第二十六章 ジレンマ
三日後の、五月五日の話だ。
昼過ぎの気温はそう高くはなかったが、風は強く、あちらこちらに立てられたのぼり旗はばたばたと喧しく、屋台に張られた生地の端もまた打ち上げられた魚の尾びれが如くぴちぴちと前後して忙しない。
それらの音に喧騒――アスファルトを打ち鳴らす靴底の音……家族を見失った子の泣き声……滅多に使われないスピーカーから流されるBGM……――が加わり、人混みには酔わずとも、耳介は酔を露わにしていた。
僕は賑やかな場所を好まない。これは別段、近頃になってからの気質ではない。昔からそうなのである。煩わしさも勿論一因ではあるが――
「――……おかぁさぁん、割れちゃったぁ」
「ほら、だから乱暴にしないでって言ったのに」
「どっかにゴミ箱あるかなぁ……――」
……風船なんて百円均一の店で何時でも買えるだろうに。
直ぐ近くのどこかで響いた破裂音を聞き、反射的に握り込んだ右手を解くと、手のひらの皺は少し深くなり、それらの溝を青白い砂が埋めていた。
僕は人様に迷惑をかけぬよう、衣擦れの音よりもなお小さな舌打ちをした。
その風船が然るべき手元にあった以上、ヘリウムの力でふわふわと浮いていようが、不意に割れて大声を出そうが、勝手である。
だからこそ僕もまた安心して、かの不届きに向けて自分勝手な舌打ちができる、そういう理屈であった。
もっとも、それを直接耳にしてどう感じるかに関しては配慮すべきである。無音の舌打ちは要らぬ騒動を引き起こさぬためにも、元素周期表の丸暗記よりも優先して身につけるべきではないかと、僕は常々考えている。
――砂塵化の存在が僕の喧騒嫌いをより顕著なものとしていた。
静寂の優れたところは、周囲の気配や雰囲気の変化を鋭敏に感じ取れる点である。がやがやと、常に大気が震えている状況下ではそのような危機察知の勘は鈍るばかりであり、結果、僕の視界の隅に余分な砂粒が映り込む機会が増えてしまう。
その砂塵化についてだが、この頃は特に悪化が激しいように思えた。
年齢を重ねる度に砂塵化を引き起こす判定ラインが緩くなっているというのはかつて述べた通りだが、その傾向を加味してもなお、ここ暫くにおける僕の身体の削れは度を越していた。
具体的には、崩壊に再生が追い付かないのである。
爪を切った翌日にまた爪を切るような……髪に手を加えた直後にまたヘアスタイルを変えるためにハサミを入れるような……そのような例えが近いだろうか。
再生しないわけではない。浅く崩れた部位は自然治癒によって、じわりじわりと確かに元の形状へと戻ってはいる。深く瓦解した部分に関しては完全には戻らないが、それでも窪みは緩やかに、縁は滑らかに、より大人しい輪郭へと遷移している。
修復の歩みは遅々としたものではあるが、以前より鈍化しているだとかそういう違いはなく、この点においては良くも悪くも変化は無かった。
ただ、対となる崩壊の速度が――より正確には、崩壊する頻度と言うべきか――明らかに増していた。
最近の僕は目覚まし時計をセットしなくなった。金属に触れる前は必ず手のひらを壁に付けて静電気を逃がすようになった。ランニングではなくジョギングを常とした。
その全てが砂塵化に対する予防であった。
傍から見た僕は随分と窮屈そうに思えることだろう。だが、この少しばかり過剰な対策の実施にあたり、自分でもどれだけか不思議ではあるものの、僕はさほど面倒だとは感じていなかった。
哀しいかな、前々よりこの特異体質を意識していたことによる、一種の慣れとも言えようか、そのような諦めに似た感情が僕を保護しており、このような調子の悪化に関しても未だどこか楽観に近しい見方が支配的であった。
そう、この期に及んでなおも僕は、この特異体質のことを汗疹や面皰程度のものであると認識していたのである。
