ。

 ではここで。

 私は娘たちを追います」


「ルルや、気をつけるんじゃよ」


「はい、おじい様」


 こうして、ルルはアンデと共に、シローと娘たちを追い西へ、リーヴァスとコリーダはエルファリアへのポータルがある狐人領に向け北東へ、コルナと猫賢者は近くの洞窟へ、それぞれが向かうことになった。


 ◇


 その頃、天竜国にある真竜廟では、再び事件が持ちあがっていた。

 竜王が知らないうちに、ルル、コルナ、コリーダに育てられた六体の子竜が姿を消したのだ。


「ぬう、完全に油断しておったわ!」


 しかし、結界が張ってあったのだから、どうやってそれを子竜たちが潜りぬけたかが分からない。

 

 彼は、ゆりかごの世話をしている天竜にそのことを念話で伝えると、ボーンドラゴンになってから初めての、深いため息をついた。


 いつもお読みいただきありがとうございます。

真竜の母たる、ルル、コルナ、コリーダが行動を始めました。

 では、明日へつづく。

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