8
「深紅あと数十分くらいで敵の本拠地だ」
「そう…」
「…どうした?」とN・Eは優しく深紅を見つめた。
「…ううん。何でもない」と深紅は促した。
「…深紅」とN・Eは深紅を抱き締めた。
「っ!?海っ!?」
「…一人も死なせない…とは言ったが…やはり不安になるな…」
「海…」深紅はN・Eをギュッと抱きしめ返した。
「大丈夫だよ…海…」
「深紅…」
「N・E~!!ちょっと来てくれ~!!」と邪魔をされて二人はガックリした。
「…じゃあ行って来る…」
「う…うん気をつけて」N・Eは運転席に急いだ。
「どうした?」
「いや…見てくれ…あの光景…」
「?」N・Eは指を差された方向を見た…。
「…!?あれは!!」
「な?おかしいだろ?」あれはアミを捜した時のゾンビの群れと全く同じ光景だ!!どうして…!?N・Eはその光景を見て
「…いや…無視してくれ」と言った。
「あ、ああ、分かった」
「…あと数分で目的地か…大丈夫か?」
「あ、ああ!!俺だって戦える!!」
「そうか…頼りにしてるぜ?」
「あ、ああ!!任せてくれ!!」と男は胸をドンと叩いた。N・Eはアミが居る場所へと移動した。「アミ…そろそろか?」
「N・E…ええ…」ふとアミが気になって
「…深紅ちゃんは?」と言った。
「あ、ああ、見て来る」とN・Eは深紅の元へと向かった。(…アミ?)
N・Eは何故深紅の事を訊いたのか訳が分からなかった。(あんなに嫌ってたのに…)N・Eは深紅を見つけると
「海…どーしたの?」と言った。
N・Eは
「いや…大丈夫か?」と言った。深紅は
「?うん…」と返した。
「…深紅?」N・Eは深紅が元気が無い様な気がした。
「…深紅」
「ねえ海…アミさんの事どう思ってるの?」
「…何故そこでアミが出てくる?」
「どうなの?」
「…俺が好きなのは深紅…お前だ」
「本当?」
「ああ、本当だ」
「じゃあ…アミさんの事をどう思ってるの?」「ただの同僚だ」
「…そう」N・Eはアミの事を深紅が誤解しているのが嫌だった。ただ嫌だったのだ…。
「深紅…愛している…」
「!!海…」深紅は
「私も…私も愛してる!!」とN・Eに抱きついた。そしてキスをした。
「…海…」
「…深紅」
「N・E!!準備してくれ!!目的地に着いた!!」
「…着いたって」
「…そうだな…用意して行くか…」深紅とN・Eはプッと吹き出して笑った…。
「ここが黒幕の居所か…」とN・Eは言った。
N・Eは
「各自全員戦闘体制に入れ!!気合い入れて行くぞ!!」と言った。
「よっしゃ~任しとき!!」
「海!!頑張ろ!!」
「N・E!!行くわよ!!」皆全員がウォー!!と声を上げた。
最終決戦だ…!!
N・Eと深紅は建物の中へと入って行った。
「深紅…俺の側を離れるなよ?」
「うん!!」その時
「深紅ちゃん?」と声がした。
「!!」そんなまさかこの声は…!!
「…ママ!?」
「…深紅ちゃん!?深紅ちゃんよね!!こんな所で何やってるの!?そんな物騒なもの持って…」
「それは…じゃなくて何でママがこんな所に居るの!?」
「それがねえ…ママもよく分からないんだけど…」と深紅の母から事情を聞いた…。
「そう…そんな事が…」
「ねえ?深紅ちゃん?ママと一緒にここで暮らしましょうよ!!