だからこそ、心臓を驚かせるリスクが高まることが予想されようとも、想い人との同伴の機会を僕は優先したのである。
車体後方の「Baby in the Car」や、家電側面の「感電の恐れ有り」と同じ様に、僕の背中にも「壊れ物注意」のラベルを貼るべきであったが、この日の僕は相変わらずの不愛想な黒い上着とジーンズを身に着け、妹の海月と共に陶芸祭りの会場へと足を踏み入れた。
今年の会場は我が家からそう遠くはなく、徒歩で十分に行き来できる距離にあった。三車線の舗装路から成る十字の交差点を中心とし、横切る一直線を数百メートルに渡り車両封鎖した区画である。
付近にはこれといった建物や施設はなく、大きめのコンビニひとつがせいぜいであったが、歩道を屋台で埋め、車道に車が進入できぬようにするにあたり、その閑静な大通りは適していたと言える。
自宅から大して離れてもいないその会場に海月と連れ立ったこと、これは僕の想定には本来なかったことであり、外部からもたらされた結果である。
言わずもがな、僕ら兄妹の母親が「目的地が同じなら一緒に出掛ければいい」だのなんだの余計なお節介を向けたからに他ならない。
僕としては雪花との待ち合わせ場所へと一人、のそのそと歩いて向かうつもりであった。
我が妹に関しても、常日頃の振舞いから想定するに、わざわざ兄と共に外出――それも、自らの彼氏との待ち合わせに向かうこと――などしたくもないであろう。
だが、この日の海月はどういうわけか難色のひとつも見せることなく、はいはいと適当な相槌をうって母の提案を受け入れ、これまた珍しいことに「それじゃあ、何時頃に家を出ようか」などと兄の予定を気にかける態度まで見せたものだから、僕としても杜撰に突っぱねる気概が削がれてしまい、結局、いい歳した二人揃って玄関を開け広げた次第である。
後から聞いたところによると、海月はこの時点において、僕とシュウの間に亀裂が走っていることを漠然と感じ取っていたらしい。本人曰く、シュウの話題を口にするたびに、僕の口元と眉間がぴくりと強張っていたとのことだ。以前、僕に対して「探偵気取りはよせ」などと言っていた割には、海月もまたやたらな洞察力を発揮していたと言える。
当然のことながら、僕にはそのつもりはなかったのだが、客観的に見てどうにも隠しきれない部分があったということになる。そして、それは意図せずとも表面に出没するまでに大きく、根強いものであるということも示していた。
それら事情を鑑みて、海月は彼氏とのデートのついでに、彼氏と兄に隔たる正体不明のクレバスを埋められないかと考えでもしていたのであろう。
僕としても、このまま時間を早回ししてもシュウとの関係性は修復することなく、むしろ風化して存在すらなかったことになりそうな予感がしていたため、事態が善悪どちらに転がるかは分からないにしても、何かしらの行動を起こさなくてはならないことについては薄々気付いていた。
即ち、妹の気遣いが、僕の意気込みを後押しした形となったわけである。
コンビニの前には利用客以外の駐車を禁ずる看板が掲げられてはいたものの、どう考えても店舗に用がある人数分を遥かに超過した数の車両が止められていた。
その混雑した駐車場の片隅にそびえる電柱の一本に背を寄せたところにシュウは立っていた。
彼は黒のスキニーと白いシャツというシンプルな服飾ではあったものの、その無駄のなさが全体の完成度をかえって高めており、僕から評するのもなんだが――勿論、実際に口に出すこともなかったが――よく似合っていた。
服の種類や色合いは大して変わりはしないが、それらを着用している僕の外観とはもう、本質的なところから違うのである。それでいて、僕と彼の着ている一式をそっくりそのまま交換したとして、やはりシュウにはぴたりと似合い、僕はどこか不足することだろう。
