表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら  作者: 影茸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
23/24

部屋にいたのは (ライハート視点)

「……固く考えすぎなんだよ」


 聖獣の前をさった僕、ライハートの口から思わずそんな言葉が漏れる。

 本人に届かないと理解しつつも、僕はその思いを自分の内に押しとどめることができなかった。

 これが余計なお節介そのものであるとは理解している。

 それでも、全てを見なかったことにするには、聖獣とのつきあいは決死って軽くはなかった。


「不戦勝なんて後味が悪いに程あるでしょ」


 といっても、どうすればいいかなんて僕にわかる訳もなかった。

 そう簡単にわかるなら、こんなに扱いを悩むことになってはいないのだ。


「……まあ、今回はカイザードを処理できただけでいいとするしかないか」


 そう呟きながら、僕は自身に割り振られた部屋へと急ぐ。

 龍殺しとなって以来、人間と体の仕組みが大きく変わった自覚はあるが、今日は精神的な疲労が体にたまっていた。

 戻ったらすぐに休もう、そんなことを感がえながら僕は扉を開き……部屋の中で眠っていた人に気づくこととなった。


「……え?」


 部屋におかれたソファで、眠るその女性。

 それは、隣の部屋で休んでいるはずのマレシだった。

 まるで想像もしていないことに一瞬僕の思考は止まる。

 しかし、僕が心を乱したのは、マレシアの衣装が公務用のものであると気づくまでだった。


「ああ。心配してくれていたのか」


 おそらく、マレシアは帰りが遅い僕を心配して待ってくれていたのだろう。

 ソファに座った状態で寝ているのも、その証拠だ。

 僕のことを心配して待っている内に、寝てしまったというのが、今までの経緯と言ったところだろう。

 実のところ、カイザードの処理、第二王子の謝罪、などの諸々の雑務があり、もう深夜と言っていい時間だ。

 肘かけに顔を押し当てたせいか、赤くなっている頬に指を沿わせながら、僕は小さく呟く。


「……寝てしまうくらいなら、自身の部屋で待ってくれていればよかったのに」


 しかし、そういいながらも僕の口元には隠しきれない笑みが浮かんでいた。

 マレシアが僕のことをこうして待ってくれていたということが、どうしようもなくうれしくてたまらない。

 そんな自分に苦笑しながら、僕はマレシアを抱え自身のベッドへと移した。

 そして、かさばる外套だけを脱がして少しでも寝やすく調整して、僕はマレシアの艶やかな髪に手をのばす。


「お休み、いい夢を」


 さすがにマレシアと同じ部屋に寝る訳にはいかない。

 そう判断した僕は、仮眠室でも借りようかと立ち上がる。


 そして静かに歩き出そうとして……なにかが僕の動きを遮った。

 突然のことに驚きながらも、僕はゆっくりと自分の動きを制限してる方向へと振り返った。


「……マレシア?」

本日二話投稿にさせていただきます。

夕方完結になります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