昔話 前半
5月、1年生も本入部の時期。
若葉のところには来るのだろうか??
2ー4。
「1年生も本入部の時期だなー
お前らも1年前のこと覚えてるかー?
今日から明後日までで決まるからなー
楽しみにしてろよー」
そうかぁ...
もう1年たつんだなぁ
懐かしいな
あ、ちょっと私の昔話をしようか。
え?いいって?そんなこと言うなよっ
これはそういう小説なんだよ。
1年前。
「はぁ~...めんどい」
入部届けなんて担任が集めて
顧問に渡せばいいじゃないか。
なんで個人でわざわざ行かなきゃいけないんだよ。
仮入部なんて行ってないから
顧問の顔なんて知らねぇっつーの...
つか、入る部活なんて決めてねぇし。
一人静かな廊下をぶつぶつ言いながら歩く私。
そんなのき
たったららら~たららら~♪
なんて音が聞こえてきたんだ。
へぇ、この人結構上手いんじゃん?
丸い音で、音色も優しくて...
かっこいいじゃん。
心からそう思ったんだ。
小学校のときも吹部やってたけど
結構大変なんだよなぁ...
でも
「決めた」
吹部入ろう...
特に気になってた部活もないし
せっかく音楽やってたんだ続けよう。
私は急いで(もないが)もらった入部届けに
吹奏楽部と書いて職員室に向かった。
コンコン...
「失礼しまぁす...
吹奏楽部の顧問の先生いらっしゃいますか?」
「あぁ、灰白先生にでしょ?入部届けね?
ちょっと待ってて」
えー...入部届けー?
めんどくさいんだけどー
ちょっと副顧問に頼んでよー
えっ?!はぁ~...
しゃーないなぁー
約束だからなー?
「吹部入りたいんだってー?
よろしくなぁー、入部届けもらうよー」
ほんとにやる気なさそうな口調...
こんなんで吹部もつのか?っていう不安
これがほんとに顧問なのかっていう疑問
ため息しか出てこなかったよほんと。
でも、吹部入るって決めたし...
これが吹部顧問だと思うとちょっと嫌だけど...
って思ったんだ。
今になってからわかることもあるんだよ?
美雪先生ってほんとはすごいんだよ
(口調さえ変えてくれれば...)ほんといい先生。
「よろしくお願いします!!」
入部届けを手渡して、職員室を去ろうとしたとき
「...空 あんた何してんの?」
よく学校とかのドアについてる細縦長の窓に
耳を押しあてていたんだ。
ガラッとドアを開け入ってくる空。
「私も入部届けをだなぁ...」
「はいはい。」
そっけなく返す。
「そっちの子は何部希望なんだー?」
コーヒー片手に美雪先生が質問する。
「あ、私も吹部希望です。」
「んじゃもらうよー」
あ。
ここにいただれもがそう思ったんだ。