シュウは長い脚の片方を軽く折り曲げ、ランニングシューズの底を電柱へと付けた姿勢で、眼前を横切る雑踏をぼうっと眺めていた。その立ち姿は誠にサマとなっており、腕前に自信のある者がシャッターを切ったならば、それだけでファッション誌のどこか適当な一面を飾れるだけの「映える」写真となるに違いない。
「シュウちゃん! コッチだよ、こっち!」
僕と会話するときよりも幾分高い声音で挨拶を投げかけながら、海月は小走りで正面へと駆け出した。その呼びかけと接近に応えるようにシュウは顔を合わせ、電柱から背中を離して海月と向き合った。
「ごめんね。待った?」
「いや、全然。交通量調査に飽きないくらいの時間かな」
「どれくらいの来客数かな」
「三百を超えたあたりから正確さには若干不安が残るな」
「それじゃあ、結構待ってたんじゃないの。もぉぉ、早く出ようって言ったのに……」
海月はちらと振り返り、僕へと文句を漏らした。
背中を押されようとも、それが行動力に直結するとは限らない。家を出る前の僕がその典型例であろう。僕は確かに妹の気遣いによって決断の後押しこそ受けたが、現場に出向いたところで具体的に何をしようかまでは考えておらず、よって、行動のみを取り上げれば優柔不断に映ったに違いない。
僕は絶対に遅刻だけはしないという自身に課した掟から目を逸らしながらギリギリまで自宅の居間で粘り、玄関から出た後の歩みは平時より遅く、それ故に、遠くないはずの陶芸祭りの会場にたどり着いたのは海月がシュウと合流する予定時刻を五分ばかり過ぎた頃合いであった。
反面、シュウに関しては予定時刻丁度か、あるいはそれより前にたどり着いていたのであろう。開催期間の最終日の十三時を過ぎたこの時間帯で、正確性はさておき三百人以上の来客が目の前を通り過ぎるとあらば、今まさに到着しましたなんてことはあるまい。時間にルーズなところがあるシュウにしては結構な心掛けであった。
海月の視線の動きに合わせてシュウも顔を動かし、そこで少し後ろを歩いていた僕の存在に気が付いたらしい。二人の傍まで追い付いた僕に対し、シュウは、「よう」と、呟くように声をかけた。
「久しぶり、か」
「二週間と少しぶりだな」
「あぁ……そうだな、元気にしてたか」
「おかげサマでな。海月はどうだ、面倒じゃあないか。クーリングオフは受け付けないが……」
べしっ、と尻を叩かれ、僕は続きを口にすることをやめた。
しかしながら、これ以上に語ることもない。僕は口を閉ざし、他に話したいことがあるのならばと、無言を以てシュウに催促した。
そのシュウにもこれといった話題が浮かばなかったのか、あるいは、あったとしても切り出したくなかったのか、彼もまた黙ったままであり、次に口火を切ったのは海月であった。
「実は、良いモノがあるんだ」
海月はサイドバッグから財布を掴み、ごそごそと中身をまさぐった後、新聞の折り込みチラシの切り抜きを取り出した。
「じゃんっ! 屋台のタダ券だよ。なんにでも使えるワケじゃあないけどね」
「そんなのが挟まってたのか。全然気付かなかったな」
シュウの相槌に僕も同意し、黙って頷いた。
母は几帳面に新聞とチラシを分けて、居間の片隅に取り出しやすいようにそれらを積み重ねている。そのため、暇を持て余した時、僕は積まれた一部を手に取ってあてもなくぱらぱらと捲ることはあったが、隣に置かれたチラシにまで目を通すようなことはなかった。日頃、テレビの番組欄にしか新聞に興味を示さないような海月が見つけたとあらば、その発見に対する感心は尚更であった。
「気付いて使ってる人があんまりいないんだよね。毎年配られてるんだけど」
「へぇ、それも初耳だ」
「陰気臭い二人のために、これで私がおごってあげようかな。何がいい? 選べるほど数はないけど……」
