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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第9シーズン 異世界訪問編
372/927

第370話 異世界訪問編 第34話 地球世界の神樹 -- アフリカ --  

 史郎は、エミリー、ハーディ卿、翔太君を連れ地球世界を巡るようです。

その目的とは?



 点ちゃん1号に乗りこんだエミリー、翔太、ハーディ卿、そして俺は、進路をアフリカ周回コースに取った。


 透明化した点ちゃん1号の下には、砂漠が広がっている。

 砂漠の緑化も目標の一つだが、今はとにかく先を急ぐ。


「シローさん、こちらの方角にお願いします」


 俺はエミリーが指さした方向に点ちゃん1号の進路を変える。


「もうすぐです……あ、この辺りに降りてください」


 ボードに乗り、四人が草原に降りた。

 いわゆる、サバンナとかサバナと言われる地域だろう。

 少しの間、目を閉じていたエミリーが東の方を指さす。


「あちらです」


 俺たちが歩く先には、幹が細く背が高い木々の林があった。

 ボードで草原を掻きわけ、そちらに向かう。


 木立の中に入ると、俺はボードを消した。


 エミリーは迷うことなく、どんどん歩いていく。

 翔太がその横にピタリとついている。

 俺とハーディ卿は、その後をついていく。


「ありました」


 エミリーが指さしたのは、驚くほど小さな木だった。

 学園都市世界の神樹メアリー様よりまだ小さい。


 高さが一メートルほどで、幹の太さは片手で握れるくらいしかない。

 その木が放つ独特の雰囲気が無ければ、俺でも神樹様とは分からないだろう。


「えっ? 

 こんな木が……」


 ハーディ卿が絶句している。


 俺は『光る木』の『枯れクズ』を点収納から取りだし、エミリーに手渡した。

 彼女が翔太に何かささやくと、彼が詠唱を始める。神樹の根元に近い地面に穴が開いた。

 エミリーはその穴に『枯れクズ』を入れ、翔太に頷く。

 再び翔太が詠唱すると、穴は綺麗にふさがった。


 エミリーが小木しょうぼくに手をかざす。

 木が輝きだす。

 比較的おだやかな光が収まったとき、神樹様からの念話が聞こえた。

 いつものように、俺たちには理解できない波動だ。


「この子は、『ここはどこ』って尋ねています」


 神樹様の言葉が理解できるエミリーが通訳してくれる。

 この神樹様の意識は生まれてすぐのようだ。


 点ちゃんが点を飛ばし、エミリー以外の三人にも神樹様の念話が聞こえるようにした。


『みんなはだれ?』


『あなたは神樹という存在です。

 私たちはあなたを助けに来たの』


 エミリーが話しかける。

 

『私はエミリー。

 あなたのお母様から、あなたを守るように言われてここに来たの』


『ボクのママ?』


『ええ、聖樹様とおっしゃるのよ。

 あなた自身でも、お母様とお話できるはずよ』


『やってみる』


 神樹様の念話がしばらく途絶えた。


『ママと話せたー!』


 神樹様の嬉しそうな念話が聞こえる。


『よかったね、テリー』


『テリー?』


『そう、あなたの名前よ。

 私がつけたの』


『あーっ、メアリーお姉ちゃんが言ってた人だね』


『テリーは、今、メアリーと話したのね』


『うん! 

 すごく元気にしてもらったって言ってた』


『よかった。

 メアリーは元気そうね』


『そこにいる他の人はだれ?』


『俺はシローです。

 聖樹様にはいつもお世話になっております』


『ああ、君の事もママが言ってたよ。

 すごく助けてもらってるって』


『(・ω・)ノ テリーちゃん、こんちはー』


『あれ? 

 シローの中に、もう一人誰かいるね』


『つ(・ω・) 点ちゃんですよー』


『点ちゃんか、よろしくね』


『(^▽^) わーい、よろしくー!』


『ボクは翔太と言います』


『ああ、君がエミリーを守る人だね』


『はい、そうです』


『エミリーをよろしくね』


『はい、分かりました!』


 翔太の念話は、いつも元気がいい。


『娘がお世話になります。

 私はエミリーの父です。

 ハーディとお呼びください』


『父か、パパのことだね。

 ボクにはママしかいないからよく分からないけど。

 そうだ、エミリー、ボクの弟たちが近くにいるみたいだから、そちらも助けてもらえる?』


『分かったわ。

 すぐに行くわね』


『お願いだよ』


 神樹様に何かあったとき、点が守るように設定すると、点ちゃん1号を出した。

 全員が乗りこむと、エミリーが示す方向へ機首を向ける。


 アフリカ大陸には、合計三柱の神樹様がいた。

 どれも小木なのは、彼らの特徴なのかもしれない。

 神樹テリー様以外の神樹は、幼すぎるからか、エミリーが治療しても念話をすることができなかった。


 俺は点ちゃん1号の進路をヨーロッパへ向けた。

 いつもお読みいただきありがとうございます。

いよいよ「異世界訪問編」のテーマとも言えるエピソードが始まりました。

舞台は地球ですが、楽しめるファンタジー物語になっています。

ご期待ください。

 明日へつづく。

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