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魔王

 影神の導きにより、勇者たちは魔王城へと辿り着いた。

「ここが……魔王城か」

 勇者は目の前にそびえ立つ黒き城を見上げる。その周囲を覆う結界が、不気味に輝いていた。


 魔王城城内


「魔王様人間どもが来ました」

「ハハハハハ、愉快だ!やっとか、やっと来たか、ここまで来れるとはなかなかだな。しかし結界によって阻まれるだろうがな。しかしだ、万が一破られたとして、魔衛隊の出動準備をしておけ」

「はっ!」


 レオンが結界を壊そうとするがはじかれる。さとるもまたはじかれる。

「ぬっ……」

「どうしたら……は!そういうことか」

「ああ、そういうことだな」

「「光が貫き——!」

「影が食らう——!」

双極崩壊ルクスノクス・ブレイク!!」

「油断したな、魔王よ……!」

 影の力が結界の内側へと侵食し、光の力がそれを浄化する。そして——

 バキィィィン!!

 結界が砕け散る。バリリィン。

「やはり割れたな」


 魔王城城内


 ダダダダダダダダダダ……

「何事だ!」

「魔王様、失礼します。結界が破られました。」

「なに!あの結界は光と影の力を同時に使わないと壊せない……影のものが復活したのか」

「魔衛隊第一部隊、グラドール出動せい!」

「は!必ず私どもが排除してまいります」


「結界を破った瞬間から魔力がより濃くなったな」

「おっとなんか来たぞ、盛大なお迎えのようだな」

「貴様らとまれここに何用だ!我は魔衛隊第一部隊部隊長グラドールだ」

「それはどうも。俺はレオンだ!俺たちは魔王を倒すためにやってきた。そこをどき、魔王にあわせろ!」

「残念ながらそれはできぬ」

「そうかい、じゃあ死ぬまでだ!!」

「死ぬのはお前だー!」

 グラドール対光の勇者レオンの戦いが始まった。

 いや勝手にはじめんなよー!とは俺たちも魔衛隊の魔族たちもお思っていた。

「まあ結局一騎打ちで勝てたからよかったものの負けたらどうすんだよ」

「俺の戦闘シーン全カットすんなよー!」

「やめなさい」

「そんなことどうでもいいから、またなんか来たよ」

「あーめんどくせー。こうなったら全員ぶっ倒してやる!」

 そういってレオンは一人かけでしていった。

「おい待てよー!」


「俺は第二部隊部隊ちょ……ぐは!」

「貴様!体調が話して……ぐは!」

「うるせえさっさと魔王に合わせろ!」

「ねぇねぇ、リリア、レオンって戦闘モードはいるとこうなるの?」

「いや、今まではそんなことなかったけど……早く神になりたいんじゃない?」

「うわぁ、このままだったら邪神になりそう」

「確かにそうね」

「おーい、魔衛隊だっけ?全壊させたぞー!」

「え!早くない?」

「俺たち何にもしてないよ?」

「ハハハハハ、面白い一人で全壊させるとは。貴様は光の勇者なのだろう?そして後ろのやつ、貴様は影の勇者か?そうだろう?」

「そうだ俺たちは光と影の勇者だぜ」

「そうだ紹介が遅れた。我こそが魔王エルギスだ!光と影が来たということは我らを殲滅せよと命令されたのか?」

「いや、おれたちはな、光神を倒し新たな神になるのだ。お前を倒すのはその過程に過ぎない」

「そうかそうか、やれるもんならやってみろ。少々本気を出させてもらうこのままやられっぱなしなわけにもいかないからな。最終形態——ガラクス!」

「いきなり最終形態かよ……おい!さとるちょっと来い!」

「へ?な、なに?」

「いいから」

「うん」

 さとるはレオンに近づいた。その時だった―—。

「うわぁぁぁぁぁ!」

 レオンもさとるも叫んだ。

「す、すごい。合体してるわ!」

 アイリスが叫ぶ。

「どうやら成功したようだ」

「仲間を取り込むとは……」

 あの魔王でも仲間を取り込んだことに驚きを隠せなかった。

「なんか力がみなぎってくる……!」

「油断したな……は!」

魔王がこれでもかってくらい大きな火球、水球、岩、を出してきた。

豪火球(ヘルフレア)爆水弾(ハイドロバースト)台地粉砕弾(アースクラッシャー)!」

ドドドドドォォォォン。煙が舞いあたり一面が真っ白になった。

「これをくらって無事でいられるわけがない!」

「レオン!さとる!」

煙の中に人影が見えた。

「レオン……さとる……」

「無事だったか!」

「俺たちがやられるとでも?」

「なに!?これを、む、無傷だと!なぜだ!」

「それじゃあこっちの番だな!」

「俺らの合体必殺!黎明刻印トワイライト・クレスト!」

「ぐわぁぁぁぁぁ!なぜ、なぜだ!力がだんだん失われていく!」

「そりゃそうだ。この技は俺たちが融合状態でのみ発動可能な奥義なのだ!。光と影の紋章が浮かび上がり、剣に宿る。そして、その剣で斬った相手は、影に呑み込まれ、光に焼かれると同時に《《存在そのものが刻印され、二度と復活できなくなる》》という封印効果を持つからな!」

「なに!復活できなくなるのか?!」

「ああそうだ、残念だったな!」


こうして魔族を一人で壊滅させたレオンとの融合技で魔王を倒したのだった―—。

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