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深紅は龍丸の案に乗らなかった。
「何バカ言ってんの!!どけっ!!」と龍丸をどかした。
「…深紅…」
「…私は海を信じてる…きっとアミさんが無理矢理犯したのよ…きっと…」
「…そうか?」
「ええ…きっとそうよ!!」
「まあ…おめでたいっちゃおめでたいなぁ…」「…おめでたい?」
「ああ…海がアミ如きに無理矢理抱かれる訳ないやん…あんなに強いねんから…」
「!」
「どうや?俺と一回…」と龍丸が言いかけた瞬間深紅の平手が飛んだ。
「いって~!!何すんねん!!」
「うるさい!!あんたが変な事ばっかり言うからでしょ~!!」と深紅は泣きじゃくった。
「…悪かったよ…深紅…」と泣きじゃくる深紅の頭を撫でた。そして深紅の頭を撫でながら抱き締めた…
N・Eはアミの誘いを断っていた。
アミは「…別に良いじゃないN・E何回しても一緒よ?」と言った。
「すまない…もう嫌なんだ…深紅を裏切りたくはない…!!」
「そう…好きにすれば?」
「すまない…アミ…」とN・Eは部屋を後にした。
N・Eは深紅の居る所へと向かっていた。深紅に真実を言う為に…。…罵られたっていい…。怒ってくれ…!!深紅…!!そしてN・Eはヘリコプターへと乗った。深紅を連れ戻す為に…!!
一方深紅はと言うと…泣き疲れて眠っていた。「…ったく散々人の事叩いたら泣き疲れて寝るんかい!!」深紅はすうすうと寝息をたてていた。
「…深紅…」と龍丸はベッドにギシッと乗って来た。その時だった。N・Eが
「深紅ーっ!!」とドアをバターンと開けた。龍丸はギョッとして
「海!?」と驚いた。
「N・Eお前何してんねん!!アミとよろしくやってたんとちゃうんか!?」
「…それについては説明する…深紅…」と深紅を見つけて深紅の頭を触った。
「…すまない…深紅…」と深紅に頭を垂れた。N・Eはこれまでの事を龍丸に説明した。数十分後…。
「そーか…分かった…アミが誘惑して来たからお前はその誘いに乗った。そーいう事やな?」
「ああ…」とN・Eは申し訳なさそうに肩を落とした。
「…たくどーしよーもないなーこれだから色男は!!」と呆れた。
「…本当に…すまないと思っている…深紅が起きたら深紅にも説明する…」
「た~っくどうすんねん!!深紅が許してくれへんかったら…」
「その時はその時だ…」とN・Eはいつになく弱気…。
「ん~…」と深紅は目が覚めた。
「…海?」
「あ、ああ…」
「海!!」と深紅はN・Eに抱きついた。
「良かった…私ずっと不安で不安で…海が浮気してるんじゃないかって…」と言われてN・Eはギクッとなってそれを深紅は見逃さなかった。
「…海?まさか…」
「…順を追って説明する…」とN・Eは説明した。「…」
「…」しばし沈黙…。
「…海」
「…何だ?」
「海はアミさんが誘惑して来たからアミさんとHしたの?」
「いや、まあそうなる…な…」
「そう…そうやって他の女の人からも誘惑して来たら海は誰とでもHするの?」
「深紅…すまない」
「謝らないでよ!!そーいう事でしょ!?」
「ああ…そうだな」とN・Eはシュンとした。
「…やめてよ。その顔」
「?どの顔だ?」
「…その顔よ…その顔!!」と深紅が怒っているとN・Eが
「すまない…深紅…」と謝った。
「…それで?どうするの?アミさんに乗り換えるの!?どっちなの?」
「…出来たら深紅…お前とやり直したい…アミではなくお前と…」
「!!海…」
「N・E…」
「確かに俺はアミを抱いたし、お前を裏切った…謝っても仕方ない事だと思う…だからチャンスをくれないか?深紅…」
「…チャンス?」
「…俺を許すチャンスだ…」
「海…?」
「深紅…今回の事で俺は反省した
深紅を傷つけ…アミも傷つけた…俺は優柔不断で
…どうしようもない…」
「海…」
「だからお願いだ…深紅…俺を許す機会をくれ…」
「…分かった」
と深紅は言った。
「…深紅…」
「でもこれ一回限りだからね!!次やったら…分かるよね?」とN・Eを睨みつけた。N・Eは悪寒がしたが
「わ、分かった」と返事をした。
「よし!」と深紅はフンッと鼻を鳴らした。龍丸が
「で?これからどうすんねん?黒幕の部屋の場所はつきとめたんやけど」
と言った。N・Eは
「そうだな…深紅のお母さんの事もある…一旦準備を整えてからここにもう一度来よう…それで良いな?深紅…」と言って
