異世界行こうとしたら死んでしまいました。
お久しぶりです。
連載前にリハビリ作品を…
もしかしたら連載を書き直すかもしれません。(ジャンルが迷子になったので…)
「おぉ、死んでしまうとは情けない」
誰だよこのおっさん。
つか、ここ何処だよ
見渡す限り黒、黒、黒。
明どこだよ。
真っ暗闇でもぼんやり浮かび上がるオッサンの顔なんてホラーでしかないんだよ。
それよか別に俺、死んでねーよ。
普通に大学行って単位のために授業に出てバイトしてたわ。
バイトは学費のためにちょっと怪しげなバー-但し時給は高い-だったからそれ関係か?
どっかの黒い組織にでも連れ去られて情報吐けー!とか言われんのか?んなことされてもただのバイトなんだからなんも知らねーよ
「そのバイト先は関係ないぞい」
へーへーそーですか
なら俺はなんでこんな所にいるんだよ
「うむ、そなたは異世界召喚の被害者となるところであったが魂の自衛本能で抵抗。召喚のキャンセルに成功したが魂の摩耗が激しく死んでしまった、というわけじゃ」
いや、なにがというわけじゃ、だよ
なんだよそれどこの中二病設定?
俺もうそんなの信じる年じゃねーよ?
「信じられんのはよぅ分かっとるわい。じゃが、これを見たら信じるであろう」
そう言いながらおっさん(もう話し方的に爺でいいと思う)は手を一振りした。
ら、よくある近未来画像的な半透明で大きな四角い板の様なものが見やすく数メートル先に広がった。
…あぁ、テレビは離れてみましょうってか?
数秒薄い青色をしながらぼんやりと光っていた板はゆっくりと人影のようなものを映し出していく。
そこに映っていたのは、俺だった。
間違えようなど無かった。
何年も朝顔を洗う時に嫌でも目に入ってきていたんだ。
映っている俺はまるで死んでいるかのように倒れていた。周りには同じ授業を受けていた生徒数名と教授らが慌てふためきながらスマホでどこかに電話をかけたり心臓マッサージをしていた。
「…いや、どういう事だよ!?」
「じゃから、死んでしまうとは情けない、とワシは言ったんじゃぞ」
え?いやいやいやいや?死んだ?
何かのドッキリだろ?
この映像だってきっと偽物でもう少ししたらカメラを持ったスタッフが「大成功~」とか言いながら出てくるんだろ。知ってんだぞ。
いや、寧ろ出てきてください。
結構まじめに。
「それで、そなたはどうしたい?」
「…は?どうしたい、て?」
とりあえず、ネタばらし、だな
「そなたを生き返らせる事はワシの権限では出来ん。じゃが別の世界にならば回してやることができるんじゃ」
「いや、えーと、あんたの話がホントだとしたらさ、俺の魂はその別の世界に行きたくなくて拒否して死んだんだろ?だったらその別の…異世界?にいくのは違うんじゃねーか?そもそも死んだって言うんならここ何処だよなんで俺の意識があるんだよ」
「そう慌てるでない。そなたが拒否したのは隷属召喚だったからじゃ。そうでなければ普通に渡っておったろうに。それにの、ここは神界、と、言えれば良かったんじゃがな…ここは世界の狭間じゃ。残念なことにお主は元の世界から引きずり出された挙句新しい世界に入れんだんじゃ。じゃからワシがここからおぬしを置いて去れば数秒もしないうちにおぬしは消えるであろうな」
なんだよそれ
俺、世界そのものに弾き出されたって訳か?
どれだけ嫌われてんだよ
俺が何したってんだよ。
このジジイの事を信じるなら大人しく言う事を聞く方が賢明、か?
「その異世界って俺を呼んだ世界のことか?」
「うむ。じゃが召喚場所には飛ばさないからの。安心せい」
それなら…いいのか?
あ、そーいやさ
「俺を召喚しようとしたってことはそこは剣と魔法の世界だったりするわけ?」
「そうじゃの。今は人族同士で争っとるが少し前は魔王軍対人間軍といった世界じゃ」
前は…って事は魔王倒したのか?
俺が呼ばれたのは戦争のため?
ふ・ざ・け・ん・な
誰がそんな世界に行くかよ!
