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留年先輩  作者: 殻付き
2/2

進学校なんて糞食らえ

 「ーーー続いては、校長先生の挨拶です」


 入学式。高校生が迎える第一の行事。高1の1学期の怠い行事No.1だ。


 「まずは皆さん、我が京徳高校に入学おめでとうございます。えー我が校は県内有数の進学校であると共に部活動も活発に……」


 出たよ。地方進学校の定型句。部活も勉強もやってますアピール。都会の名門私立に絶対勝てるわけないのに無駄なプライド張りやがって。そんなプライドなんか捨てて


「ウチは部活動も一応ありますが進学校ですので勉強第一です!学業こそ学生の本分です!」


 とでも明言してしまえば良いのに。いや、でもそれはそれで勉強の圧がかかって嫌だな。そんな事を考えている内に、退屈だった入学式も終わりを迎えた。


 「では教室で担任が待っていますので1年生諸君は各クラスに戻るように」


 教頭の声で生徒たちは皆一斉に講堂を後にする。明文もそれに乗じて自分の教室に向かう。


 「えーっと……1-Aだっけな。教室も端だし分かりやすくていいな。」


 教室の前に着いたが何か雰囲気がおかしい。妙に静かで気配が感じられない。なんだなんだ、俺のクラスは全員だとでも言うのか。 しかし、明文の邪な予想は(当然だが)大きく外れることになる。


 教室に入るとすぐに理解した。


 教卓に、あれは鬼だよと言われればああ、あれが鬼なんですね、なるほど、と信じてしまいそうな強面の教師が座っている。しかも立ち上がると180cmはゆうにあるだろうか、かなり良い体格をしており毎日ジムに通っていますと言わんばかりの肉体だ。

 そりゃ教室も葬式みたいな空気になるわ。てかこの人に課題忘れたこと言わなきゃならんのか。初日から殺されるな俺。過去への後悔に明け暮れていると鬼……もとい、担任が徐に立ち上がった。


 「おい、今からHR始めるぞ。担任の大谷だ。まず言っとくけど余計な騒ぎ起こしたら許さねえからな。まあ、1年間お互い良い関係を宜しく頼む」


 わーお、いきなりドス効いてるぅ。ほんとに終わったな俺。遺言書今のうちに書いとくか。てか何?進学校ってこんな教師しかいねえの?


 半ギレしつつ、その後も明文はいつ叱責されてもおかしくないという恐怖からHRでのクラス役員決定の時も殆ど一声も出せず、自己紹介でも声が震えて窮鼠の如く縮こまっているのであった。


 「最悪の出だしじゃねぇか……」


 

 読んでいただきありがとうございます。


 第2話、いかがでしたでしょうか。とはいってもまだ見所もなにもまだないところなのであまり面白くないと思います。タイトルの先輩ももうしばらくすると出てきますのでもう少しお待ち下さい。

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