切り抜きには破線が刻まれており、横長の何枚かに分割できるようになっていた。
たしかに、長考するほど贅沢に時間を取らせるようなものでもない。それに、大半は無料引換券ではなく、割引券であった。二百円が百円になったり、百円が五十円になったり。
僕は200mlの缶ジュースと交換できる二枚綴りの部分を指し、二人で行ってこいと薦めた。
遠慮や親切心が全てではない。僕にとっても利するところが見出せたが為の判断であった。
雪花との待ち合わせまでに欠伸を何度もふかすほど間があるわけではなかった。加えて、雪花は初めて訪れる場所には早めに着くよう心掛けているということも、僕はかつての経験から既に承知している。然したる目標もなくふらふらとうろつくよりかは、この場で静かに佇んでいる方がどれだけか気軽であった。
それに、やはりと言うべきか、シュウと肩を並べることに僕は気まずさを覚えていたのである。
感情を焼く炎は鎮火していても、跡地からなお立ち昇り続ける白い煙によって僕の平穏は燻されていた。煙たい空気を手で払い、換気するためにも、種火でもある彼とは一旦距離を置く必要がある。
僕は心情については伏せ、動かないことによる利点のみを語り、海月とシュウを納得させた。
そうして二人の背中が行き交う来客に紛れたことを見届けた後、シュウがそうしていたように、僕は入れ違うようにして電柱へと背中を引っ掛けて時間を潰すことにした。
……しっかりしろよ、何がしたいんだ、僕は。
……何が「おかげサマで」だ。
……許したいのか、許したくないのか。
……許されたいのか、許されたくないのか。
選択肢を間違えた会話への後悔が、できることなら時間を五分前に巻き戻したくなる衝動と混ざり合い、ぐるぐると何度も反芻されて胸焼けを誘った。
僕はただ一言が欲しかった。それさえ与えられたならば他の一切合切は些事と化す。
僕はただ一言を述べるべきであった。それさえ切り出せれば残りの全てはつらつらと詰まることなく口に出せる。
そのどちらについても、先であることを望んでしまった。
だが、そんなことはあり得ない。一の次には二が来ることが道理であり、一の次に一は来ない。
どちらかが、アルファとなり、どちらかがオメガを担う必要があった。
シュウが先に謝るか、僕が先に謝るか。
そう、僕は謝罪をしなければならない側でもあった。
感情の一時的な突沸であったとは言えど……僕はシュウと面と向かうことを放棄し、避けるように立ち回り……彼を堂々と拒絶できる立場から優越感を得ながらも……それでいながら、シュウからの何かしらのリアクションを求めていたのである。
シュウからの反応がどのベクトルを向いていようとも関係ない。それが土を舐めるほどに低い位置からの懇願でも、フラストレーションを抑えきれなくなった果ての激昂でも、どちらでもよかった。
前者であったならば、僕は抱えきれぬほどの愉悦を表情に乗せながら、慈愛に満ちた声を高い位置から注いで彼を許したことだろう。
後者であったならば、僕は「そら、きたぞ」と内心ほくそ笑みながら、彼が僕に対して向けていた不誠実を余すことなく列挙して、完全無欠の被害者を熱演したことだろう。
そのような卑怯によるカウンターの一撃を決めるために徹底していた自分を、誰よりも僕が一番恥じていながらも、それでもやはり身構えを解除することができずにいたのである。
だからこそ、僕は先にシュウへと謝るべきであった。
それができないのは、こびり付いた膠よりもしつこく残り続ける被害者意識と、つまらない僕の中にも僅かながらに存在する、首を垂れたくないという、くだらない自尊心が為であった。
それ故に、僕は先にシュウから謝ってもらいたかった。