勝手に滅びてろ
「ふむ…ならば魔王の生きておる時代へと渡るか?」
「え、時代変えれるわけ?」
「言ったじゃろう。ここは世界の狭間じゃ。世界と世界の隙間。できんことのが少ない」
時代を変える…ね
あー、ならこーゆー世界はどうだろうか
「過去と未来含めて一番平和な時代に行くことはできるか?」
「ふむ…ちと待て…………うむ。この時代じゃな」
「あとこれ異世界に行ったらなんかスキルとか貰えんの?」
「うむ。当たり前じゃ。…と、言いたいところじゃがお主は例外中の例外じゃからな…向こうの創造神と会うことはできまいて」
え?じゃあスキル貰えないのか?
いくら平和な時代ってもそれじゃ俺すぐ死ぬぞ
「まぁ安心せい。わしとて神の中の1柱。おぬしに力を授けるなど造作無きことよ」
「…すっげえ今爺が神様に見えた」
どうせ貰うならチート欲しい。
平和な時代ってもどれだけ平和か分かったもんじゃねーし
「見えるのではなく見たままであろうが…まぁよい。それで能力はどうするんじゃ?」
うーん…そーだなぁ
アイテムボックス
獲得経験値2倍
全魔法適正
は王道だよな
「因みにワシの頼みを聞いてくれるのならば特別に5つの能力を授けてしんぜようぞ」
5つも!?
「た、頼みって?」
「お主の行く異世界の歴史を変えて欲しいんじゃ」
歴史を変える?!
んなのできんのかよ
いや、そもそも俺は正しい歴史とやらを知らないんだが…?
「世界の歴史などそなたの頭の中に書き加えておいてやるわい…して、どうじゃ?やるか、やらないか、どちらにするんじゃ?」
いや、今世界の歴史をそんなものって言ったぞこの人…いや、神か…
にしても…やるか、やらないか、ねぇ
「できるかは分からない。どんなにチートを貰っても俺は俺で人間だから。でもその歴史が気に入らないなら俺はできる限りの事はする。…少なくとも俺を救ってくれた恩返し程度の事はする」
流石に恩を仇で返すような真似は日本人としてダメだと思う。
「ほぅ…まぁ良かろう。それで、望みの能力を言ってみぃ」
5つ…うーん……
「それってさ、何かに補正かけることとかできる?」
「ふむ…まぁ限度はあるがの。可能じゃ」
へぇーできるんだ
じゃあ、こんなのとかどうだろう?
「ほっほっほっほっほっ!ゲホッゴホッ」
「おいじーさん大丈夫かよ!?」
笑いすぎて咳き込むとか歳を考えろよ!
…何歳かは知らんが
「うむ!良かろう!そなたの提案はなかなか面白い!もう会うことも出来んじゃろうて、わしから1つ、餞別をくれてやろう!」
「まじで!?いいの?!」
いやー助かるな!これでしっかり生き残れる!
「…さて、世界の歴史についてはあちらの世界につく前にお主に授けようかの。それと一緒にわしが変えてほしい運命も授けておくからの。向こうについたら確認するとええ」
「…じーさん、助かったよ」
「…お主もわしが作った世界の住人よ。最近は一つ一つの生命を蔑ろにする神が増えてきたが神とは本来一つ一つの命を見守り慈しむ者の事。お主という一つの生命がわしの手を離れるのじゃ。この位は当たり前じゃの」
「じーさん…」
マジで神様っぽい。
「神様っぽいのではなく神じゃと言うておるじゃろうに。…そろそろ限界じゃの。これ以上この狭間を維持すれば時空を歪めてしまうゆえ飛ばさせてもらうぞ」
「あぁ、頼む」
暗いはずの視界が揺らいだ。
これが飛ばされるということなんだろう。
…もう、会えねーんだよな……?
「さらばじゃ、小さき生命よ。お主のゆく道に幸多き事を願おう」
「じゃーな、神様!あんたのお陰で助かった」
神様と言った瞬間、じーさんは驚いた顔をした後嬉しそうに笑った。
そしてそれが合図であったかのように濁流に流させるように俺は別の世界に飛ばされた。
ありがとうございました(´∇`)