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ポータルズ ー 最弱魔法を育てよう -  作者: 空知音(旧 孤雲)
第1シーズン 冒険者世界アリスト編
22/927

第21話 帰還

 ルルと史郎は、町へ帰ります。

便利な点ちゃんの新技も登場。

スキルについても、新事実が分かります。


 ルルと俺は、ドラゴンがいた山のふもとの町から王城がある町まで、一人ずつ人化したドラゴンの子供を背負い、山を下りた。

 

 二人は人化すると、なぜか普通の子供ほどしか体重がなかった。

 途中で気づいたのだが、明らかにルルは俺より体力がある。俺の背負子しょいこは、ぐらぐら揺れるらしく、こちらに背負われる順番が来ると娘たちは嫌な顔をする。

 子供連れということで、途中は野宿をせず、距離をかせげなくても町に泊まった。


 そのため、新居にたどりつくまでに十一日かかった。行きが一週間だったことを思うと、帰りはずいぶんのんびりしたものだ。

 すみません。のんびりじゃなく、俺に体力が無かったせいです。ごめんなさい。


 それはそうと、こうなると、新居を購入しておいてよかったよ、本当に。子供たち二人は、寝室に寝かせておいて、討伐で放っておかれた引っこし仕事を片づける。

 こちらに着いたのは、昼過ぎだったが、子供たちは、次の日の午後になっても起きてこなかった。よっぽど疲れてたんだろうね。

 起きたら名前を付けてやろう。ドラゴンのゴッドファーザー、ちょっとかっこいいかもしれない。


 ◇


 夕方に、ちょっとだけギルドに顔を出す。無事に帰ってきた報告をするためだ。

 ドラゴン討伐の報酬もかなり高額だったようで、故郷に帰った冒険者もいたらしい。まさに故郷に錦を飾る、だよね。

 あと、武器屋や薬屋、道具屋がものすごく儲けているらしい。高くても買ってしまう冒険者がいるから、モノの値段がどんどん上がってしまう。

 この世界にもインフレってあるんだね。


 俺とルルの報酬は、ギルド預かりとなっている。引きだしてもよかったが、手持ちの余裕があるので、そのままにしておく。利子は、つかないみたいなんだけどね。


「おお、思ったより顔色良さそうじゃねえか」


 マックが熊のような手で、俺の背中をバンバン叩いてくる。俺は、激しく咳こんだ。このおじさん、そのうちだれか殺すぞ、挨拶で。

 キャロが近づいてきて心配してくれる。


「よく生きて帰ってこれたね」


 ホント、自分でもそう思うよ。たった今も、殺されかけたし。


「なんか、雰囲気変わったね」


 え、そうかな。自分では分からないけど、やっぱり、家族ができたからかな。

 レベルとか上がったのかな。あーでも、レベルとかスキル知るの、ちょっと怖いな。

 おや、点ちゃんがチカってる。


 マックとキャロに挨拶してから、新居へ帰る。ギルドでは、点ちゃんと落ちついて話せないからね。

 庭に出て、点ちゃんに話しかける。


 点ちゃん、何か用かな?


『(;_;) ご主人様~、忘れられちゃったかと思いましたよ』


 そういえば十日以上、会ってなかったもんね。

 ドラゴンのことでは、本当にありがとう。ごめんね、嫌な仕事を押しつけちゃって。


『(^▽^) いえいえ、ご主人様に使ってもらえると、嬉しいですよー』


 あ、そうそう。点ちゃん、何か用があったんじゃないの?


『(*・ω・) ご主人様、さっきレベルとかスキルのこと考えてたでしょう』


 考えてたね。しまった、ツーといえばカー。筒抜けだった。


『(^▽^)ノ 好きな時に、レベルとかスキルが見られますよ』


 えっ!?


『(^▽^) だからー、好きな時に、レベルとかスキルが見られるんですよ』


 はあっ? そんな便利なもの、なんでもっと早く教えてくれなかったの!


『(・ω・) だって、聞かれなかったもん』


 そうだよね。ここは、怒っちゃダメ、怒っちゃダメ。落ちつけ、落ちつけ。

 ひひふー、ひひふー。


『(?ω?) ひひふーって、何ですか』


 いや、それはいいから。

 レベルとスキルの見方、教えてくださいな。


『(^▽^)/ は~い。

 じゃ、私を四角い板のような形にして下さい』


 みょんみょんぴーん


『□←…(・ω・) 板に意識を集中して、スキルのことを考えてください』


 点魔法、点魔法、点魔法。


『(・ω・)ノ□ 板を見てください」


 そこには、「点魔法 レベル8」と表記されていた。


 おおっ! 成功。

 あ、点に戻っちゃった。


『(^ω^) スキル自体のことを考えたら、全部のスキルが出ますよ』


 みょんみょんぴーん


 スキル


 お、ほんとだ! なになに。


点魔法 レベル8

加護  古代竜の加護

称号 「ドラゴンスレイヤー」

称号 「のんびりする者」


 えっ?


 いつもお読みいただきありがとうございます。

いよいよ新エピソードが始まりました。

次回はルルと史郎の関係がまた一つ接近します。

ドラゴンの子供たちはその後、どうなるのでしょうか。

 乞うご期待です。

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