ご飯は美味しいし…お風呂も毎日入り放題よ!?」
「ママ…」
「ね!!そうしましょ!!ね!!」と深紅の母が深紅の手を取ろうとするとN・Eがその手を振りほどいた…。
「!?」
「すみません…深紅さんのお母さん…深紅さんはここの黒幕と戦いに来てるんです…」
「まあ!?教祖様を!?」
「…?教祖様!?」
「ええ…すごく良い人なの!!ママがあと十年若かったらママアプローチしていたかもしれないわ…」
「…そ、そう…」
「…深紅の母親さまさまだな…」
「さあ!!こんな所にいつまでもいないで…深紅ちゃん!!建物の中を案内するわ!!付いて来て」
「ママ…そんな事言ってないで…」と深紅をN・Eが制した。
「待て深紅…このまま案内してもらった方が何かと有利だ…案内してもらおう」
「う、うん」
「さ、早く早く!!」
「あ、待って…」とN・Eと深紅は深紅の母親と建物の中を見て回る事にした…。N・Eは建物の中に部下が次々入って来たのを(…しばらく様子見だ…頼む…突入は待ってくれ)とトランシーバーで連絡をした。部下は(…了解)と合図した。「さあさ!!深紅ちゃん!!ここお風呂だけじゃなくてサウナとプールもあるのよ!!至れり尽くせりよ~!!」
「そ、そうなんだ…」…海のいる所にもあるんだけど…と深紅は思った。
「ねえママ…教祖様の部屋ってどこ?」と深紅は的を突いた。
「え?教祖様?う~んママも知らないのよね~…どこかしら?」と悩んだ。…嘘は言ってないな…本当に知らないのか…と
N・Eは考え込んだ…。
「ねえ?海さん?」
「あ、はい」とN・Eは低姿勢…。
「あの子…深紅ちゃんの事なんだけど…迷惑かけてません?深紅ちゃんもあんな物騒な物持って…」と呆れ気味…。
「…いえ、迷惑はかけてませんよ。むしろこっちが助かっている位です…」
「そ~なの~?あの子わがままだから大変でしょ~!?」
「いえ…最初そうでしたが…今は違います」とN・Eが諭した。
「…自分から助けに行こうとしたり、銃の扱い方を覚えようとしたり…深紅さんはこの数ヶ月で変わりました。今はとても良い子ですよ?」
「そう…なら良いんだけど」とN・Eに歩み寄った。
「海さん…あの子を宜しくお願いします…」
「?お母さん?」
「海ー!!ママー!!何話してんの~?」
「いや別に…」
「何でもないわよ?深紅ちゃん…」と深紅を促した。数時間後…。深紅達は入り口フロアに戻っていた。
「さ、これで大体案内はしたわね…どう?深紅ちゃん?ここに住みたくなってきたでしょう?」
「ママ…その事なんだけど…」と深紅が断ろうとしたら、急に龍丸がヌッと出て来て…
「ええやんけ。ここに住んだら?」
と言った。
「龍丸!?」
「お前何で…」
「なあ!?海不安やったら俺もここに残るで!?」「しかし…」
「…分かった。そうする…」と深紅が何故か不機嫌に言った…。
「深紅ちゃん…!!」と深紅の母はとても嬉しそう。
「それじゃあ俺も…」とN・Eが言おうとしたら「海は駄目やで!?お前には仕事があるやろ!?」「しかし…」
「大丈夫だよ。海。海は皆と戻って?」
「…深紅…」
「まあ俺に任しとき!!深紅ちゃんの事は俺が守ったる!!」
「龍丸…」
「さ、分かったらとっとと下がっとき!!さあ行った行った!!」
「しかし…いや分かった引き上げよう…」とN・Eは皆を連れて出て行った…。
深紅は
「海…」と言って踵を返した。
一方N・Eは…
「N・Eこれで良かったの?深紅ちゃん敵陣の所に置いて行っちゃって…」
「ああ…龍丸もいるしな…大丈夫だろう」
「全く…N・Eは」
「何だ?」
「…何でもない!!女心本当に分かってないんだから!!」
「??」とN・Eはチンプンカンプンだった…。そして深紅は…。
「さあ!!ここが深紅ちゃんの部屋よ!!ベッドもフカフカだし冷暖房完備よ~!!良いでしょ!!」「う、うん」…海の所もそうだったんだけど…と思った。
「?どうしたの?深紅ちゃん…元気ないわね…そうだ!!ご飯食べに行きましょ!!お腹空いたでしょ」「う、うん」と深紅は言われるままに食堂へと行った。そして食堂で…
「美味しいでしょ~深紅ちゃん!!オムライスなんて久しぶりじゃない!?」
「う、うん」…海の所でも食べてたんだけど…「ほ~ら!深紅ちゃんの好きな杏仁豆腐よ~!!好きでしょ?」
「う、うん…」杏仁豆腐…海が好きで海がよく作ってたっけ…美味しかったなあ…と深紅がN・Eを思い出した途端涙がポロポロ出た…。
「まあ!!深紅ちゃん!どうしたの?美味しくて泣いちゃったの!?」
「ち違っ…そ、そうみたい美味しくってさ~あはは」とごまかした。
「そう…なら良いんだけど」と話し終わって食事を終えたら龍丸がやって来た。
「おばちゃん!!ちょっと深紅ちゃん借りんで!!」「え、ええ。良いけど…」
「龍丸!?」と深紅はビックリしている。龍丸は深紅の腕を握り締めて
人気のない廊下へとやって来た。
「いっいたた…
ちょっと龍丸痛い!!引っ張んないで!!」と深紅が言ったので龍丸は手を離した…。
「なあ…俺らの目的…忘れてへんやろな?」
「え?目的って…」
「あほか!!敵さんの行動視察や…こうやって喋ってるだけでも危ないってのに…」と龍丸は辺りを警戒しながら言った。
「でも…黒幕の部屋すら掴めてないのに…」
「それなら掴んだ…さ、こっちや。ついてき…」「?」深紅は言われるままについて行った。深紅と龍丸は黒幕…教祖様の部屋へと着いた。
「ここや…ここに黒幕が居る…」
「こ、ここが?何かすごそうな部屋…」
「さ、行くで?」
「う、うん…」と深紅が頷き龍丸が扉を開けた。
「…どうやら敵さんは居ないみたいや…」
「そう」と深紅はホッとした。
「?龍丸あれ何?」
「何や?」深紅が何か隠しスイッチの様な物を見つけた。
「何だろう?これ…えい!」
「!!やめんか深紅!!敵さんの罠かも…」と龍丸が制しようとすると、隠し扉が開いた。
「…罠?」
「かもしれん…とりあえず行ってみよ…」と促した。
一方N・Eは…。
N・Eは、今までの仕事が山ほどの様にあり、それを急いで片付けていた。(…深紅…)とN・Eが
仕事をしながら心配していると、コンコンとノックの音が聞こえた。
「どうぞ」とN・Eが声をかけると扉が開いた。「…アミか…」
「N・E…大丈夫?」
「何がだ?」
「…仕事で憂さ晴らししてない?」
「…悪いか?」とN・Eが言った瞬間、アミがN・Eにキスして来た。
「!?」アミはN・Eにキスし終わった後
「…私じゃ駄目?」と言った。
「アミ…」
「N・E…」とアミは服を脱いだ。
「N・E…抱いて…」とN・Eを誘惑した。N・Eは深紅の居ない寂しさがあったのか、それともアミに同情したのか…。気が付くとアミの乳房に触っていた…。気が付くとアミにキスをしていた…。気が付くとアミを抱いていた…。
「ベックション!!」と深紅が親父の様なクシャミをしていた…。
「何や風邪か?気ぃ付けやー」
「う~ん…何か悪寒がして…さては海の奴…浮気したのか?」全くその通りである。
「海も男やからな~…アミちゃんぐいぐい迫っとるんちゃう?