だが、それは即ち、僕が自身を御することができずに屈服し、シュウを含めた周囲の雰囲気に流されることで、ようやく素直になるということを意味する。そのような僕の口から発せられる言葉は、純粋な本心のみで構築されることはない。必ずやそこには、最後まで一人では踏ん切りがつかなかったという「しこり」が含まれるのである。
先に素直になりたいが、そうなることを僕の内側が阻んでいる。
先に素直になられることを期待しているが、僕の立つ瀬が無くなるためそれを拒否している。
アルファにも、オメガにもなれず、僕はその場に立ち止まり、変化を求めながらも不変を維持しようとしていた。
この時の僕は、望めども得ようとはしない、そのような矛盾に支配されていたのである。
「――……さん? 海春さんです、よね?」
その他諸々の喧騒や雑音とは異なり、その声は明確な意味を成して僕へと向けられていた。
開きこそすれど機能していなかった両目を左へと向けると、そこには少し不安げな面持ちの雪花が立っており、この人物が目的の人物と本当に同一であるのか、そろそろとうかがっているようであった。
「あぁ、ごめん……ちょっと、考え事をしてて」
「本当に、宇佐美海春さん、ですよね?」
「うん、間違いないよ。随分と念入りな確認だね」
「なんだか怖くて、あと、哀しそうな顔をしていたので」
「……僕が? なんだろう、いきなり緑色の巨人になって町を破壊しそうな顔付きでもしてたのかな」
「そこまでは言いませんけど、体調でも悪いのなかぁと、少し」
「いやいや、全然、ピンピンしてるよ。ほら、この通り……」
僕は右腕を出して上腕二頭筋を形ばかり浮かばせようと考えたが、砂塵化によって痩せ細った小指と人差し指の存在を思い出し、咄嗟に左腕を代わりに伸ばして力こぶを作って見せた。
当然のことながら、運動不足の身に筋肉など宿りようがなく、従って、左の上腕二頭筋もまた可愛らしい程度にしか隆起しなかったものの、
「……やっぱり、ガンマ線でも浴びてきた方がいいのかな」
「ありのままが一番だと思いますよ」
雪花がくすりと笑ったことで、強張っていたであろう先ほどの表情から彼女の気が逸れたことを確認し、僕は安堵すると同時に、改めてまじまじと目の前の一人を意識することができた。
雪花は無地の白いカットソーを上半身に被っており、大きく開けられてだぼついた半袖口からは彼女の肘より先が伸びている。対して、足元側は濃い藍色のロングパンツとスニーカーによって暗色でまとめられている。
素肌の白さがカットソーの色と滑らかに続いているため、明暗は上下でくっきりと二分され、コントラストが映える全身像であった。
その雪花の頭には、幅広いつばを有したキャペリンハットが乗せられている。
瞬間、ぱちりと、頭の内側で黄色い火花が散った。
……また、か。
僕は両目を閉じて瞼の裏を見つめた。火花の黄色い残像は黒い背景にたちまち同化し、最初からなかったかのようにその筋を隠し、見えなくなった。
「どうかしましたか」
「いや、なんでもないよ……その帽子、イイね。気に入ってるの?」
「これ、ですか?」
「うん。いつも乗せてるような気がするから」
「……はい。おばあちゃんから貰ったものなんです。私が、幼稚園児だった頃に」
「っと……もしかして、聞かない方がよかったことかな」
「あぁ、いえ、おばあちゃんは今でも元気ですよ。庭のお手入れも毎日自分でやってますし」
「そうなの、それは何よりだね」
「えぇ、そうですね……あの、」
雪花がなおも話そうとしていたため、彼女の目を視界の真中に納めながら、僕は続きを待った。
しかしながら、雪花は口を噤んだ状態で、暫しの間じっと待った後、「やっぱり、何でもないです」と後に続けた。
その空白の意味と、雪花が本当に告げたかった内容について、僕がこの時点で気付くことはなかった。




