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違和感


 ワンダが一直線に襲い掛かってくる。


「へっ」


 クシアはあきれたように小さく笑いながら、ワンダに向かって少し多めに闇を放出する。その闇がワンダの全身を飲み込んでいく。


「馬鹿の一つ覚えか?」


 姿が大きく変わったからどう出るかと思えば、考えなしの突進。クシアは心底あきれていた……油断していたのだ。


 だが。


「グゥオオオオオオオオ!!」


 闇を全身にかぶっていながら無傷なままのワンダに、クシアは片腕を切り裂かれた。


「――――あれ?」


 その時に感じた違和感を、クシアは見逃さなかった。


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