深紅ちゃんもおらへんし…」
「そ、そんな~」と深紅と龍丸がふざけていると、隠し扉の方から声が聞こえた。
「シイッ!!」と龍丸が指を口に置いてポーズをすると、深紅もそれに応じて静かにした。
「…何言っているか聞こえへんな~…」
「そうだね…」
「あっ出て来そうや!!逃げるで!!」
「あっうん!!」だーっと深紅達は逃げ出した。
一方浮気したN・Eは…。
「…すごく良かったわ…」
「…そうか…なら良かった…」N・Eは自責の念に駆られていた。俺には深紅という恋人がいるのに…いくら離れているからと言ったって…たった数時間離れているだけで…そりゃあアミは綺麗だし従順で可愛いが…抱くとなると話は別だ…。「N・E…後悔してる?」
「…少し…」と正直に言った。アミはクスクス笑いながら
「正直ね…でもそこが好き…」と言った
「N・E…もう一回しない?」とアミが誘って来た
「ああ…」もうどうでもいい…どうにでもなれ…とN・Eはヤケになった…。
一方浮気された深紅はと言うと…だーっと逃げ終わった後…
「黒幕の部屋は分かったんだし海に連絡する」と言って来た。
「そやな…今からか?」
「今から!!」
「そ、そーか…」龍丸はN・Eの奴浮気の真っ最中とちゃうかなあと勘が当たっていた。深紅は携帯を持ってN・Eに連絡しようとした…が…
「…何度鳴らしても出ない…何で!?」と泣きそうになっていた。
「そりゃあN・Eは忙しいからなあ…しゃあないやろ…」と深紅をなだめていた。そして電話を鳴らしていると…
「…はい」と出た。
「あっ海!?良かった何かあったのかと思ったよ~…」
「あ、ああ…何だ?」深紅はこれまでの事をN・Eに話した。
「そうか…それで?どうする?一旦こっちに戻って来るか?」
「う、うんそーしようかな」と深紅が言った途端
「N・E~シャンプー切れてるー」とアミの声が聞こえた。
「!!」
「…」
「海?何でアミさんが居るの!?」
「…」
「海!?」
「すまん…後で話す…じゃあな」と電話が切れた…。
「…」プーップーッといつまでも携帯の音が鳴っていた…。
深紅は呆然としていた…。何で!?何でアミさんが海の部屋に居るの!?シャンプー切れてるって何!?今まで何してたの!?まさか…まさかだけどひょっとして…と深紅は呆然としていた。
「深紅~…まあ海も男やしなあ…」と龍丸がなだめようとすると
「うるさい!!ほっといて」と返って来た。龍丸は「ならどうする?海に仕返しするんか?」と言って来た。
「仕返し?」
「そうや…俺と既成事実作るとかな…」と言って深紅をベッドに押し倒した。
「なっ…」何言ってんのと言う間に深紅は龍丸にキスされていた…。
N・Eは電話を切った後どうしようもない自責の念に潰されていた…。
「N・E…どうしたの?深紅ちゃんの事で責任を感じているのね…」
「…誰のせいだと思っているんだ?」
「クスッさあ?誰のせいでしょう?」
「…アミ」とN・Eはアミにキスされていた…。「…セックスって何回してもし足りないのね…ね?もう一回…」とアミが誘ったがN・Eは拒んだ。「…N・E…?」
「…すまない…もう深紅を裏切りたくはない…」「そう…でも向こうも向こうで楽しんでいるんじゃないかしら?」
「何?」
「ほら…龍丸…どうしようもない女好きじゃない?
どうなってるかなと思って…」
「!!」
「さ、私達も楽しみましょう?」とアミはN・Eの腕を取った
「そうだな…そうしよう…」とN・Eはアミの腕を絡めた…。