「…うん…」と深紅が頷いた。
「よし。深紅のお母さんを納得させてここから出よう!」とN・Eが言った
すると龍丸が
「なあ~んや納得いかんなあ…」と言った。
「…龍丸?」
「戻ってもアミが居るんやで?火花バチバチちゃうんか?」
「…あ」
「…俺が何とかする…それで良いだろ?」
「…ふん。何とか出来るんか?」
「ああ」
「もうっやめてよ!!それよりママを説得してここから出よう!?」
「ああ」
「せやな」とN・Eと龍丸を深紅が宥めた。
深紅達は深紅の母の部屋へと急いだ。
「あっここだ!ここ!ママー」と深紅がコンコンとノックをすると母親が
「何ー?」と出た。
「あ、あのね、ママ…」と深紅が説明しようとすると、母親が
「ここじゃ何だから中に入っちゃって」と促した。深紅の母親の部屋の中に入ると、深紅はくつろぎながら
「ねえ…ママ話があるんだけど…」
と言った。
「分かってるわ…深紅ちゃん…」
「え?」
「海さんと一緒に居たいんでしょ?」
「う、うん…」と深紅は頷いた。
「そう…海と一緒にいたい…!!」
「深紅…」
「深紅ちゃん…」と深紅の母は
「そう…分かったわ…じゃあママも一緒に行っていい?」
「ママ…もちろん!!」
「ふふ…また一緒にいられるわね」
「ママ…ありがとう!!」と深紅は深紅の母に抱きついた。
「深紅ちゃん…」と深紅の母は深紅の頭を撫でた。N・Eは
「よし…ヘリコプターまで急いで向かおう。深紅…本当に良いんだ…よな?」と尋ねた。
「海…うん!!」と深紅はN・Eに笑顔を見せた。…いつ以来だろう。深紅が俺に笑顔を見せたのは…。
「海!早く行こっ!!」
「あ、ああ」とN・Eは足早に黒幕の建物を後にした。
ヘリコプターで移動中、深紅はN・Eの側を離れなかった。
「…深紅、運転しづらいんだが…」
「だって…こうでもしないと海
離れて行っちゃう様な気がして…」
「…深紅…」とN・Eは
「…もう離れない…離さない…ずっと一緒だ…」「海…」とキスしようとしたら龍丸と深紅の母が後ろの方からニヤニヤしながらじーっと見ていた。
「!!」
「中々お盛んねー二人共!!」
「何や何やお熱いでんな~お二人さん!!」
「龍丸…深紅のお母さんまで…」
「もっもう!!二人して~~!!」と盛り上がり楽しんだ。N・Eは…こんな楽しい時間が永遠に続くと良いのにな…と思った。
心から…。本当に心から…。
N・E達は無事に東京の本拠地へと戻って来た。
N・Eは先にヘリコプターから降りて安全を確認した。
「…大丈夫だ。降りて来い」
「は~い」と全員ヘリコプターから降りた。「ねえ…海…アミさんは」
「私が何?」とアミが建物から出て来た…。「さ、N・E…こっち来て…仕事が大分たまっているのよ?」とN・Eの腕に絡んだ…。
「アミさん!!海に触んないで!!」と深紅も負けじと腕に絡んだ。火花バチバチである。
「アミ…深紅…やめてくれ…」
「あら何よ。N・E私達あんなに何回も愛し合ったじゃない!!」
「…何回も?一回じゃなくて!?」
「そうよ!!何回も」
「海~!?」
「…いい加減にしてくれ…アミ…俺は深紅が好きなんだ…お前との事は悪かったと思う…傷つけた…すまない…でも俺は深紅を愛している…!!」「海…!!」
「N・E…!!」N・Eは深紅の肩を抱いた。
「N・E…後悔するわよ…」
「望む所だ…!!」
「海…」アミはフンッと言って建物の中へと入って行ってしまった…。
「海…これで良かったの?」
「ああ…良いんだ…」とN・Eは悲しそうに微笑んだ…。
「さあとりあえず作戦会議だ…行くぞ!!」と勇んだ。
N・Eはこれまでの事を皆に説明した。
「…じゃあ深紅ちゃんのお母さんが居たって事は、そこには避難民も居たって事か…」
「ああ…無闇に突っ込んで行ったんじゃ犠牲者が増えるだけだ…」とN・Eはシュンとした。
「N・E…」
「そこで考えた。俺達と同じ避難民が居るんじゃ説得してこの状況を回避出来ないか?」
「回避とは?」
「…まあ平たく言えば話し合い…とかだ」
「話し合い…か。平和的な方法だな…」
「まあ話し合いで済めば良いが…」とN・Eはう~んと悩むポーズをとった。
「N・Eの考えは分かった…。俺達も出来るだけ被害を出したくない…よし!やってみよう」
「ああ…明日黒幕…いや教祖様と言ったか
…その教祖の所へ話をつけに行こう」
その夜…。




