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転生した俺、弱虫勇者の保護者(えいゆう)になりました  作者: 雪鵠夕璃
第一章:神聖リディシア王国編
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状況把握①

連続の投稿です

「キャッ!?」


女の子の短い悲鳴に俺は目を覚ます。視界を覆い尽くしていた白光は無くなり、代わりにファンタジー系のアニメでよく見る大理石の柱と古ぼけたボロボロの石壁、そして床に仰向けで倒れ込む見覚えのない女の子の姿が見えた。


「ん…?」


俺は周囲をキョロキョロと見渡して、首を傾げる。視界に映っていた青い空も白い雲も子供の遊ぶ姿もない。さっきまで見えていたものが全て消えていた。


てか、目の前で絶賛パンツ丸見え中の女の子は誰なんだ? 年齢的には中学生くらいに見えるが…。


「色気のない下着だなぁ」


心の中で思っていた感想を思わず呟くと、女の子の身体がビクッと震えた。そして、


「あ、ああああっ!?」


パンツ丸見えのことに気づき、慌てて起き上がる女の子。


「・・・」


ミディアムの蒼い髪の女の子だ。顔は幼い感じで、身長も140あるかないかくらいだ。


「う、うぅぅ」


まぁまぁ可愛い方の分類に入る蒼髪の女の子をじっくり観察していると、女の子は恥ずかしそうに自分の真っ赤な顔を両手で覆う。その際に人差し指に蒼い小さな宝石が嵌められた指輪がキラリと輝く。


この歳で結婚でもしているのだろうか。そう考えると、相手はロリコンか? 趣味が悪いな。


「あ、あの!」


女の子の声に俺はハッと我に返る。


「えーと、質問してもいいかな?」


「は、はい!」


少し距離の近い女の子から距離を取って、気になっていた事を尋ねることにした。


「まず、ここは日本か?」


「・・・ニ、ホン? 」


女の子はキョトンとした顔で首を傾げる。予想はしていたが、信じたくなかった。というのも余りにも目の前の女の子の服装が日本では見た事のないものだからだ。俺は心の中で、マジかよ、と呟き、次の質問へと切り替える。


「じゃあ、違う質問だ。ここはどこだ?」


「それなら答えれますよ。 ここはリディシア王国辺境にあるジーナ村です」


女の子が告げた国名と村名は聞いたことがない。俺の世界には王国と呼ばれる場所もあるにはあるが、リディシア王国なんてものは聞いたことがない。


「…最後にいいか?」


「なんですか?」


俺はこの状況を決定づけなければならない言葉を女の子に尋ねる。


「お前が、俺を呼んだのか?」


ずっと気になっていた。俺が座る床に描かれた円形型のよく分からない模様と女の子の人差し指に嵌められた蒼水晶の指輪が関係しているのだろうと。そして、その2つが召喚に必要な道具ではないのかと。確信はない。ただ、そう思っただけだ。そんな俺の質問に、女の子はコクリと首を縦に振った。

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