表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/333

二回戦開幕


「逃げてれば……よかっただと……?」


 この時、超法則『手法』を取り込んでいるクシアは逃げたところで無意味だということに気付いていた。


「あぁ、逃げてればよかったのさ。これだけ便利な超法則を持ってたんなら、わざわざ俺に敵対しなくても外に逃げることくらいできただろ。テメェの仲間も、テメェらの帰りを待つ連中も、テメェ自身も、死ぬことはなかっただろうなぁ」


 気付いていた上で、あえてそう言い放った。


「…………そんな………………」


 ワンダの脳内に、ついさっきのレディの言葉が再生される。


『ワンダ……逃げろ』


 レディは死んだ。


「あぁ……あぁあ…………」


 自身ももうすぐ死ぬ。

 自分たちの帰りを待っている子供たちももう、助からない。


「あぁぁあぁ…………」


 もし、最初から逃げる選択をしていれば――もっといい選択肢を選べたかもしれない。

 だが、その後悔は――あまりにも、遅すぎた。


「あぁぁああああああああああああああああああああ!!!」


 ワンダはボロボロの両腕を強く地面にたたきつけ、地に伏せて悔しそうに泣き叫ぶ。


「ククク……最高だぜ、その姿。もっと眺めていてぇところだが――」


 クシアはワンダの全身を貫くような槍のような闇を放出し、一瞬にして絶命させる。


「どうやら、そうも言ってられなさそうだ」


 そして、ゆっくりと立ちながら後ろを振り返る。

 その視線の先には――赤い短髪が特徴的な、若く美しい女性が立っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